月別アーカイブ: 2017年8月

部落探訪(39)
長野県伊那市手良野口棚沢“後藤の衆”

By 鳥取ループ

部落解放同盟長野県連合会が発行した「差別とのたたかい」には、昭和38年に長野県が政府の委託を受けて調査した部落の一覧が掲載されている。部落の地名のみならず俗称までも掲載されている。当時は部落の地名について、タブーではなかったことがうかがえる。

その中でも目を引くのが、伊那市にある、俗称「後藤の衆」という部落だ。実際に電話帳や住宅地図で調べると「後藤」姓が多く存在する。部落が地名だけでなく、ここまではっきりと姓で呼び分けられている例は珍しい。
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大垣市の”解放の盆踊り”で垣間見た「融和」のカタチ

三品純 By 三品純

一介の荒くれ者が事業を起こし、やがて岐阜の同和行政を牛耳る――――。株式会社イシイ(大垣市)の創業者で、部落解放同盟岐阜県連前執行委員長、石井輝男(故人)その人である。輝男の人物像、その長男、涼也とその一味が2015年に起こした殺人未遂事件は、『同和の会長』(小社刊)にまとめた。そんな岐阜の“同和のドン”石井輝男が「地域を盛り上げなければならない」と願いを込め、1993年(平成5年)から始めたのが部落解放同盟大垣支部主催の「納涼盆踊り」である。言うならば“解放の盆踊り”なのだが、最盛期には市内外から4000人を集めたほど地元で人気なのだ。しかし皮肉なことに、この盆踊りは、涼也が起こした殺人未遂事件とも浅からぬ因縁がある。一体、どんな盆踊りなのか以前から興味を抱いていた。そんな折、今年は、8月24、25日、大垣市西地区センターで開催されるというので、追跡取材をかねて盆踊りを取材してみた。

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特集LGBTを斬る① 「ゲイやレズの極右がいたらその時、左翼は・・・」

三品純 By 三品純

レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字をとった「LGBT」は、今、空前のブームだ。SNSなどのプロフィール欄を見ると、シンボルのレインボーフラッグを使用する人が散見される。政治分野では、今年7月「LGBT自治体議員連盟」が発足し、各自治体では、支援策が打ち出されている。また関連するシンポジウム、イベントも多数、開催されており、関心の高さが伺える。まさに”LGBTバブル”なのだ。こうした風潮は、性的マイノリティの地位向上に寄与することだろう。ただ過去の「人権施策」また現在の日本の「人権」を取り巻く環境を見ると、疑問も感じてしまうのだ。今のLGBTは、本当にLGBT全体の権利擁護となるか、一過的な現象に終わるのか? 「特集LGBTを斬る」とシリーズ化してこの問題に迫っていきたい。
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部落探訪(38)
兵庫県たつの市新宮町仙正

By 鳥取ループ

前回訪れた、段之上は南部だけが部落であるが、さらに南に歩くと仙正せんしょう部落がある。つまり、2つの部落が隣接している。

部落解放同盟の片岡明幸副委員長は、全国部落調査事件の裁判で提出した陳述書で、旧新宮町の同和地区出身であることを述べているが、地名は伏せられているもののその記述が詳細であり、なおかつ横浜地方裁判所相模原支部が、裁判の当事者は誰も触れていないにも関わらず、その地名が全国部落調査に掲載されていることを認めたため、奇しくもそれがこの仙正であることが明らかになった。
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部落探訪(37)
兵庫県たつの市新宮町段之上南部

By 鳥取ループ

※示現舎はお盆休みのため、8月18日まで更新をお休みします。

今回は、訳あって兵庫県たつの市までやってきた。神戸以外の兵庫県は全国的には知られていないが、たつの市を知らない人は多くても、そうめんのブランド「揖保乃糸いぼのいと」を知らない人はいないだろう。

揖保乃糸は兵庫県の揖保川流域で作られるが、たつの市はその中でも中心地だ。「そうめんの里」にはレストランと販売所があり、本場の揖保乃糸を味わうことができる。
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タックスフリーの米軍基地内の買い物はお得か?

By 鳥取ループ

昨今では米軍基地というと沖縄ばかりが注目されているが、神奈川県も基地が多い県の1つである。当然、厚木基地などでは飛行機の離着陸に伴う騒音が常に問題となっている。

一方、基地で働いている地元住民も多く、飛行機の離着陸コースでは騒音対策のための住宅の工事費用が支給されたり、周辺自治体には基地に関する補助金や交付金が出ているのも事実である。
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国内最大級、徳山ダム(岐阜県揖斐郡)の見学会ルポ

三品純 By 三品純

岐阜県揖斐郡揖斐川町の山間部に広がる広大な徳山ダム(独立行政法人水資源機構)。総貯水量は66000千㎡で全国1位、堤高の高さは161mで全国3位の国内最大級の多目的ダムだ。8月1日、水の日にちなみ徳山ダムの見学会が開催され、普段は立ち入り禁止の放流制御室、地下通路などが一般公開された。

徳山ダムは、岐阜県、福井県、滋賀県の県境に位置する。岐阜市内からは、車で90分ほど要するだろうか。揖斐川町の深い山道をひたすら北に進む。とにかく山が深く、道は蛇行している。難所だ。横山ダム、そして町営の藤橋城・西美濃プラネタリウムを通過すると、管理事務所とともに広大な徳山ダムにたどり着く。現在、ダムの隣に広がる湖は「徳山湖」と呼ばれるが、これはダム建設によって消滅した揖斐郡徳山村に由来する。もとは、1957年、この地域が電源開発促進法による調査区域になったことからダム建設が検討されるようになった。その後、反対闘争、住民の補償問題など紆余曲折を経て、2000年に工事が着工、2008年に管理運用が開始された。まさに半世紀の時を超えて、完成したダムなのだ。
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殺人未遂の”同和の会長”の地元、大垣市若森会館運営協議会の中身

三品純 By 三品純

「父は部落解放同盟の役員だったので暴力団や右翼ともつきあいがあった」。部落解放同盟岐阜県連前執行委員長の石井輝男(故人)の長男で、株式会社イシイ(大垣市)前社長、同県連大垣支部長だった石井涼也が起こした殺人未遂事件公判での一族の証言。当時、これを聞いた時は、衝撃を受けたものだ。事件と同和事業との因果関係については『同和の会長』(小社刊)に詳しい。判決から一年、石井一族とも関係が深い大垣市若森会館の運営協議会が7月31日に開催されたが、事件について何らかの言及があるのか? また事件を受けて運営に影響があったのかを確認するべく傍聴してみた。
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