7月下旬、自民党女性局のフランス研修で同局長・松川るい参院議員(大阪選挙区)がパリ・エッフェル塔前で塔を模したポーズの記念写真をSNSに投稿。これに対し「観光気分だ」などと批判が殺到した。軽率な行為という以上に、自民大阪府連の惨状と海外視察への不満が噴出した騒動なのだ。
観光にグルメ、「研修」の 要素なし
「令和5年女性局海外研修」と銘打たれた今回のパリ訪問。5年に1度の行事で松川氏以下、今井絵理子、広瀬めぐみ両参院議員、地方議員ら38人が参加した。3泊5日の日程で費用は党費+個人負担で賄われる。スケジュールを見ても「研修」というよりも、自由時間、食事会、観光など「慰安旅行」のようだ。加えて松川氏は次女を同行させていたことも問題視されており、エッフェル塔ポーズと併せて“ 物見遊山”という表現以外見つからない。
しかし「税金の無駄遣い」という論法で批判するのは早計だ。なぜなら研修・視察旅行は国政・地方議員問わず与野党で行われている。
むしろ問題は30人超のグループで一体、どんな研修をするのか、また研修によってどんな成果を得たのか、である。記念撮影するにしてもせめて政治交流の現場、フランス政界人とならばまだ「研修風」を演じられるというもの。それがエッフェル塔ポーズというのは有権者の神経を逆撫でするだけだ。
ただしこの記念撮影はいわば“着火剤 ”に過ぎなかった。かねてから松川氏に対し燻っていた不満が一気に爆発した格好だ。
自民党大阪府連 内部からも 松川氏に 苦言
松川氏は2つの失態を犯した。一つは無神経さ、だ。コロナ感染対策下の行動制限は終了したものの、国民全体の閉塞感が解消されたとは言えない。そしてウクライナ問題はもちろん、台湾有事など国際情勢は緊迫している。
本来は国会議員こそ最も危機感を持つべきだ。その上、ただでさえも自民党にはマスコミ、野党支持者の厳しい眼が注がれる中で“ ツッコミ待ち”かのようなエッフェル塔ポーズ。世論を汲み取れない無神経さは驚く他ない。
そしてもう一点、大阪府連における松川氏自身の立ち位置である。ご存知の通り、2021年の衆院選大阪選挙区では自民が全敗、今年4月の統一地方選で松川氏の地元、大阪選挙区は維新が圧勝。大阪府知事・市長W選で勝利、大阪府議会・市議会はいずれも維新が過半数を獲得した。さらに奈良知事選、衆院和歌山一区を維新が取った! 関西の政界版図は維新が席巻している。
逆に自民党は都構想反対の論客、花谷充愉前府議ら名うての議員が落選。
統一地方選前後の状況は著者もたびたび報じたが
【統一地方選特集】応援する気なし? 自民、森山裕 選対委員長の 大阪入りに 冷ややかな声!
自民党幹部からは意気込み、危機感を全く感じさせなかった。特に2月、自民党・萩生田光一政調会長の政治資金パーティーに日本維新の会顧問(当時)の松井一郎氏が出席したのも党員を困惑させた。
維新大国の最前線で戦い続ける関西圏の自民党員にすれば「党本部ふざけるな」という思いだろう。
そして統一地方選後、『大阪刷新』を掲げて府連は再建に取り組んだ。茂木敏充幹事長が本部長を務める「大阪刷新本部」を設置。同本部は次期衆院選に向け現職の支部長を更迭し公募とした。
その中には80年代に紅白歌合戦の出場経験を持つ演歌歌手、尾形大作氏が18区支部長に選ばれた。尾形氏の政治活動や素養が見えない上、維新に勝てる候補とは思えない。むしろ再建の本気度を疑いたくなる人選だ。
もちろん内部でも疑問に思った党員は少なくなかったであろう。そんなタイミングで松川氏のパリ炎上が発生した。すると先述した花谷氏が今月3日、Facebook上で松川氏を名指しで批判。議員辞職、最低限、離党という激しいものだ。
松川批判の 原因は 支部長公募に あった?
維新の勢いを肌で感じ選挙を戦った花谷氏にすれば本部や松川氏らの動きは現場への無理解と映ったことだろう。その上、パリの物見遊山では怒り心頭というもの。これには伏線があった。
在阪政治記者の解説。
「8月2日、大阪刷新本部の本部長、茂木幹事長自らが公募の結果を発表しました。その中で大阪4区の元衆院議員・中山泰秀氏が“ 保留”になったのです」
中山氏と言えば父は中山正暉元郵政相、伯父は中山太郎元外相という政治エリートだが、自身は各種トラブルでメディアを賑わすこともあった。しかし当選回数5回のキャリアを持つ身として「保留」という結果にプライドが傷付けられたことだろう。
支部長公募が決定した時に話は遡る。
「中山氏が支部長を解任され一括公募になった際、松川氏は無邪気に“支部長公募にどんどん応募してください ”と呼びかけました。中山氏が激怒したのは当然ですが、同氏と懇意にしている花谷氏ももちろん不快ですよ。花谷氏の怒りの原因はフランス視察よりも、もとは支部長公募ではないでしょうか」(同前)
花谷氏ら現場の党員とすれば統一地方選前後の党本部の動きは後手に感じただろう。そして統一地方選の反省から刷新というわけだ。維新に勝つには支部長総替えという荒療治も必要かもしれない。しかしその結果が尾形氏というのも不思議な人事だ。
一方で参院議員という安定した地位にいる松川氏が能天気に公募を呼びかけてしまう。松川氏も現場の不満を察知できなかったのか。こうした空気の読めなさが“エッフェル塔ポーズ ”として具現化したのかもしれない。
そして火種は残っている。
府連が 松川氏を 聞き取りへ、だが…
松川氏をめぐって自民党本部-府連ー現場の遺恨はまだ続きそうな様相だ。
府連関係者は内情を打ち明ける。
「ただでさえ弱体化した府連なのにその上、松川バッシングで現場にも抗議が来ているんですよ。そこでお盆明けの17日、総務委員連絡協議会を開催します。議題はもちろんフランス研修のSNS投稿ですよ。松川氏も呼び出されるでしょう」
府連の失墜が松川氏だけの責任とは思えないが、フランス研修でダメージを与えたのは確かだ。ここで責任の所在を明確にして現場の不満を解消しようというのが総務会の狙い。
ところが先の府連関係者によれば「その事前、10日(*昨日)に府連の役員や各支部長を集めて役員会を開催してフランス視察問題を話し合う予定でした。ところが突如、延期になってしまったのです」というのだ。
大阪府連に確認したが「府連内部のことで外部の方にお話することはできません」と取り付く島もなかった。
また責任追及を嫌がって松川氏が茂木幹事長に泣き落とし役員会を中止させたとの証言も見逃せない。いずれにしても松川氏、そして党本部への不満は残ることになるだろう。大阪刷新といったものの、むしろ府連は分裂の危機さえ伝わってくる。
マウント、妬み嫉み、お受験対策の 研修旅行
呆れた話題はまだ続く。仮に松川氏が党員に謝罪したところで解決できない根源的な問題が残る。
もともと自民党の海外視察は内部でも非常に評判が悪かった。外部から眺めると修学旅行感覚だが、その通りスクールカーストのような世界だという。
海外視察の経験がある元議員A氏の証言は痛々しい。
「海外視察、研修、名称なんて関係ありません。早い話が親睦会です。それも内情はドロドロの旅(笑)。特に女性議員の場合、国会議員は地方議員に対して露骨に格下扱いだとか、夫の地位、職業の誇示だとかマウント合戦ですよ」
聞くに耐えない話だがA氏が特に強調したのは「お受験」という事情だった。
「特に高学歴議員や官僚出身の議員の場合、子供を海外の名門校に留学させたいんですよ。米・チョート・ローズマリー・ホール校、フィリップス校やイギリスのボーディングスクール(寄宿学校)あたりが人気で、留学させるための情報収集の場でもあるんです。松川氏が次女を同行させたのも留学準備としか思えません」
研修とはまさかお受験、留学対策のこと? ならば女性局研修団に松川氏次女が名を連ねたのは整合性がつく。国内外に政治課題が山積する中でこうした議員のこぼれ話を耳にすると愕然としてしまう。
海外視察、海外研修は「税金の無駄遣い」といったバッシングは表面的に過ぎない。さらに嘆かわしい現実があったのをご理解頂けただろうか。
だからと言って海外研修の愚かさは松川氏だけの責任でもない。むしろ無邪気な記念写真一つでこれだけの問題点を世に示し世論を喚起したことになる。この点についてはグッジョブと賛辞を贈りたい。
東大⇒害務省経由の社会的白痴。今回 ヤラカス数年前、麻生太郎に失礼な態度を取ったんだって。まぁ松川からしたら学習院出の麻生なんかゴミみたいなモンだってか⁉️ ある意味、松川無双よな❕
#4f98160216d1158f416e99e884ab2839
スポーツ選手や芸能人、ましてや民間人でもない国民の税金で生きる連中の中で特に何もせずにただただ糞を垂れ流すだけの非国民なんだからこの連中が辞任したとしても糾弾に糾弾を続けて連中には自己批判及び一から数年かけてしっかりとした思想教育を施してみたい
#ba4ca66cc31f16c9cbdb13830775be99
ピンバック: 【東大阪市】自公を 見限った 現職市長が 示す維新の狡猾、 大阪刷新本部の 失態! - 示現舎