【熱海市 土石流】天野企業役員が 捜査対象へ 浮上した 関係人物は誰だ!?

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By Jun mishina

熱海市土石流の関係者捜査に新展開! すでに遺族らが元所有者の天野二三男氏、また現所有者の麦島善光氏を刑事告訴したのはご存知だろう。さらに9月21日の『共同通信』によれば天野氏関係企業の元役員らが捜査対象になる可能性が出てきたという。「天野案件」はとにかく関係企業、関連人物が多く責任の軽重を図るのは困難だ。では捜査対象に浮上した「元役員」とは一体誰か? 関係者の証言をもとに各人物の「役割」「人物像」を検証する。

4人中2人が自由同和会 神奈川県本部所属だった!

盛り土追及に向け注目が集まった9月15日、熱海市議会の定例会。市側は「熱海市は静岡県と盛り土データを共有していない」と答弁。土石流遺族、被害者の溜息が伝わってくるかのようだった。なぜ熱海市は事実究明に消極的なのかといえば情報公開すると市役所内部の大甘で、杜撰な天野対応、あるいは協力的な職員の存在が発覚してしまうからだ。

しかし元役員らが捜査線上に浮上することによって熱海市の内部事情も少なからず証言が得られるに違いない。そこで浮上したのが共同通信記事にある元役員の4人。不動産管理会社とは新幹線ビルディングのことだ。共同記事の文言を拾ってみると元取締役3人と元監査役とある。

天野氏周辺の証言を総合すると、捜査対象になったとされる役員は以下の通り。

取締役・男 N氏(伊豆山の造成工事会社T社・社長)

取締役・男 S氏(伊豆山造成許可の申請に関与)

取締役・男 G氏(現場作業者)

監査役・女 I氏(天野氏企業の金庫番)

ただ事情通氏によると実質は「3人」だという。「Gさんはすでに他界していますよ。それにGさんは職人タイプで事務手続きや事業管理に関わっていません。仮に話したとしても重要な証言はなかったと思います」(元関係者)

その点、N氏は一連の造成工事、とりわけ伊豆山開発について間違いなく重要な人物だ。前回、小田原市早川の土地問題をレポートしたが、N氏も早川開発に関与していた。

グーグルアースより。

天野氏は一時期、伊豆山地区で温泉開発にも狙っていた。実際に作業はしたが「調査の結果、源泉が塞がっていて汲み出せないということが分かり頓挫したんです」(前同関係者、タイトル画像参照)。その温泉建設もN氏が担当。

写真右下に「株式会社トランスファー」(本社:山梨県甲州市)との社名があるが、N氏は事実上の代表者。伊豆山地区の盛り土、造成について最も重要な人物だ。また現場には熱海市職員が確認に来ており、市職員との関わりも知るだろう。N氏は、すでに天野氏と距離を置いており係争したこともある。

「2000年代初頭、伊豆山地区開発が行政指導を受けて、工事が停滞していた時に代わって造成を依頼されたのがNさんです。もともとNさんは天野氏に縁も義理もないから動向が気になりますね」(前同)

伊豆山造成工事で市職員に説明している様子だという。熱海市は造成工事の状況を把握していたのは間違いない。

S氏。天野氏とはつきあいが古くかつては舎弟的な存在で実務、現場仕事もできる。伊豆山地区開発の申請はS氏が担当したとされる。現在は天野氏と距離を置く。自由同和会の活動にも参加していた。

G氏。故人だから言及を避けたいが、小田原市とは縁がなく天野氏の元に身を寄せたという。職人肌でいわゆる事務仕事、交渉事は不慣れとも。

以前、紹介したジィーズ株式会社を覚えているだろうか。もともと伊豆山地区造成事業はジィーズが担当。ところが2000年代初頭にジィーズは行政指導を受けた。他地域でも怪しげな仕事はジィーズの名がよく浮上する。S氏とG氏はジィーズの取締役に名があった。両氏ともに最前線で働いてきたのだろう。

I氏。カンの良い人は誰を示すのか分かるかもしれない。過去記事をチェックすれば一目瞭然だ。もともとI氏は農協勤務後に天野氏のもとに身を寄せた。通常、天野氏の金庫番とされる人物で、金庫の鍵もI氏が管理している。ただし現場作業に通じているかは未知数。自由同和会の役員を務める。

捜査対象になった4人中(実質3名)のうち2名が自由同和会神奈川県本部の会員ということになる。I氏宅を訪問した際、「不在です、この扉は開きません」との応答があった。事情聴取があった場合、どんな対応をするのだろう。

その他、要職者たちはなぜ対象にならないか

しかし疑問も少なくない。N氏は重要人物としても、その他の陣容に警察の本気度を感じないとの評価もあった。

というのは

「伊豆山には主に熱海市多賀で発生した土砂、市内の自動車メーカー系企業と二宮町内で発生した産業廃棄物が伊豆山に投棄されています」(市関係者)

投棄物のルートが複雑の上、関わっている人物、企業も多数でかなり時間が経過した。

土石流は家屋を飲みこみガレキ、構造材、粗大ゴミの波となり町を襲った。あの中に不法投棄された産業廃棄物、ゴミ、建設残土が紛れているのは間違いない。ただどこまで証明できるものか。今後、より中枢にいる関係者の証言が必要だ。

自由同和会神奈川県本部役員にして関係会社の役員を務める人物は他にもいる。S氏、I氏よりもむしろ重要人物と目される。

あるいはタイトル画像を確認してほしい。販売企業の名前に「(株)環建築企画」の名がある。「一時期、自由同和会神奈川県本部や天野さん関係企業が入居していた小田原給食センター(小田原市府川)の購入に関わった会社です」(天野氏周辺)。同センターの敷地はバイパス工事の対象地域上にあるから自治体への転売を狙ったものだ。その環建設企画も伊豆山造成工事に関与していた。同社代表者も有力な証言者になるはず。

先の元関係者も今回捜査対象に浮上した面々について疑問を持つ。

「捜査対象になった人物はI氏以外、天野氏とトラブルがあって距離を置いているんですよ。天野氏の側近の名が挙がっていないのはおかしい。重要人物は他にもいるというのに・・・」

まさか天野氏を支えてきた中心人物は「不問」ではなかろう。タブーなき捜査に期待したい。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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