【王将社長 射殺事件】OFSと 上杉昌也氏の 蜜月は同和利権史、バブル史を 物語る!

カテゴリー: 社会, 経済 | タグ: , , , | 投稿日: | 投稿者:
By 三品純

「王将社長射殺事件」の追跡レポート第2弾。前回は王将と不透明な取引を続けた上杉昌也氏の関係企業をクローズアップした。特に注目すべきは京都通信機建設工業(左京区上高野上荒蒔町)。当時を知る関係人物たちは「知名度や会社規模以上の取引をしていた」と異口同音に証言する。その歩みはバブル史、同和利権史を象徴するかのようだ。

80年代、有名経済誌に 登場した上杉氏

『週刊文春』(11月10号)によると大東隆行氏殺人容疑で逮捕された田中幸雄容疑者は県立大牟田北高校を卒業後、青山学院大学中退、サラリーマン生活後に暴力団組員になったという。財界、芸能人の二世も通う青学出とは“ 高学歴任侠”といったところ。

一方、もう一人の重要人物、上杉昌也氏の経歴について京都市内の同和団体関係者は「在京キリスト教系のM大学と聞いていたが…」と話す。そしてこう加えた。

「あくまでそういう学歴と聞いただけ。ただあの人が上京した話は聞いたことがないね」

面識がある人物らは昌也氏の青年期について「荒んでいた」と話す。ところが80年代、実業家として成功した昌也氏は各種有名経済誌に登場するまでになった。

そこはかとなく社会党顔という気も…。

ここで興味深いのは昌也氏のインタビュー記事は1988年に集中していることだ。バブル経済最中だから絶頂期だったと思われる。

その風貌は関係者が語るところ「荒んだ」とは異なりインテリ風。もっとも見た目が強面よりも、温厚でインテリ風の方がいざという時は凄みがあるものだ。

『WILL』(中央公論社)1988年7月号「地域の活性化めざすゴルフ場作り」聞き手=阿川佐和子氏

『プレジデント』(プレジデント社)1988年7月号「特別企画●対談=経営の多角化を目指す京都通信機グループ 情報機器からTVドラマ制作、ゴルフ場まで」聞き手=草柳文恵氏(故)

阿川氏は対談の名手、現在も週刊誌・テレビなどで活躍中。故・草柳氏も当時、財界関係者、経営者の聞き手として多数のメディアに登場した。

阿川氏、草柳氏ならば対談相手は各分野のトップクラスが多いだろう。ところがまず知る由もない「京都通信機建設工業」の社長。もっともこの場合、企業人を対象にしたタイアップ記事だから、インタビュアーにとって相手方の素性など問題ではない。

財界人の略歴は往々にして東大、京大、早慶といった具合で華々しい学歴が掲載されるが昌也氏の場合は生年、出身地程度。

いずれのインタビューもゴルフ経営がフィーチャーされていた。年配の方には釈迦に説法だがこの当時はバブル最盛期でゴルフ開発、投資が過熱。ゴルフ会員券は高額で取引された。昌也氏の掲載号にもゴルフ場、会員券情報が多数、掲載されている。

WILLの対談で阿川氏のまとめが印象的だった。

とてもいいお話ですね。今度は、ゴルフ場自体のことをお聞かせいただける日を、楽しみにしております。

昌也氏の人生観といった対談で実業面の話題は少ない。しかし当時から続いた王将との関係、また同和の背景を知ったら…。さすがに歴戦のインタビュアーたちも“ドン引き ”したことだろう。

京都通信機グループの 裏に関西のフィクサー

前回記事で住専問題の時分、怪企業が軒並み浮上する中で昌也氏企業の名は挙がらない、と指摘した。

だが知名度や会社規模の割に金回りがよく、大きな取引をする、そして芸能界とのパイプが深い。

福岡センチュリーゴルフクラブが主催する「スターカップ九州」は1983年から始まった。開催以来、プロゴルファー、芸能人、スポーツ選手、著名人が多数、参加する。九州のゴルフファンの間ではちょっとしたイベントだ。

「覚えているだけでも山城新伍、松方弘樹、松山千春、大物俳優や歌手が大勢、参加したよ」(前出同和団体関係者)

あの大物時代劇俳優も。テレホンカードが時代を物語る。

1978年、昌也氏は京都通信機システムサービスを設立した。これが事業がきっかけだ。王将の報告書によると同社創業者、故・加藤朝雄氏は1977年頃に昌也氏と知り合ったという。

朝雄氏と面識の翌年に会社を設立していたわけだ。この年代が気になる。1977年から始まった「第二次狭山闘争」がシンクロする。西日本の自治体で興味がある人は図書館などで当時の「市報」「町報」を読むといい。その時代を境に一気に広報で同和問題を扱うようになった。それは実に分かりやすい。

同和問題が単に「教育」だけでなく「事業」面が拡大し、ビジネス要素が深まっていく時分である。王将の報告書にも象徴的な記述があった。

平成 60 年 5 月に開店した阪奈生駒店出店にあたり、A 氏の口利きで建築関係の許認可が早く下りたとされており、また、平成 3 年から平成 8 年までの間,計 6 回,OFSの取引先で構成される親睦団体「王将友の会」の親睦ゴルフ大会を、A 氏が代表取締役社長を務める B1 社クラブ(以下「B1 社」という。)で開催したとされている。さらに、欣吾氏が平成 10 年 11 月に作成した書面によると、失火事故が発生した OFS 戎橋店の土地取得にあたり、A 氏に買取りの折衝を依頼したとされている。

許認可の申請がスムーズになり、なおかつ火災事故の示談をまとめる、こうした芸当を可能にするのは「同和」以外の背景があればぜひ教えてもらいたい。

あるいは京都市内だと「一般的な建築物の許可申請は厳格なのにパチンコの出店が緩い」という証言も別の背景を示す。

上杉氏企業の急成長の裏には同和、そして王将の存在に違いない。先のプレジデントのインタビューによればグループ全体売上は400~500億円。事業内容は多岐に及びレストランチェーンの経営からテレビ朝日『土曜ワイド劇場』の制作にも関わった。

また王将以外では「京都のフィクサー」と呼ばれた山段芳春とも関係が深い京都信用金庫系列のノンバンク、「キョート・ファイナンス」からも100億円超の融資を受けた。

山段芳春と言えばいわゆる「浅田理論」で知られる朝田善之助(1902~1983年)とも親交があった人物。

融資先からも同和人脈が浮かび上がるが無論、年の離れた兄、佐一郎氏とも無縁ではない。

福岡市中央区赤坂の通称“京通ビル ”こと京都通信機ビルには「上杉佐一郎事務所」が入居していた。つまり佐一郎氏は無関係であるはずがないのだ。

ここで一つ、推測をしてみた。

一部では解放同盟トップで現在も著名な佐一郎氏を「偉大な兄」、一方で昌也氏を兄の威光で暗躍した不名誉な弟、といったニュアンスで報じる向きもある。そうだろうか。

実は佐一郎氏が“裏の仕事 ”をさせていたのではないか。もちろん昌也氏にとっても兄の威光は大きい。両氏の履歴を見るに利用し、利用される、肉親を超えたパートナーではなかったか。

雲仙旅館、ハワイ不動産投資の 失敗を王将が補填か

表面上は王将に巣食ったかのような昌也氏。

示談交渉や用地買収などを依頼した点からしても王将サイドも昌也氏を利用した点も否めない。ただし昌也氏に対する依頼を大幅に超えた見返りが求められてきた。

前稿で挙げた14項目以外でも問題になった取引がある。

京都通信機建設工業の会社目的「8、電気通信工事の設計及び施工」についてはその実績はあまり聞かれなかった。

ただ電気通信業務では王将とも取引があり、報告書には

平成 14 年 4 月に京都本社に、平成 18 年 9 月に久御山工場にそれぞれ設置された電子交換電話設備の保守委託契約を締結した。保守委託料は合計で月額 10 万円(消費税別)であり、OFS は,同社に対し、上記契約日以前である平成 18年 4 月から平成 27 年 11 月までの間、合計約 3430 万円の支払を行っている。

と記されている。しかしここでも厄介な問題が…。

当委員会のヒアリングに対し、鈴木(*和久、専務取締役)氏は、「過去に同社との取引が問題になったことがあり,他社の相見積りを取ったことがあったが、同社が他社見積りと値段を合わせるから続けさせてほしいと要求してきた。波風を立てるのを避けたかったし、通常の取引条件でもあったので、『これくらいええんとちゃうか』ということで取引を続けることになった」と述べた。

当時の保守委託料の相場は分からないが、多寡は問わず強引な要求があったのは事実だろう。

こうした歪な関係が約170億円という巨額の未回収金につながった。

その温床になったのが、バブルで昌也氏企業が保有した不動産の大暴落だ。長崎県雲仙市の高級旅館「半水盧はんずいりょ」、ハワイ所有の土地建物がいずれも暴落。報告書が指摘した14項目中の「③ ハワイの土地建物の購入」「⑭ 雲仙旅館の購入」だ。特にハワイにおける昌也氏の存在感は大きかったと事情通は語る。

「とあるハワイのクラブで上杉(昌也氏)さんが飲食していると、別席にいたタレントが挨拶にきたんだよ。それは深々と挨拶したもんや。この人もよく同和関係で名前が出るね」

当時、羽振りが良かった昌也氏だが表舞台の財界人ではない。とはいえその界隈では紛れもなく名士なのだ。

陰惨な話が続くが、同和利権史、バブル史を浮き彫りにした点では実に興味深くもある。ただ一連の闇が公になったのも大東隆行氏の死が引き換えという事実。あまりに悲劇ではないか。

さて次回は若干、目先を変えて王将人脈から浮上する中国、習近平体制についてレポートしたい。

三品純 について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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【王将社長 射殺事件】OFSと 上杉昌也氏の 蜜月は同和利権史、バブル史を 物語る!」への1件のフィードバック

  1. 匿名

    テレホンカード
    オレンジカード
    切手

    金券出してる官公庁は民営化するのなんでだろー?
    民営化すると発行停止したり横領バレるのなんでだろー?
    時効で逃げ切った爺が勝ち組なのなんでだろー?
    タンス預金ならぬタンス金券で時効後に金券屋に行く老人がたくさんいるんだろうなあ

    ビットコインは日本人が作ったといわれるのはこの悪癖への皮肉もこもってそうで泣ける。

    金券屋で「テレカを安く売ると某大手金券屋の人間が買い占めに来てしまう」と愚痴られたのは驚いた。価格統制なんでしょうね。

    というわけでテレカの販売も「通信」で「芸能」にも通じる。Q2やテレクラもそうでしょうね。
    電話交換機が高かった時代は電電ファミリーも儲かったし工事も誰がやってもおいしい商売だったのかもしれない。(電話代が高かった時代)

    テレカは賄賂にも使われたでしょう。悪いことする人は関係者を逃げられないように共犯者にすると思う。触れない部分におもしろいことがあるかも?でも語って損することは誰も語らない。

    返信

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