先週速報した日本維新の会・林隆一和歌山県議に対する離党勧告の続報。党で定めた自治体への寄付を期限通り履行しなかったという理由だ。対して林県議は「不当」として反論していく構え。同県議は今年6月、紀美野町に500万円を寄付しており、地元関係者からも「おかしい」「除名の口実では?」との声が挙がる。
維新議員に 課された「身を切る 改革」とは
4月の和歌山一区衆院補選で当選した日本維新の会・林佑美衆院議員は同県内初の国会議員だ。快挙を果たした林衆院議員の夫、林隆一県議に今月10日付けで日本維新の会和歌山県総本部から「離党勧告」が下された。
林県議の代理人らがまとめた「意見書」によると
日本維新の会和歌山県総支部所属の特別会員(元幹事長等の役職歴任)でありながら、令和元年12月5日付日本維新の会常任役員会決定事項について(通達)、前任期で実行されていないと判断した。
このような処分理由が通知されてきた。総選挙目前の大事な時期になぜ離党勧告なのか? 支持者らも戸惑うばかりだ。「なんで林さんや? 和歌山県総支部の中には過去の身体検査をした方がええ議員もおるやろ!」と憤る有力支援者もいたほど。
目下のところ党勢拡大の維新とはいえ県組織はいまだ脆弱。支部設立中心メンバーで和歌山市議時代を含め経験がある林県議への離党勧告は戦力ダウンになりかねない。
そもそも「日本維新の会常任役員会決定事項を実行されていない」とはどういう意味なのか。こう思った方も多いだろう。これが「身を切る改革」=寄付の不履行ということだ。支持者でも初耳という人が多いのではないか。
「身を切る改革」とは通常、日本維新の会のスローガンとして使用される。そしてその具体的な行動が「寄付行為」としての身を切る改革なのだ。これは令和元年11月30日に改定された維新の独自ルールである。
日本維新の会は各地方議会で議員定数の削減、議員報酬の減額を「身を切る改革」として各地で取り組む。議会で定数・報酬が削減ができなかった議員は、議員報酬(政務活動費の削減は認めない)の一部を割り当てられた自治体に寄付をする。
国会議員団幹事長でもある藤田文武選対本部長名で今年8月9日の通知文によれば身を切る改革の徹底が促された。実行されない場合、「除名も含めた重たい処分もあり得る事を念頭に下記実行するよう通達する」と厳しい文言が並ぶ。
また今年9月25日に和歌山県総支部特別会員(議員)に送付された『「身を切る改革」ガイドライン策定について』によれば寄付額は
期末手当を含む議員報酬が年間1000万円以上の議会は20%(0.2)
期末手当を含む議員報酬が年間1000万円未満の議会は10%(0.1)
期末手当を含む議員報酬が年間500万円以下の議会は5%(0.05)
となっている。和歌山県議会の和歌山県議会の場合、月額103180円、年額1238160円に設定された。これだけの大金を寄付するとは議員にとって経済的負担。離党勧告の情報提供者も「議員全員が寄付を実行しているとは思えないが…」と釈然としない様子だ。
寄付金が 足りない 役員が お咎めなしは なぜだ
日本維新の会和歌山県総本部・浦平美博幹事長(同県議)は「離党勧告」を認めた上で
「前任期分の寄付が確認できないということでご説明をお願いしましたが、ご本人からの申告もありません。このため10日、県総支部党紀委員会で井上英孝代表、岩谷良平副代表、幹事長の私、山野麻衣子政調会長、事務方の中庄谷孝次郎総務会長で協議し粛々と手続きをしました。なお井上代表の指示で和歌山県総支部の運営に関しては林佑美代議士は入れないということで(佑美氏は)党紀委員会のメンバーに加わっていません」
と説明した。
速報でもお伝えしたが、林県議は「身を切る改革」=寄付を行ったと反論。今年6月の豪雨災害で被災した紀美野町に林県議は7月19日、500万円を寄付した。しかも同町長名の受領書が添付されている。紀美野町への寄付は地元メディアでも報道された。
500万円といえば紛れもなく大金だ。これだけ負担しながら「前任期分が足りない」という理由で離党勧告処分はあまりに厳しい。
そして前任期中に(寄付を)不履行という指摘に対して反論が続く。
「災害のあった海南市への寄付を検討していたが、和歌山県議会議員選挙が近かったため、和歌山県選挙管理委員会に相談したところ、同委員会から選挙前の近隣都市への寄付は避けた方がいいのではないかとのアドバイスを受け、選挙後に寄付を行うことになった」
公職選挙法で議員は選挙区内の寄付を禁じられているが、選挙区以外では可能である。このため災害救助法が適用された海南市ではなく紀美野町を寄付自治体に選んだという。
法令上の理由で寄付行為が困難ことを林県議は今年2月、当時の幹事長・山野麻衣子現政調会長に事情を説明。その上で県議会選挙の公認申請をして「公認申請書」を受け取った。その後、公認を得て2期目の県議選で当選。つまり県議選の時点で寄付は問題視されていなかったことになる。
また前任期中、林県議は令和2年7月から9月までに議員報酬の一部、合計23万1千円を削減したという。こうした事情を理解した上で山野氏は公認手続きに入ったという反論だ。
林氏側の疑問は続く。意見書によると山野氏自身も本来は424万1514円の寄付をすべきところ、245万1514円しか行っていなかったという。にも関わらず山野氏の処分は聞こえてこない。そこで林県議のみを離党勧告するのは確かに公平性を欠いている。
「身を切る 改革」は 有権者が 望むことか?
- 公選法の事情から寄付時期が遅れることを事前に県総支部役員に報告していた(党は把握)
- その上で先の県議選で党公認を受けた(なぜ当時、問題視しなかったのか)
- 担当の役員も寄付を履行していないにも関わらず処分がない(不公平)
というのが林県議の反論ポイントである。
これに対して県総支部がどう再反論するのか注目したいところだ。そして本件を取材して感じたことがある。それは「身を切る改革」を我々、有権者は求めているのか、ということ。「議員報酬の削減」というのは実にポピュリズム的だ。
確かに国政・地方議員ともに歳費の無駄はチェックされ、必要であれば是正されるべきである。だが報酬を下げれば議員の質が向上するとは思えない。むしろ高額報酬であったとしても、それに見合う成果を出すことが「有権者との約束」ではないだろうか。
さらに一見、有権者にとって耳障りが良い議員報酬削減だが「公共サービスの削減、廃止」への引き換えになりかねないのでは? 「身を切る改革」というのはそうした危うさを孕む。
今回の離党勧告問題は維新の好調に水を差すのと同時に同党が掲げる「身を切る改革」に一石を投じるかもしれない。
かたや補選前は候補選定で紛糾した自民党。今度は和歌山維新内紛を突いて次期総選挙でリベンジを果たしたいところ。現状、和歌山一区は鶴保庸介参院議員の鞍替えが予想される。
「仮に鶴保さんが出たとしても“比例で復活当選も難しいとちゃうか”という見方があります。それぐらい和歌山でも維新が浸透してきているってことですよ」(地元報道関係者)
先の補選では党重鎮、世耕弘成参院幹事長が門前衆院議員を推し、鶴保氏排除に動いた。次期衆院選もこのまま世耕氏が鶴保氏に協力するのは考えにくい。自民に不安要素、一方で維新優勢にも関わらず「身を切る改革」に端を発した離党勧告騒動はまさしく躍進のブレーキ。単に“ 身内を切る”だけの結果になりかねない。
ピンクの人林家パー子かと思った
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林県議の離党勧告はおかしい?和歌山維新の策略だろう。前科のある幹事長と右翼団体と飲食をともにしている山野市議の二人こそ離党勧告すべき‼️
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こんな様子で選挙運動して、投票してくれる有権者がいるの?フツー、怪しいと感じますが。
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山野市議は辞任すべき‼️うらひら県議は離党し辞任すべき‼️犯罪者が幹事長はおかしい⁉️維新の党員を脅して党員は離党している。更に山野市議は自称右翼の元栄谷団地自治会会長と二人で松江のスナックに飲みあるく行為‼️元栄谷団地自治会会長は自治会費使い込みにより退去更に西ノ庄スカイビュー団地自治会会長になりまたしても自治会費使い込みにより退去する。そんな人を信じ選挙協力をしてもらう山野市議‼️
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今あるルールはルール
おかしければ変えればいい
しかし、そのルールを承知で議員になったのならルールは守るべき。維新の身の切る改革に賛同して投票した人もいるでしょから。
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林氏の言い分を聞く限り、そのルールを守れていないことを承知で公認したのが和歌山維新とその上位組織の日本維新の会です。
そもそも身を切る改革の寄付額チェックは2019年ぐらいに行われていた記憶があります。
当時はニュースになって、最後までしなかった箕面市議が除名されたような。
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10月25日 28日 読売テレビ。和歌山テレビより
林議員は周囲に対し、「寄付行為が絶対厳守だとは思っていなかった」などと話しているといい、いったんは勧告を受け入れて、離党する考えを示しました。
今年6月の500万円の寄付金は前期の不払いの清算として支払い。該当任期中の寄付ではなかった。
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私見
維新の「身の切る改革」に承知して出馬し、当選したわりには中身も知らずか知ってか、お粗末な結末でしょうかね。?
今後とも議員を続けるための口実づくりの弁明でしょうかね。
国会議員のの奥様の件もあり興味ある記事が書けるかもと地元メディアも注目ですね。
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