2月の衆院選で大阪5区から出馬した杉田水脈氏の選挙事務所内でスタッフA氏が石川博紀・大阪市議(東淀川区選出)からパワハラを受けたとして自民党大阪府連に対応を求めている。府連の松川るい会長は「判断材料がない」としているが、選挙スタッフのみならず、党関係者や市役所職員からも、石川氏のパワハラを訴える声が寄せられている。だが府連は正面から向き合わず問題の鎮静化を待っているかのようだ。(写真=選挙期間中の石川氏)
府連も対応なし、石川氏も謝罪なし
【大阪市】「5区で演説させない!」杉田水脈氏支援者にパワハラ疑いの市議は会派出禁のトラブルメーカー

大阪市議会内でも要注意人物扱いされてきた石川博紀市議(会派=自由民主党・市民クラブ大阪市会議員団)。今年2月の衆院選で大阪5区から立候補した杉田水脈氏の選挙事務所に入ったのだが、そこで女性スタッフA氏へのパワハラが問題になった。A氏は府連に対応を求めたが、「判断材料がない」ことを理由に事実上、放置されている。
府連の対応は疑問だ。A氏にも、パワハラを受けたとされる市議にも、聞き取り調査を行っていない。これでは判断以前の問題である。
一方、前回報じたことで大阪市役所内部からも石川氏によるパワハラを訴える声が出てきた。
「理事級以上は議会の質問で議員さんと打ち合わせをするでしょ。石川市議から連絡がくると〝あかん、またや〟と頭を抱えますよ」(市職員)
党内、また市職員の間でもすこぶる評判が悪いのだが、本人にまだ自覚がないのだろうか。
「9月8日の幹事団会議でも機嫌が悪く激高したと言います。来年の統一地方選で公認を得られるのか微妙なところなので焦っているかもしれません」(大阪市報道関係者)
とにかくすぐに感情的になってしまうのが悪評につながる。
「実は先日のことですが、松川会長にパワハラ関係の質問をした記者を問い詰めに市政記者クラブまで乗り込んできたのです。かえってマイナスなのが分からないのでしょうか」(同前)
大阪市はかつては旧民主党、今は大阪維新の会が圧倒的に強く、自民党大阪府連の歴史は過酷だ。このため衆院選でも候補選びは苦戦。杉田氏が5区の公認候補になったのも告示日直前のこと。党の方針自体にも無理があったが、だからこそ現場が結束すべきだが、石川氏の存在によって選挙事務所内は不穏な空気に包まれた。
特に杉田氏の演説に妨害行為を行ういわゆるしばき隊一派を恐れ「活動を停止するように」と陣営スタッフに注意。このように強い口調でスタッフを萎縮させたという。このため現場スタッフの間では〝しばき隊対策よりも石川対策〟というのが合言葉になったほどだ。
こうしたエピソードは第一報でも紹介したが、その後も関係者から新たな証言が寄せられている。
5区で買った街宣車はどうなった

杉田選挙事務所の元スタッフがこう明かす。
「車上運動の時に石川さんが自家用車のマーチを出したのですが、選挙の時にマーチというのが違和感がありましたね。ただもっと疑問に思ったのは大阪5区で街宣車を買ったというのです。だったらなぜ5区の街宣車を使わないのか不思議でした」
5区で購入した街宣車を石川氏が私物化しているのではないかという疑惑だ。
第5区選挙支部の元幹事長によれば「街宣車については確かに石川君に購入するよう指示したが、私物ということはないと思う」という説明だ。
まだ不満はくすぶる。あるスタッフの話。

「衆院選の投開票日の日に石川氏は中山泰秀氏(比例復活)の事務所に行って万歳三唱をしていたのです。中山氏の元秘書だから無関係ではありませんが、まずは杉田陣営のスタッフを労うべきだと思いました」
ところが投開票日まで石川節は健在だった。
「夕方、開票を見守る会場に来た石川市議から大声で設置物のダメ出しをされました。最後まで威圧的な人でしたね」(同前)
石川氏は前回記事の取材ではパワハラではないと主張。確かに音声や動画などの明確な証拠はないが、党関係者、選挙スタッフ、大阪市職員という立場の異なる人々から、「言動が目に余る」との声が相次いだ。
パワハラが社会問題化した現在、中には過剰反応や、発言を切り取ったネガティブキャンペーンである可能性も排除できない。しかし石川氏の場合は考慮すべき事情が全く見つからなかった。
また記者会見でパワハラ問題を質問した記者に詰め寄った件、街宣車の問題などについて石川氏に取材を申し込んだが今回は回答がない。
「13日に大阪府連で来年の統一地方選の公認と推薦申請を議題に選挙対策本部会議が開催されます。石川氏の公認がどうなるのか注目です」(前出報道関係者)
会議では大阪維新の会に対抗するため強い候補選びを議論したいはずだが、大荒れの予感が…。



