【大阪市】「5区で演説させない!」杉田水脈氏支援者にパワハラ疑いの市議は会派出禁のトラブルメーカー

カテゴリー: 政治, 未分類 | タグ: , , | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina
書籍表紙 書籍表紙 NewsChallenger

自民党・杉田水脈元衆院議員の選挙活動といえばいわゆる〝しばき隊〟による妨害行為が深刻だ。だが今年2月の衆院選(大阪5区)では身内である選挙事務所内部でも深刻なトラブルが発生していた。石川博紀・大阪市議(東淀川区選出)が杉田氏の選挙スタッフらに高圧的な言動を繰り返し、過度な干渉を行ったという。パワハラ被害を訴える女性A氏は自民党大阪府連に対応を求めたが、松川るい会長は「判断する材料がない」とした。府連の対応を問う。(写真=松川氏の応援演説に立つ石川市議。本人のFBより)

自民・国民会派から「出禁」を受けた石川市議

「他党の人とやり合うんじゃなくて、いつも身内と揉めているんですよ」(党関係者)

大阪市議会内でも〝トラブルメーカー〟と通っている石川博紀市議(会派=自由民主党・市民クラブ大阪市会議員団)。自民党市議団の間でも〝(石川氏とは)関わりたくない〟といった意見が聞かれた。

現在、大阪市議会自民党は2つの会派があるが、もう一方「自由民主党・国民民主党・市民とつながる・くらしが第一大阪市会議員団」(自国くらし)からは〝出入り禁止〟を言い渡されている。

会派は異なるが同じ自民党員には違いない。何があったのか市政担当記者が理由を解説する。

「一つには都構想をめぐる対応でしょうね。現在、都構想は『大阪市・法定協議会』が設置され、討議されています。自国くらしは当初〝法定協議会に参加しない〟という方針でした。ところが国民・足立康史参院議員が〝協議会に加わるべし〟と介入してきたのです。そこで突っぱねるところをなぜか石川市議が足立議員に〝この市議を説得して、こういう流れで進めてはどうか〟と助言。会派はもちろん混乱しました」

とにかく「面倒な人」というのが党内外の評価である。

そして2026年の衆院選で選挙ボランティアに対する言動が問題視されたのだった。

先の衆院選(2月8日)で高市人気を受けた自民党が圧勝したのはご存知の通り。だがここは維新王国・大阪だ。保守層には人気が高い杉田水脈元衆院議員が大阪5区から立候補したが、杉田氏も落選。自民党は1勝18敗という悲惨な結果だ。

杉田氏は維新という壁、そしていわゆるレイシストしばき隊の妨害にも悩まされたのだが、こうした外圧の一方で内部からの反発とも向き合わなければならなかった。

A氏は選挙事務所の運動員として参加。すると選挙期間中に石川氏から大声で叱責され、街宣活動の中止やSNS投稿の削除を強く求められたとして、自民党大阪府連などに調査と処分を申し立てている。一方、石川氏は選挙区内に配布した文書で、A氏側の訴えを杉田陣営からの「嫌がらせ」「一方的な誹謗中傷」と反論した。

両者の対立は、単なる選挙現場の行き違いでは済まされそうにない。背景には、杉田氏の大阪5区支部長就任と、石川氏自身の今後の公認をめぐる政治的利害があった可能性は否定できない。

石川氏「東淀川区で演説をさせない!」

石川氏は一連の介入を「地域の安全」のためだったと説明する。しかし、その後の行動を追うと、それだけでは説明できない政治的事情が浮かび上がる。

A氏側の申立書によると、選挙期間中、石川氏は杉田陣営の活動にたびたび強い調子で介入したという。

A氏は、ポスターの受渡しが遅れたことなどを理由に大声で叱責されたほか、電話でも怒鳴られ、一方的に通話を切られたと訴えている。さらに、石川氏は車上運動員やボランティアにも強く当たり、陣営内に混乱が生じたという。

あるスタッフは起こるべくして起きたトラブルだったと振り返る。

「杉田氏が大阪5区の候補に決まったのは公示日の5日前でした。杉田氏、A氏ともに土地勘がありません。初対面の上、クセが強いけど、とりあえず地元の石川市議に従おうということになりました。でも実際、選挙になると不意の事態も起きますよね。それでも石川氏は自分のやり方通りにならないと不満を露わにしました」

当初から杉田氏に対してさほど協力的ではなかったようだが、こんな事情がある。

「実は石川氏は元市会議員のベテランB氏を衆院5区の候補者にしたかったのです。時には〝次期衆院選候補のBをお願いします〟と地域の方に吹聴するから、逆にB氏は〝そんなの無理やで〟と当惑していましたよ」(同前)

つまり石川氏にとって杉田氏は望んだ候補者でもないし、自分が5区を熟知しているという自負もあっただろう。選挙スタッフに厳しく当たったのはそうした事情もあったようだ。

石川氏が第5選挙区選挙対策のグループLINEでA氏に対してこのようなメッセージを発した。

石川氏は、杉田氏の街宣やライブ配信の告知によって、しばき隊など反対勢力が集まり、地域の安全が脅かされると訴えた。

しかし、市議に衆院選候補者の活動を区内で許可したり、排除したりする権限があるわけではない。具体的な危険情報や警察との協議内容を示さず、街宣の中止や告知削除を迫ったのであれば、「安全対策」の範囲を超えた政治活動への介入ではないか。

A氏は、石川氏から「許可なく東淀川区へ入るな」「指示に従わなければ活動を認めない」といった趣旨の発言も受けたと訴えている。

「石川氏はしばき隊の抗議活動を恐れていましたが、私たちにすればしばき隊の対策よりも〝石川対策〟の方がよほど苦労しました。ほうれんそう(報告、連絡、相談)がないと怒るけど、報告したところで不快になるだけですよ」(スタッフ)

まるで怖い中間管理職に戦々恐々とする社員のようだ。

またA氏によれば、石川氏から、陣営関係者が参加するLINEグループへ謝罪文を投稿するよう求められたという。

実際にA氏は、「経験も少ないわたくし●●の乱雑な進め方で、ご迷惑をおかけ致しました」などとする謝罪文をグループ内に投稿している。

A氏は、この投稿について、自発的な謝罪ではなく石川氏に求められて行ったものだと説明している。また選挙後の5月2日に開かれた関係者の会合では、石川氏が杉田氏本人にも謝罪文を示し、SNSへの掲載を求めたとされる。杉田氏は同月25日、Xに謝罪文を投稿した。

記者会見を開いたが府連からの聞き取り調査はなし

選挙期間中から、A氏には不眠、咳、めまい、嘔吐、発疹、疼痛などの症状が現れたという。選挙後も問題は収まらず、A氏は4月20日、自民党所属の大阪市議に相談した。

相談事項は同月25日までに大阪市議団幹事長へ共有され、5月12日には幹事長が石川氏から事情を聴いたとされる。

さらに7月3日、A氏は自民党大阪府連会長と大阪市議団幹事長へ正式な陳情書を送付。公正な調査、石川氏の処分、党内ハラスメント相談窓口の設置などを求めた。同月14日には大阪市役所で記者会見を開き、一連の被害を公表した。

ところが8月15日の時点でも、A氏に対する正式な聞き取りや、調査結果の通知はなかったという。

石川氏の配布文書。

A氏の記者会見を受け、石川氏は「ご報告とお詫び」と題する文書を選挙区内で配布した。

文書では、A氏の記者会見について、

「元のニュースソースが存在しない以上、彼女ら陣営による私への一方的な誹謗中傷が展開されている」

と反論。さらに、「2月の衆院選以降、候補者陣営からは今に至るまで同様の嫌がらせが継続」と訴えた。

しかし、テレビ大阪がネット記事を削除したことと、A氏の申立内容が虚偽であることは別問題だ。A氏側は申立書、LINE画像、診断書などを提示している。すべての訴えが立証されているわけではないとしても、「ニュースソースが存在しない」と切り捨てるのは無理がある。

また、党による事実認定が示されていない段階で、申立人側を「嫌がらせ」「誹謗中傷」の主体として選挙区内に周知したことは二次被害ではないのか。

疑問は尽きない。石川氏の反論文書の中に注目すべき箇所があった。

「自由民主党東淀川支部としては改めて5区支部長を選任し直されるよう支部大会で決議し、自由民主党大阪府支部連合会並びに党本部へ決議事項を伝えております」

つまり石川氏側は、杉田氏が出馬した大阪5区について、別の支部長を選び直すよう党本部などへ正式に働きかけていたのである。

石川氏は5区での選挙活動について安全性を理由に杉田陣営を批判していた。だがこの文書を踏まえると、安全上の懸念だけではなく、「反杉田」という政治的意図があったのではないかとの疑念が生じる。

「ただでさえ〝もう石川氏を公認しないでほしい〟という声が強まっています。仮に杉田氏が大阪5区支部長に就任すれば、石川氏は次回大阪市議選で党公認をもらえない見通しです」(前出党関係者)

石川氏は「地域の安全・安心」を理由に、杉田陣営へ街宣中止や告知削除を求めた。しかしその後、自ら杉田陣営を「嫌がらせ」の主体として批判し、別の大阪5区支部長を選任するよう党本部へ働きかけている。

本当に安全性の観点から石川氏が杉田氏の演説に対して中止を求めたのか疑問だ。

「しばき隊に妥協した」誤ったメッセージになりかねないが

2025年の参院選、また2月の衆院選でも参政党、日本保守党、自民党の議員に対して左翼活動家、いわゆるしばき隊による街頭演説の妨害行為が行われた。本来、こうした行為は政党、文化人、朝日新聞、東京新聞、神奈川新聞、TBSといった左派マスコミも自制を促すべきだろう。ところがむしろ賛同し、扇動する動きすらあった。

大阪5区には、れいわ新選組を離党した大石あき子前衆院議員も立候補し、街頭演説で杉田氏を挑発した。また左翼活動家も杉田氏の陣営を狙ったが杉田陣営は恐れず向き合おうとした。

そこで石川氏が安全を理由に杉田陣営へ演説の中止を求めたことは、誤ったメッセージになりかねない。つまり左翼が妨害すれば候補者が折れるという成功体験になってしまう。

筆者はこれまで参政党には批判的な記事を配信してきたが、この一点については見上げたものだ。党の指導の下、どんな挑発行為、暴力行為にも反応しないということが徹底されていた。

ある運動員が語った一言が印象的だ。

「彼ら(暴徒)に屈しなかったことでもう一段、上の自分になれた気がした」

賛否はあったとしても参政党員は自分たちが推す候補のために正面から向き合った。かたや左派政党が軒並み失墜する中で左派活動家は、公職選挙法上の選挙の自由妨害罪に問われかねない行為を繰り返す。どちらが生産的だったかは自明の理だ。

しかし石川氏の対応は、単なる〝妥協〟とみられても仕方がない。逆に左翼活動家にとっては〝成果〟になってしまう。

石川氏に意図を聞いた。

-パワハラ、暴言自体はあったのでしょうか。

向こう(A氏)が言っていることです。逆に元国会議員経験者とその支援者が私のようなイチ地方議員に対してこのようなやり方をしてくること自体がパワハラですよ。

-街頭演説の中止を求めたり、演説に来させない、というのは市議の立場として越権行為ではないですか。

そんなこと物理的にできると思いますか。

-LINEの画像がありますが。

どういうものを見ているのか分かりませんが、キリトリですよね。

-キリトリであろうが、しばき隊を恐れて杉田陣営に演説中止を求めたのは事実ですよね。これって自民党は外部の圧力に屈したという誤ったメッセージになりますよ。しかも杉田候補がわざわざしばき隊を呼び寄せているような言い方をしていますよね。実は弊社も代表が川崎市長選に立候補しましたが、その妨害は酷いもので理由なんてないんですよ。

私は屈したから中止を求めたのではありません。杉田陣営では〝しばき隊と闘う〟という意見があったから、それは違うだろう、杉田候補の魅力を理解してもらうような主張をしようと言っただけです。

-ですが運動員の方々は〝怖かった〟とか〝暴言を受けた〟とお感じのようです。しかも街宣ルートをインターネット上に出すなと指示されたのはどんな意図がありますか。

それはインターネット上で演説会場を教えると確かに人は来るでしょうけど、それは県外の杉田ファンですよね。ネットの告知では地域の方々、特にお年寄りなどが来られなくなります。

-ネットと地域の呼びかけをどっちもやればいいことではないでしょうか。結局は今回のトラブルは「公認問題」ではないでしょうか。仮に杉田氏が支部長になると、石川先生が公認を得られないため反発しているというのが大方の見方です。

私を貶めたいという市議の一派がそういう見方をしていますけどね。

石川氏はあくまでパワハラ行為について認めないようだ。

一方、事態を受けて大阪府連はどのように対処してきたか。8月22日、府連の会合後、記者会見に応じた松川るい会長(参院議員)は記者から石川氏のパワハラについて質問を受けると

「執行部でしっかり調査した」「調査したが、事実を認定できるだけの材料は得られなかった。どちらが正しいか確認できなかった」

と説明した。松川氏からは早々に質問を切り上げようという様子がありありと伝わってくる。

だがこの府連の対応はおかしいと府連関係者は反論した。

「しっかり調査したと言いますが、そもそもA氏から聞き取りしていないのはおかしいでしょう。それに石川氏からのパワハラを受けたというのは市議にもいます。ところが被害を受けた市議が出張していたことを理由に聞き取りはしていません。結局、石川氏に近い元市議から話を聞いただけ。これがしっかりした調査と言えるでしょうか」

さらに憤るのは先の杉田陣営スタッフ。

「府連が聞き取りをしたというのは石川氏が5区の候補に推そうとしたB氏なんですよ。何のことはない石川氏側の人物に聞いたところで意味はないでしょう。パワハラについてもB氏は〝仲間なんやから穏便に済まそうや〟という立場です」

そこで松川氏に「どのような調査を行ったのか」「聞き取り人数が不十分ではないか」といった質問状を送付した。すると大阪府連代理人・北村真一弁護士から回答があった。

「当府連における各種対応や調査の具体的な内容、および関係者の情報に関しましては、プライバシー保護および通例の組織運営の観点から個別のお答えを差し控えさせていただきます。」

A氏からの聞き取りがない以上、「調査の具体的な内容」など説明できるはずもないだろう。前出の党関係者はこう推測する。

「松川氏や府連の執行部はマスコミが大きく報じたら処分を検討するというスタンス。基本的に〝事なかれ主義〟という組織です。このままだと石川氏は公認を得られない可能性があるため、パワハラ問題のフェードアウトを狙っているのでしょう」

府会、市会ともに維新の後塵を拝し、振り向けば参政党という状況だ。それでも身内の問題を直視せず、〝事なかれ主義〟に終始するのなら、自民党大阪府連の復権は険しい。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

wp-puzzle.com logo

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)