安倍元首相暗殺に端を発した旧統一教会報道はマスコミや野党の“特需。“ アベロス”癒しにも最適の材料だが狂騒がゆえに「韓国の闇」と表裏一体であることに気付いていない。現状の世界平和統一家庭連合の主張は地方参政権、戦後補償など赤旗や朝日新聞など左派と共通点が多いのだ。それから統一教会との仲介によって民団(在日本大韓民国民団)と朝鮮総連が交流していた過去も見逃せない。歴史的に「反共」で自民党とつながった統一教会だがその実態は「反日」だ。
統一教会の「韓国要素」を隠す人々
連日続く統一教会報道。放送のたびに左派、アンチ自民が歓喜する日々である。特に関心が高いのが『ミヤネ屋』(読売テレビ)だ。同番組の前身『ザ・ワイド』(読売テレビ・日本テレビ)は90年代の統一教会問題、オウム真理教による地下鉄サリン事件の報道で評価された。そうしたノウハウが引き継がれたのだろう。
番組に対して称賛が相次ぐ一方で冷ややかに見るメディア関係者も。
「読売テレビは『日本維新の会』寄りという背景もあり、自民党に忖度なく統一教会報道ができるのです」
同局制作の『あさパラS』、『ミヤネ屋』にたびたび吉村洋文大阪府知事が生出演し“維新の広告塔 ”と揶揄されたことも。ミヤネ屋善戦の裏側には大人の事情も漂う。
ミヤネ屋報道を評価する左派はまずアンチ維新と予想されるが、党派性が関係していることは納得できるのだろうか。
また「統一教会問題」については韓国批判と表裏一体という点も見逃せない。
主戦派であっても統一教会報道における“ 嫌韓要素”を徐々に察知し始めている。統一教会追及の急先鋒、有田芳生前参議院議員は韓国要素の火消しに走っているようだ。有田氏が8月4日に投稿したTwitterの主張は興味深い。
トランプ前大統領と人脈がなかった日本側が在米の統一教会信者を介して会見をセッティングしたという説を全国霊感商法対策弁護士連絡会の紀藤正樹弁護士が指摘。それを有田氏が否定したという内容だ。双方ともに「推定」の領域であるし、著者もどちらの説が正しいのか判断材料を持たない。
ただし有田説をとれば「外交音痴」の日本大使館の割に有能な気もする。妙なもので有田氏の立場にすれば統一教会が安倍政権で暗躍したという筋の方が本来は好都合のはず。
「つまり有田氏はアメリカでも韓国の統一教会が活動していることを広めたくなかったのです。あくまで日本の政治問題に留めようというのでしょう」(ウォッチャー)という指摘は頷ける。
無論、有田説が正しい可能性もある。ただし以前も紹介した7月29日の有田氏の投稿によれば「組織実態や文鮮明教組の教えを明らかにする」ことに対して抵抗を感じているようだ。そこで安倍ートランプ会談の統一教会関与説を否定するのは“ 火消し”と目されるのも無理はない。あるいは作家、平野啓一郎氏の投稿も韓国要素隠しだろう。
発言自体は勇ましいが、テレビの「嫌韓」番組とは何か明示されない。察するに統一教会報道だろう。緩い新聞報道と異なりテレビは刺激的で統一教会における韓国の実態も伝えている。おそらく平野氏はそれを「嫌韓」としたのだろう。
統一教会バブルの裏で深堀りすれば必然的に韓国に行き着く。自民ー統一教会という関係に留めようという思惑も透けて見えるが、しかしタブーなく全てを白日の下に晒す必要がある。
韓国内のビジネスと南北統一に日本マネーが流用
自民党と旧統一教会の関係は冷戦時代に「反共」目的に結びついた。その仲介的存在が勝共連合というのは周知の話。つまり統一教会自体が右派・保守色が強い団体と考えがちだが実態は大きく異なる。
元世界日報記者も統一教会の変貌に幻滅した一人だ。世界日報とは統一教会の機関紙であり、非常に保守色が強く野党批判、安全保障、ジェンダー教育、皇室、こういった分野では強い主張を続けた。現在、保守派著名人、文化人に対しても批判が集中するが、それは関連メディアへの寄稿や同紙が主催する「世日クラブ」の講演会に講師として登壇したことにある。講演会料や機関紙(誌)の原稿料は非常に貴重だ。
保守論壇と収入源。この点は補足が必要だ。愛知県知事リコール問題などの取材で複数の保守人脈と接点を持ったが、リコール問題よりも印象的だったのは保守論者の収益モデルだった。とりわけ「浄水器の販売」という証言は多々、聞かれたものだ。そういえば安倍元首相とも交流があった作家、小川榮太郎氏がネットワークビジネスに関与した過去も報じられた。
強い主張の裏で「浄水器」や「マルチ」というのは冷笑する他ないが他方、保守論壇の表現の場が脆弱という点には同情できる。「人権問題」「護憲」「環境」こういったテーマならば自治体主催の講演会も引く手あまた。だが中国や韓国を批判する内容が採用されるはずがない。
こういった間隙をついて宗教団体が介入した可能性も高い。
ただ誤解を招きかねない表現だが、世界日報関係者や信者は彼らなりの「信念」や「ポリシー」を持っているようにも感じた。世界日報元記者に話を向けると
「韓鶴子総裁になってから教団は主張が変わってしまった。文鮮明先生の教えを守っていればこんなことには…」
と声を落とす。すでに世界平和統一家庭連合から離れた同氏だが、脱会したとは言え言葉の端々から開祖・文鮮明に対する敬意が伝わってくる。いまだマインドコントロール下にあるのだろうか。かつての統一教会や文鮮明の主張はいわば「正道保守」と信じている様子だ。
文鮮明に対する保守系信者が抱く憧憬。現在、統一教会について各メディアの取材を受ける近藤将勝氏はこう分析する。
「開祖・文鮮明は戦前、渡日して日本語も多少、話せます。文鮮明は根底には反日がありますが、戦前派らしく日本統治時代を懐かしむこともあります。そうしたノスタルジーに日本の保守派が惹かれたのではないでしょうか」
また日本の保守系の統一教会信者が教団に失望した点について近藤氏は、こんなエピソードを明かした。
「現在の統一教会報道で興味を持った韓国メディアからも取材を受けました。ところが当初、記者と話が噛み合わなかったのです。なぜかというと韓国内で世界平和統一家庭連合の受け止め方は『メッコール』(清涼飲料水)の販売会社であるとかビジネスを行う新興宗教という位置付けというのです。だから教義や霊感商法の話をすると韓国人記者は驚いていましたね」
人によっては懐かしい名だろう。メッコールとは統一教会系企業の「一和」が販売する清涼飲料水で80年代、日本でも一部地域で販売された。
日本国内の霊感商法で得た資金で韓国内のビジネスに流用するというのが実態。保守層に限らず韓国に対して疑問を抱く人は増加するかもしれない。有田氏ら左派が「組織実態や文鮮明教組の教えを明らかにすること」について難色を示すのも納得である。
参政権、戦後補償、まるで赤旗や朝日新聞
それにしても旧統一教会こと世界平和統一家庭連合の主張は本来、自民と相容れる内容で表題通り赤旗や朝日新聞と大差がない。
このため保守系の統一教会信者が教団に見切りをつける。世界平和統一家庭連合・田中富広会長の主張を読めば一目瞭然だ。同氏は安倍元首相暗殺後、記者会見に応じた人物である。
世界平和統一家庭連合の特徴として外部から判別しにくいよう複数団体やメディアを設置することだ。
田中会長の主張は世界平和統一家庭連合会員の合同ニュースブログ「FAMILY FORUM.JP」で読み取れる。単純に世界平和統一家庭連合と検索しただけではアクセスできない点もらしいやり方だ。
その中から2021年10月6日分の「神統一日本」に向けて、摂理の峠を越えよう! という記事を拾ってみよう。
保守層を憤激させそうな記述だ。スタンスが異なるとは言え赤旗や朝日新聞などの主張と正直、どこが異なるのか? 仮にこの趣旨が両紙に掲載されても違和感はまるでない。
保守色が強い統一教会だが、その教義はイメージと異なる実相がある。むしろ「世日クラブ」にみられる保守言説は日本の独自発展かもしれない。
結局は「反共」であっても戦後問題については「反日的」な教団という内情を直視しなければ統一教会検証は不十分だ。信者に自虐史観を植え付けお布施をさせてきたならば逆に「戦後問題」は利権の温床ではないのか。
統一教会を介して民団と朝鮮総連が交流していた
さらに旧民主党政権時代に取沙汰された永住外国人の地方参政権問題についても統一教会の存在は大きい。やはり世界平和統一家庭連合の関係団体「平和統一聯合」の配信記事に民団中央本部元顧問の故・黄七福氏の回顧録が掲載されている。
「平和統一聯合」は2004年7月に「在日に和合」「民族に統一」「世界に平和」を掲げ創設された団体で、文字通り南北統一を目的にしている。宗教的な教義とは全く無関係という点は強調しておきたい。
2018年11月15日の記事には「在日韓国人の参政権のこと」/「民団が存在するということ」として参政権についての記載がある。
私は、行政差別撤廃運動を積極的に推進したが、その過程で、在日韓国人の参政権問題が何回となく話題にのぼった。地方自治体レベルの参政権を要求してもいいのではないかと提起したこともあったが、時期尚早ということで、運動のテーマにはならなかった。現在は、民団の最重要課題になっている。
無論、参政権は民団のみならず旧統一教会にとっても重要課題。
では黄氏は統一教会関係者であったのか民団中央本部に確認したところ「故人だから分かりません」という回答だ。
黄氏は文鮮明とも交流があったようで、同年11月30日の記事「ああ祖国よ 我れ平壌で叫ぶ時 祖国は統一」には「祖国の偉人・文鮮明師との出会い」としてこう綴られている。
民団関係者は統一教会との関係を否定するが、なにしろ団体幹部が「またその信者の人たちとふれあうにしたがい、これは間違いなく祖国統一を果たしうる団体だと思うようになった」という以上、同胞として関係以上のものがある。
平和統一聯合に黄氏との関係を確認してみた。
「(黄氏は)信者ではないですね。私たちが参政権を推進しているわけではありません。在日の方々の思いとしてですが、ただ在日一世など高齢世代が参政権を訴えるのに対して若い世代は関心がないとも聞いています」
話の中で朝鮮総連が浮上したのは意外だった。
「民団との関係ですが、韓国で旧統一教会が黄氏をはじめ民団と朝鮮総連の方を招待して(文鮮明と)会見したことがあります」
長年対立してきた民団と総連だが、旧統一教会が仲介役となり交流した過去があったのだ。
かつては黄氏自身も朝鮮総連を糾弾すべく立ち上がった。反共の意思も強かった黄氏だがそんな人物を統一教会は朝鮮総連とつなげた。まるで在日コリアンの緩衝材のようだ。
旧統一教会と北朝鮮の関係も今後、追跡が必要となる。文鮮明は日本統治下時代の平安北道(北朝鮮北西部)生まれであり、また南北統一は教団の世界戦略上、欠かせない。
ただしこうした実態を自民党関係者、保守論壇の有力者がどの程度、認識していたのか疑問だ。
現在、自民党議員を中心に続々と旧統一教会との関係が明るみになるが、改善への意欲は伝わらない。ただ安倍元首相という尊い犠牲を払った以上、旧統一教会、世界平和統一家庭連合の闇は徹底的に検証すべきではないか。もちろん韓国ー北朝鮮も含めて、だ。
世はすでに右も左もございません
左右のレンズを外して眺めてみましょう
あるのは、損か得か、だけです
それでいいと思います
ご指摘の通りだと思います。
ただし保守派と統一教会の関係がある以上、左右を持ち出すしかありません。
あるのは、孫か朴か金か、だけです
無党派層の皆さん、お好きなの選んでください
日本の保守を自称する人って韓国は批判しながら実は韓国大好きなんだね
正確に言えば朴正煕時代の韓国好きってところですね。
浄水器で思い出しましたが活水器って聞いたことあります?
水道管に磁石をつけると水が活性化するんだそうです…
国会の議事録ググると出てきます
私がきいたのはソーシャルゲームの有名企業に出入りしてるとの噂
キュレーションサイトなんかが流行ってた頃なのでありえなくもないか
コンビニが扱ってる大手食品工場なんかにも納入されてるみたいです
経営者や議員が信じてるのかお金を迂回するツールとして便利なので使ってるだけなのか。
後者ならまだ理解できるのですが前者ならやばい。
「信じてる」or「製品そのものに興味ない」のどちらか。
議員は企業を通じての献金、票、人脈に興味がある。
経営者は、知り合いの経営者仲間に進められたら、購入する傾向がある。経費で落ちるしね。人脈を維持する経費でしょ。
また、過去に助けてもらったことのある人の言葉だったら無条件に信じたりする人も多いんだよね。
前者ならやばい、と書いてるけどさ、「地球にやさしい」「自然派XX」「脱プラ」という言葉を盲目的に信じる人とそう変わらない。あなたが思うほど人間は賢くない。
例えば「ファイテン」をどう思います?
お恥ずかしい話ですが…
ファイテンを勧められて使っています。
特に効果は感じませんが惰性でつけています。
ファイテンは日本語でいうファイトの韓国語みたいですがやっぱり韓国系ですか
偶然なのかGLA本部の近くにお店がありますねえ
Wikipediaを見るとGLAもかなりたくさんあるようです
GLA系諸教団 とは、主に以下の教団を指す。
GLA関西本部(GLA総合本部とは分派を経て別団体)
国際正法協会
高橋信次先生の法を学ぶ会
偕和會
心のつどい
光のお仲間
ILA(インナーライトアソシエーション)(「内なる心の光の会」の略称)
ありがとうございます。他に表現が見つからなかったので
「浄水器」としましたがご指摘のような「活水器」みたいな
怪しげなグッズのことも含めての副業でした。
旧統一教会問題をTV等メディアやネット、SNSで論じている人々の不思議は、誰もかもが旧統一教会を「カルト」「反社会的団体」とした上で、具体的にどんな法令に違反しているのか明言していないことである。
三品さん
あなたの記事 興味深く拝見させていただいております。
さて
全国部落調査事件は示現舎が完全に不利ですし。
敗訴することは、あなたも感じられているでしょう。
宮部氏に引っ張られることなく、独自の活動されたほうがよろしいかと思います。
せっかくあなたは取材力や思考もすごいのに、宮部氏に開花をつぶされてるような気がします。
独立して、似非同和等を退治されたほが、、、
宮部氏と離れられれば個別に支援できるのですが、、、、
最近アップされた宮部氏のユーチューブ
【解説】何度でも言う!部落差別は悪質デマ、プロパガンダ、妄想、願望なのである
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三品氏も同意見ですか?
私には宮部氏の妄想・憶測にしか映りません。
現場主義であり取材力のある三品氏はどうですか?
私は、解放同盟への対抗上の宮部氏の根拠なき理論としか映りませんし、実際に解同と関係なく差別発言について耳にします、経験したこともあります。また行政の白書は確かな根拠をもとにしていると思います。
三品氏の見解をお尋ねします。
(私はどの同和団体にも属していません。私の部落もそうですが、差別はありますが、、)
某原告は兄が結婚差別にあって「血の涙」を流したと主張しましたが
実は暴走族のリーダーだったということが明らかになっています。
宮部としてはかなり挑発的な発言をしたと思いますが単に
「妄想・憶測」だとは思っていません。
近く某市の隣保館問題をやりますのでまた「差別」の実態を
ご覧ください。
三品さん
ご返信ありがとうございます。
差別の実態と隣保館??楽しみにしています。
敢えて言うなら
某市の人権を扱っている部署や、学校教育委員会などが
差別の実態をよくご存じだと思いますので、こういっ,,たところの取材をお願いしたい。できれば多くの部落民と接してもらいたい
(宮部氏は避けているのか、取材できないのかはわかりませんが)
関連していると思われるので書かせて下さい。
「同和利権の真相の深層」で何か気まずそうに座談会に出席していた
森達也さん。関東大震災での部落差別をテーマとした「福田村事件(仮)」
を撮影中だそうです。また「A」みたいな扱いをされてしまうのかと心配です。
個人的に「下山事件」「放送禁止歌」を読んで好意的なものなので。
関東大震災 1923.9
不良住宅地区改良法 1927.3
アッいけね。福田村、行ってみたい。