【交野市㉔】検証!山本景決起集会 パワハラ問題の市長答弁で名指された体育協会役員がなぜか応援演説

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By Jun mishina
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任期満了に伴う大阪府交野市長選(8月30日告示、9月6日投開票)で2期目を目指す山本景市長が8月2日、市内のゆうゆうセンターで決起集会を開催した。同集会には各種団体の代表者や市長派市議が登壇。山本氏の応援というより長々と自己PRを始めるスピーカーなど〝グダグダ感〟は否めない。ところが決起集会の陣容や直近の事業をみると高齢者票、交野市体育協会(体協)票を巧みに取り込んでいるようだ。体協は山本氏が市議時代に再三追及してきた団体だったが…。(写真=決起集会)

老人クラブ会長「市内に会員は2200人いる」

決起集会プログラム。インク不足?というぐらい薄かった。

続・みんなでつくるみんなの交野が市長選のスローガン。だが「みんなの」というのは疑問が残る。

「補助金や公共事業の色が濃いメンバーでしたね(笑)。司会は最近、SNS上で市長を応援する投稿を続ける中井祐子氏が務めました」(参加者)

山本氏の応援というよりも自己PRを始めたのが、前交野市PTA協議会会長。

「学校内の話を延々と始めたから山本市長もちょっとイライラした様子でしたよ。司会の中井氏が苦笑いで〝一人3分以内でお願いします〟とアナウンスしていました」

そしてシルバー票に強みを持つ山本氏にとって生命線と言えるのが老人クラブ「星友クラブ連合会」だ。

「交野市には23の老人クラブがあり2200人の会員がいます。まだまだ市長にはやっていただきたいことがあります!」

星友クラブは山本氏の有力支持団体だ。2022年交野市長選、山本氏の選挙対策本部で中心になったのは元市議・吉坂泰彦氏。現在は高齢者団体「交野市星友クラブ連合会」の副会長を務める。

もちろん2200人がそっくり山本支持ということは考えにくいが、星友クラブが有力な票田であるのは間違いない。

そしてもう一人、注目した人物が横尾一彦・前交野市体育協会会長(現在、名誉会長)。

交野市のパワハラ問題の原因となった一つが「交野市マラソン」。横尾氏は大会実行委員長である。またアパレル業者でありマラソン用のTシャツを製作したのは同氏の会社だ。

妙なもので山本氏は市議時代に交野市マラソンや体協を議会で厳しく追及した。反対派の急先鋒といってもいいだろう。さらに横尾氏はパワハラの認定を受けた職員H氏とも懇意にしている。体育事業における盟友だ。

初見の人のために詳細を説明しておく。

かつてマラソン事業は交野市役所内で「負担が大きい」として問題になっていた。そこで2018年に「公共施設等再配置準備室」が発足。

どんな組織かといえば「結局、公共施設等再配置準備室はマラソンのことばかりやっていました。H氏らの趣味でできたような部署」と関係者は明かした。

同室の初代部長は当時、企画財政部長だった艮幸浩・元副市長。艮元副市長の辞任については過去記事が詳しい。

【交野市⑱】〝てっぺんグループ〟が崩れた 山本景市長の側近&パワハラ次長の盟友・艮副市長が辞職!

同室にはH氏に近い職員いわゆる〝てっぺんグループ〟が配置されたという。いずれも山本市政になると昇進した面々である。

さて昨年12月8日の議会答弁のことだ。この時はパワハラ問題が議会で取り上げられていたが、三浦美代子市議がH氏から「ある組織票」を持ちかけられたと訴えたのだ。

三浦氏の疑問に対し山本氏はこう説明した。

Xさんは〇〇団体の人で〇〇団体は会員が多い、票が多いという話をされたことがあります。またYさんについてはある団体におきまして力がある人だから言うことを聞いた方がいい、とかそういった私の立場上弱いところをくすぐるような、もしくはつけ込むような話を持ちかけたことも事実としてあったと考えております。団体との関係は実を申しますと、むしろ過去から5~10年は逆に対立関係にあったので 選挙の支援どころか足を引っ張られたところもありますので公正公平な立場で発言できると思っていますので、当該A職員が私に話を持ちかけた時は口頭で注意をしたところでございます。

X氏とはH氏のこと。そしてYさんというのが他でもない横尾氏のことだ。大前提として三浦氏は横尾氏について全く触れていない。山本氏が突然、持ち出したものだ。ある組織票とは「体協」のことである。

その後、横尾氏に確認してみたが、「体協といっても6000人もおり票の取りまとめなど到底できるものではありません」と反論した。

議会答弁だけでは特定できないにせよ、知る人から見れば横尾氏と即座に判明する。横尾氏にすればきな臭い票の話で持ち出されたくないはずだ。

ところが山本氏の決起集会には和やかムードで登場。横尾氏は「グラウンド整備や体育施設の改修に尽力してくださった」などと謝意を示した。

突然、議会で持ち出されたのに横尾氏は感謝すらしている。本人に聞いてみると…

「(山本氏から)依頼があったので登壇しました。体育施設のことでよくやってもらったので御礼を述べただけです」

横尾氏は大人の対応をしたようだ。それにしても不可解な関係である。市議時代はあれほど批判した体協を取り込んだ。加えて山本氏はH氏のパワハラ行為について「刑事告発」とまで言った。ところが当のH氏と関係が深い横尾氏に応援を依頼する。

〝手のひら返し〟を続けてきた山本氏らしい。

おりひめバス時刻表に多額の支出

冒頭で高齢者票を巧みに取り込んだと書いたが、おりひめバスのパンフレットは最たるものだろう。

年間運行経費は約2億円で運賃収入が約5,000万円。およそ1億5千万円の赤字を出しながら「空気を運ぶ」と揶揄されるおりひめバス。京阪バスが撤退したことから始めた。自家用車がない高齢者の利用が主であり、バスの運行ルートは山本氏に政治献金を行った野村工務店の新興住宅街に手厚い。

大勢の市民が利用しているとは言い難いバスだ。

【交野市⑳】おりひめバスの循環ルートは市長のパトロン企業・野村工務店物件エリアを優遇?

山本氏は「ムダづかいをしない市政を」と謳っている。利用者が少なく約1億5千万円の赤字を出すおりひめバスの時刻表に大金をかける必要があるのだろうか。

「おりひめバスのご案内」の製作費には令和8年度で126万4131円、令和7年度で166万6500円が投じられた。

これも各戸に配布されるので実績アピールにもなる。製作費といっても市の予算だ。しかもこのパンフレット自体が高齢者対策、支援団体対策になっているのは見逃せない。

令和8年度分については入札による業者選定。一方、令和7年度分は京阪バス撤退に伴い緊急にパンフレットが必要だったことから随意契約で業者を決めたという。

随意契約で請け負ったのは体協に所属する交野市剣道連盟役員の会社。交野市政は非常に体協との関係が非常に密である。担当するまちづくり課に説明を求めたが、「(体協の関係者とは)把握していません」ということだ。

完成したパンフレットはシルバー人材センターに送られてから各戸に配達される。

おりひめバス自体が事実上の高齢者対策なのだがその上、時刻表配布が高齢者の雇用対策になっている。高齢者層に人気があるはずだ。

かつて厳しく追及された体協の元会長が、今度は市長の決起集会で応援演説に立つ。老人クラブの代表は2200人という会員数を壇上で強調し、その一方で、市は多額の公費を投じておりひめバスを運行し、パンフレットを全戸に配布する。

体協と高齢者団体に手厚い山本氏。これが〝みんなで作る交野〟なのか。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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