曲輪クエスト(114)八尾市幸町“西郡”

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By 宮部 龍彦

今回訪れた部落は「西郡」と言われるが、この地名は現存せず、なおかつ西郡は本来は部落の地名ではない。かつての北河内郡西郡村のことであり、部落はその中の一部で、「北ノ辻」という村である。

1935年の世帯数は398。生活程度は「中」とされているので、極端に貧しくはなかったと考えられる。

動画版は今夜9時30分からプレミア公開するので、ぜひご覧頂きたい。

市役所支所の近くにある、この人権かつら地域協議会は解放同盟系の組織だが、ここでは解放同盟の分派である全国連のさらに分派である全国水平同盟の存在感が強い。

その拠点となっているのがここ、八尾北医療センター。詳しくは「滞納、追い出し、指定管理者制度…「西郡住宅」の今」をご覧頂きたい。

医療センター周辺は昔は田畑だった場所で、古くからの部落からは離れた場所だ。

巨大な同和住宅がある一方。

大阪にはありがちな民間の古い長屋もある。

1958年当時は世帯数が1071と激増しており、明らかに外部からかなりの人口流入があった。この地で部落解放を唱えている人のほとんどは、古くからの北ノ辻部落とは無関係と考えられる。

そして、古くからの部落のあった場所へと進むと…

休日なのに人っ子一人おらず、シャッターが閉まった改良住宅商店街が。噴水が虚しく噴き上げている。

これが閑散としている理由の1つと思われる、水平社宣言の銘板と荊冠マーク。本来は歴史ある村だったはずが…。それにしても、あの噴水の維持費はどこから出ているのだろう?

この浄土真宗西本願寺の寺だけが、部落の変遷を見つめてきだのだろう。

「四ツ辻地蔵尊」というものがあり、文字通り四ツ辻がある。間違いなく、ここに古くからの村があった。

これも古い地図に掲載されている、昔からある史跡。大阪夏の陣の戦死者の墓だ。

立ち並ぶ団地と、福祉施設。古くからの部落の面影がないだけでなく、今の土地、今の住民に、「北ノ辻」からの連続性があるとは思えない。

この部落は、もはや近世の身分制度とは無関係で、今の政府と運動団体が作ったものではないのか?

宮部 龍彦 について

ジャーナリスト、ソフトウェアアーキテクト。信州大学工学部卒。 同和行政を中心とする地方行政のタブー、人権ビジネス、個人情報保護などの規制利権を研究している。「ネットの電話帳」管理人。

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曲輪クエスト(114)八尾市幸町“西郡”」への8件のフィードバック

  1. さくぞう

    大阪東部の有名3部落(北蛇草、荒本、桂)の探索ご苦労様です。20年程前に3地区に行った事ありますが、野犬が多く難儀した覚えがあります。探索では外部からの転入者が多いとの事ですが、この先もこれらのエリアはこのまま変わらないと予想されますか?私は東京の様にそれとわからない姿になってほしいですが。

    返信
    1. 鳥取ループ 投稿作成者

      変わるかどうかは東大阪市と八尾市次第でしょう。

      ただ、公営住宅や箱物施設は建て直されて、見た目は綺麗になるかも知れないですね。同和なのは相変わらずでしょうが。

      返信
  2. 4

    八尾市志紀周辺にも市営や川、ゼラチン会社等ありますがあの辺りはB、あるいは未指定だったりするのでしょうか?

    返信
  3. 4

    不動産営業の知り合いから聞いた話ですが、
    八尾市の有名どころは勿論の事、
    萱振町、楠根町もBだから家は絶対買うな、と言われました。

    しかしながら調べても調べてもそのような記載は出てきません。
    実際はどうなのでしょうか?

    返信