神明2丁目の白山神社

曲輪クエスト(459) さいたま市浦和区神明

カテゴリー: 曲輪クエスト | タグ: | 投稿日: | 投稿者:
By 宮部 龍彦
書籍表紙 書籍表紙 NewsChallenger

今回は前回の白幡編の解決編である。今回訪れたのはさいたま市浦和区神明。白幡、根岸と隣り合っている。

菊池山哉は『長吏と特殊部落(上)』で、白幡について、白山神、医王寺、金子内匠、八幡社といった具体的な固有名詞を書き残した。

まず白幡に白山神社はなかった。では本物の白山神社はどこにあるのか?

どうも根岸に白山神社があるという情報があるのでその場所に行ってみた。

屋敷神のような佇まいだが十分に立派なものである。

しかし、中には稲荷社、土公社と書かれており、明らかに白山神社とは違う。

この社は昭和中期につくられた高野家の鎮守で、古村の鎮守ではない。高野家で聞いてみたが、やはりもともと屋敷神であるし、高野家はこの辺りの名主であって長吏ということは有り得ないということである。

それでは、古村はどこにあるのか。答えは、付近でとてつもなく詳しい方に教えてもらった。言いにくそうであったが、この古村は神明にあり、そこは昔は白幡と根岸の境界だったという。

具体的には、この神明2丁目にある。

神明2丁目の白山神社

これが白山神社である。近くの人に聞いてみると、「ここは部落だった」という。いきなりそれを言うかと思ったが、よく聞いてみると「集落」的な文脈で話しているようだった。

白山神社の社内

この辺りはもとは農村で、部落があちこちにあって部落ごとに鎮守があったのだと。この白山神社はそのような鎮守の1つであって、取り立てて特別なものではないということだ。

神明の白幡自治会掲示板

しかし、注目すべきはこの立札。住所表記は神明だが白幡自治会と書いてある。確かにここは白幡の一部で、昔は住所表記も白幡だったという。

『武蔵国郡村誌』によれば、白幡村と根岸村は接続し、入り組んで交錯していたようである。そのために菊池山哉は勘違いしたのか。

白山神社は野口家が管理しているという。前出のとてつもなく詳しい方も古村の名字は野口だと言っていた。分布を見ると古村の形が浮かび上がる。

神明の細い街路

なお、菊池山哉は「大里郡、本畠村、根岸」という地名を記していたが、これは現在の深谷市本田の小字根岸であって、浦和の根岸とは全くの別物である。

ただ、菊池山哉は浦和の根岸についても触れており、『別所と特殊部落の研究』の「足立郡浦和別所」で、堀津郷について「根岸村、浦和村、岸村などと、浦方らしい名前が多い」とし、続けて「長吏は白幡村であろう」と述べている。菊池山哉は根岸のことに触れつつも、古村についてはスルーしてしまったのだ。

古村の中の墓地の看板には「根岸自治会」とある。さきほどの看板とそれほど離れていないことから、やはりここが根岸と白幡の境界であることが裏付けられた。

墓は真言宗であろう。

やはり、古村を探索する場合は境界に注目しなければならない。

宮部 龍彦 について

ジャーナリスト、ソフトウェアアーキテクト。信州大学工学部卒。 同和行政を中心とする地方行政のタブー、人権ビジネス、個人情報保護などの規制利権を研究している。「ネットの電話帳」管理人。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

wp-puzzle.com logo

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)