東京新聞・望月衣塑子×内田樹対談本が大炎上 朝日新聞出版は「回収まで議論は進んでいません」

By Jun mishina

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書籍表紙 ドキュメント 全国部落調査事件 表紙 NewsChallenger

記者会見荒らし、一人エコーチェンバー、人間トランスメガフォン、このお方ならばいくらでも異名は思いつく!東京新聞・望月衣塑子記者と内田樹氏との共著『常識なき世界を生き延びるために』(朝日新聞出版)で重大な事実誤認が発覚。日本中学生新聞の川中だいじ氏がX上で、問題箇所を指摘して目下、大炎上中だ。川中氏の指摘によれば単なる事実誤認ではなく〝捏造〟や〝創作〟のレベルだった。何度目のトラブルだ?(写真=望月氏と内田氏)

同じ陣営から矢が飛んできた!

「ネット上にデマやフェイク、陰謀論があふれる世界と、私たちはどう向き合うのか――」

「現代日本の碩学と闘う新聞記者が、打開すべき〝危機〟を徹底討論」

随分と威勢が良い言葉が並ぶ。ネット上のデマやフェイクと言ったものの、そのネットで本書のフェイク部分が指摘されたというのは皮肉。壮大なブーメランだ。

朝日新聞出版のWebサイト上で訂正文が掲載された。

お詫びと訂正
■『常識なき世界を生き延びるために』の215ページ5行目にある〈川中くんは周りの子から「老害」と言われたり〉の記述は誤った内容であったために削除します。同6行目〈私の中学生の息子が〉は〈川中くんが〉に、同7行目〈息子は〉は〈川中くんは〉に訂正します。
■217ページ7~8行目の記述〈ぶら下がりで当てましたが〉は〈当てましたが〉に訂正します。
■239ページ8行目から13行目にある記述については、『日本中学生新聞』の創刊の経緯に誤りがありましたので下記のとおりに取り替えます。
現行〈川中だいじくんは小学生の頃から壁新聞を作っていました。何かの選挙の時に学校で「親に投票に行くように呼びかけてください」という新聞を張り出したら先生に剝がされたという経験もあったそうです。『日本中学生新聞』は23年5月のG7広島サミットがきっかけで作り始めました。日本が核兵器禁止条約を批准しないのはおかしいと思って、外務省に取材しようとしたらたらい回しにされたあげく、メディアの記者じゃないとダメだと言われた。それで『日本中学生新聞』を出し始めたんですね〉
訂正後〈川中だいじくんは小学生の頃から学校の新聞委員会に所属して壁新聞を作っていました。国政選挙の時には新聞に、各政党のキャッチフレーズと政策一覧とともに「投票に行こう!」と書いたそうです。『日本中学生新聞』は23年5月のG7広島サミットの取材申請をするために創刊しました〉 

だがこの訂正文では何のことか分からない。特に「同7行目〈息子は〉は〈川中くんは〉に訂正します」は単なる表記ミスにも見える。だがミスどころか「捏造」「創作」というレベルの話だ。

川中氏はXでこう訴えた。

『常識なき世界を生き延びるために』(朝日新書)内田樹×望月衣塑子:著 について

10月27日に、版元より「訂正とお詫び」が掲載されました。
215項、217項、239項で、望月氏がぼくに関して話をしている内容のほとんどが事実ではありません。

215項にある「川中くんは周りの子から『老害』と言われたり」とありますが、そのような事実はありません。「老害」という言葉が若者の間でよく使われていた時期に、そのような表現はよくないということを話したことが、なぜかぼくが「老害」と言われているという内容にすり替えられています。
他には、215項の「私の中学生の息子が」に続く発言や「息子は」に続く発言は、ぼくが話した内容であるにもかかわらず、主語を望月氏の息子に置き換えられていました。
239項では、小学生の時に学校に新聞を張り出し、先生に剥がされたという事実はありません。ぼくは、新聞委員会に所属し新聞を書いていましたが、勝手に張りだすような行為はしていません。他には、日本中学生新聞が創刊された経緯が書かれてあるのですが、外務省に取材をしようとした事実もなく、メディアの記者じゃないからダメと言われ、新聞の創刊に至ったという内容も間違っています。

10月17日(土)に版元に連絡し、今もまだやり取りは続いています。
担当編集の方によると、(※)望月氏から「ゲラの確認をきちんとできていませんでした」と返事があったと聞いていますが、現在もなぜこのようなことになってしまったのか詳しい経緯の説明はなく、望月氏からの謝罪や説明はありません。
(※)望月氏が本当にこのような発言をしたかは分かりません。なぜならば、上述したとおり望月氏からは何の連絡もなく、担当編集と望月氏のやり取りはぼくには知る由もないので、担当編集からのメールにあったそのままの言葉を書いています。

学校内の先生や同級生について全く事実でないこと、ぼくが話してもないことを書かれたことに対してのショックは大きいです。訂正を出してもらうために時間と労力を取られていることに憤りを感じています。

川中氏の発言が、望月氏の中学生の息子の発言に置き換えられていたという。どういう意図があったのだろう。望月氏が実際にそのように語ったのか、それとも編集者や構成ライターが独断で書いたのか。

また川中氏が小学生時代からエキセントリックな行動をとっていたかのような記述だが、本人は否定している。これは事実誤認や表記ミスではなく、「捏造」「創作」と批判されても仕方がない。なぜあえて話を盛る必要があったのか謎である。

また反統一教会の中心的存在、紀藤正樹弁護士も続いて、本書について疑問を呈した。現在、同弁護士にどのような誤りがあったのか確認中だ。

取材協力者から匙を投げられる望月氏

これまでも数々のトラブルを起こしてきた望月氏。その特徴は取材協力者から見限られてしまうことだ。森友学園問題で亡くなった赤木俊夫氏の妻・雅子氏が、2022年4月の日本記者クラブでの会見で、望月氏と連絡が取れなくなったと訴えた。

会見場で赤木氏が「取材を続けないなら、提供した素材を削除してほしい」と要望したことは印象的だ。公の場で取材協力者からこのように言われる記者も珍しい。記者としての能力以上に人間性が疑われる一件だ。

2025年、伊藤詩織氏の映画『Black Box Diaries』の記事をめぐって同氏は望月氏個人に330万円の損害賠償を求めて提訴。これについては望月氏の記事内容を支持する声もあり評価は難しい。だが取材協力者と裁判沙汰にまで発展するのは望月氏らしい話だ。

そして今度は川中氏を裏切ったことになる。同じことの繰り返し。おそらく周囲に諫め、注意する人は皆無なのだろう。

スーツケースに週刊文春の記事などをぎっしり詰めて参上する。独自情報はほぼ皆無。他社の記事を根拠に口角泡を飛ばして要人に詰め寄る。メディア業界的にはそれが「闘う新聞記者」というのだが、デモの参加者と大差はない。

また経済思想家の斎藤幸平氏が指摘した通り、安易な対談本を量産する出版業界も問題だ。「事実を掴む」「知識を得る」ための書物ではなく、最大の興味は望月氏と内田氏が高市首相らをどう小気味よくこき下ろすのか、だろう。

エコーチェンバーと自分で認めた

その通り1章は「高市政権とは何か」で始まっている。無論、発言内容は高市首相への批判なのだが、支持率などの数字に言及する一方、支持者の心理については、取材やデータによる裏付けを示していない。一部を抜粋しよう。

望月 自民党内の石破おろしを経て、2025年10月に総裁選が行われました。麻生太郎氏の支持を受けた高市早苗氏が小泉進次郎氏らを破って自民党の総裁になりましたが、そのとたん、「政治とカネ」の問題を介して連立に公明党が連立を解消しました。高市氏は国民民主党にすり寄ったり日本維新の会にすり寄ったりしながら、結局、維新と連立を組んで総理大臣になりました。

そして2026年2月、解散総選挙が行われました。衆議院で自民党が260議席を超え、立憲民主党が70議席台に落ち込むという自民党の情勢調査の結果を受けて、総理・総裁の高市氏が「今しかない」と、1月に開会する通常国会の冒頭解散を決断した。当時の高市内閣の支持率は大手報道機関の調査で60%台から70%台もありましたから、党利党略的にはある意味当然でしょう。ただ、副総裁の麻生氏は事前に知らされていなかったと言われていましたが。

内田 高市氏の支持率が高いのは、国民が分断されているからだと思います。僕たちはみんな自分自身の「エコーチェンバー」の中に入っている。僕の周りには高市氏を支持している人は一人もいません。望月さんもそうじゃないですか。われわれはマイノリティなんです。でも、エコーチェンバーに閉じ込められているから、高市支持者が何を考えてそんな判断を下しているのか、まったく理解できない。

望月 マイノリティであれば、なおさら不安感は募りますよね。

内田 どんな人が、何を期待して、高市を支持しているのか、僕には理解できない。まるでよその国の話を聴いているみたいで。「みんな」が「高市」と呼んでいるのは、本当にあの高市のこと? と訊きたいくらい。

内田氏は、高市氏の支持率について「国民が分断されているから」「僕の周りには高市氏を支持している人は一人もいません」と訴える。この発言から何が得られるだろう。「内田氏の周囲は高市嫌い」ということは分かった。

しかし本人の交友関係が世論全体を代表するわけではない。国民の分断を論じるなら、支持層・不支持層の属性、相互への意識などのデータが必要だ。しかし、議論の大部分は内田氏と望月氏の印象論で進む。

それに「支持率が高いのは、国民が分断されているから」という説が理解できなかった。この対談では支持者の判断を「理解できない」と認めながら、その理由を確かめずに支持者の心理を説明するのはおかしい。結局、論理というよりは内田氏と望月氏の好悪に終始している。

この言葉には単に「少数派」という意味もあるが、民族・宗教・性的指向などに関して、社会的に不利な立場に置かれる人々を指す際にも使われる。政権への不支持が少数意見であることと、社会的に抑圧されていることは別である。

支持・不支持の違いなのにまるで「力を持つ多数派に押される自分たち」と言いたげだ。

両氏を支持する層にとっては響く主張に違いない。自分たちの声は潰されている、そして高市が嫌い、自民が嫌い、参政党が嫌い、その嫌い具合を望月・内田コンビがどう表現するのかを読者は期待しているのだろう。

訂正箇所は分量が非常に多い上に、川中氏と周囲の人々の名誉に関わる問題だ。川中氏に関する誤った記述が、どの段階で生じ、なぜ校正でも見過ごされたのか。著者と編集部には、その経緯の説明が求められる。SNS上では朝日新聞出版には回収を求める声も少なくないが――。

同社に質問してみた。

「多くのお問い合わせをいただいているところです。回収についてはそこまでまだ議論は進んでいません。どのような対応になるのかは決まり次第、弊社Webサイトで発表させて頂きます」(新書担当)

これまでのトラブルも〝天上天下唯我独尊〟とばかりに記者活動を続けてきた望月氏。本書の騒動を炎上マーケティング程度に考えていたらむしろ見上げたものだ。

付録 同僚記者に望月騒動について聞いてみよう!

というのが望月本騒動の概要なのだが、実は本当の目的はここから先にある。弊社は『全国部落調査』裁判で東京新聞からもたびたび取材を受けてきた。もっとも取材といっても弊社側の主張が掲載されたことはない。要するに原告への寄り添い記事である。もちろん全てのマスコミが同様のやり口なので東京新聞だけを責めるものではない。

ただしこちらも取材に応じた以上、本件について東京新聞側にも説明してほしい。以下は弊社代表を取材した記者のリストである。

そこで望月氏も含め、以下の5氏にも見解を求めたいと思う。

①なぜ望月氏はたびたびトラブルを起こしても許されてきたのか、同僚として教えてほしい。

②赤木雅子氏、川中だいじ氏からこうした指摘を受けることは、記者として「失格」「恥」と言えるが、同僚としてどう思うか。

③こうしたトラブルがあった以上、貴紙の記事も「捏造」「創作」の可能性はあるが、望月氏のような杜撰な記事作成は常態化しているのか。また今後、検証はあるのか。

この3点について各氏に質問状を送付する。

なお弊社も取材に応じ、適切に回答した。まさか大新聞社の記者だから回答できないということはないだろう。公平な扱いをお願いしたい。ということで回答が集まり次第、別稿で発表する。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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