【続報】維新 和歌山県議「離党勧告」騒動 身を切る 改革杜撰な ルールと 党略に迫る!

カテゴリー: 地方, 政治 | タグ: , | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

日本維新の会が地方議員に課す「身を切る改革」=寄付に端を発した和歌山・林隆一県議の離党問題。林県議は先月25日、離党勧告に対する反論会見を開催した。これに対して31日、同会和歌山県総支部は離党勧告処分の正当性を訴え、領収証を公開するなど泥沼の様相。好調ムードの維新で起きた内紛の裏側に迫った。

反日団体からの 寄付はOK?

本題の前に「身を切る改革」について補足をしておこう。議員報酬、定数削減を実現できなかった地方議会の維新議員は歳費から10~20%の寄付が義務付けられる。維新の独自ルールだ。

勢いがある維新だが、地方議会で過半数をとったのは大阪府、大阪市。それ以外はまだ少数勢力だ。その条件下で報酬・定数削減というのはハードルが高すぎる。この通り地方議員に課された厳しいノルマでトラブルの温床になり得るのではないか。それが如実に表れたのが今回の林隆一県議への離党勧告問題かもしれない。林県議は「身を切る改革」を不履行だとして党から離党勧告を突きつけられた。これに対して林氏も寄付先の領収証、公職選挙法上の事情を挙げて反論を続けている。

10月19日、本件について当サイトが第一報を報じた。

【速報】維新躍進に ブレーキか 和歌山一区 林衆院議員夫県議に 離党勧告!

その渦中で維新議員の献金問題が報じられた。

民団の新年会で挨拶する岩谷氏。

「日本政府、島根県、各教科書会社に「竹島の日」撤廃と領土教育の是正を求める」

2017年10月28日、『「竹島の日」を考え直す会』(八尾市)の女性役員が決議を読み上げた。同会は八尾市韓国人会館に入居する団体。歴史認識問題、竹島問題などで日本の立場を批判してきた。

団体の役員、主張は日本維新の会の党是と相容れぬものだ。

「産経新聞」が10月24日、「竹島は韓国領」団体幹部から寄付10万円 維新・岩谷氏の後援会、主張同意は否定と報じた。表題の「竹島は韓国領」団体とは先の「竹島の日」を考え直す会のこと。団体幹部とは決議文を読み上げた女性役員である。令和3年分の政治資金収支報告書によると維新の岩谷良平衆院議員が同役員から10万円の寄付を受けていた。

岩谷氏は日本維新の会和歌山県総支部副代表の立場。もちろん離党勧告にも関係する役員だ。「身を切る改革」(寄付)が実行されていないと地方議員に離党勧告を迫る一方、自身は“反日団体 ”からの寄付とは驚きだ。

維新支持者にすればむしろ「竹島の日」を考え直す会からの寄付の方が問題行為だと感じたのではないだろうか。

記者会見で 朝日新聞に 領収証を 求められた

和歌山県・岸本知事に寄付金を渡す維新メンバー。左から中庄谷総務会長、浦平幹事長、井上代表、岸本知事、林衆院議員、山野政調会長。

そして話は10月31日、日本維新の会和歌山県総支部の記者会見に移る。同県議の浦平美博幹事長、和歌山市議の山野麻衣子政調会長、同市議・中庄谷孝次郎総務会長3氏が離党勧告の正当性を訴えた。この日の記者会見は同月25日に林県議が離党勧告処分を反論したことへの再反論である。

会見の席上、浦平県議は自身の寄付を示す領収証を公開したという。

ところが「報道陣から“幹事長が見せたのだから山野氏、中庄谷氏も公開してはどうか ”と指摘を受けました。中庄谷氏は応じたものの、山野氏はうつむいてしまったのです。そこではまずいとおもったのでしょう。後日、報道陣向けに山野氏の領収証が送られました」(地元記者)

興味深いのは報道陣の動き。「朝日新聞記者が領収証公開を求めたのです」(同前)。なにしろ朝日新聞といえば「エビデンス」がないと駄目ですか? 数値がすくい取れない真理とはなる記事がエビデンス、客観性軽視だとして炎上中。そんな朝日新聞でもやはり領収証というエビデンスは取材上、必要ということだ。

ところが件の領収証に不可解な点を感じる。以下に掲載しよう。

山野市議「自分で 寄付金を 渡しに行った」

こちらは印紙と受領印がある。
印紙、受領印、寄付先名もマスキング。

まずは領収証が公開された経緯を説明しておこう。林県議が先月末、山野市議自身も「身を切る改革」を実行していない証拠として、関係資料・領収証を先んじて記者団に公開。このため山野市議は31日の記者会見後、公開済みの領収証(振込用紙の受領証)を団体名など隠さず記者クラブに送付し、未公開分について一部をマスキングした上で送付した。それが上記2枚の領収証である。

山野市議が公開したのは大学、自治体など団体名、振り込んだ金融機関が判別できる領収証がズラリ。ところがこの2枚だけは非公開。基本的に「身を切る改革」は選挙区以外の自治体、あるいは公益性の高い団体が対象となる。公益性を帯びるならば寄付先も公開を渋る必要はないはずだ。それに大金を寄付された割に記入された文字が雑なのも妙だ。

山野市議に2枚の領収証について確認してみた。

「寄付を公開するか否かは個々の判断に委ねられています。それなのに記者クラブ加盟社限定で公開した私の領収証が出回っていることについて怒りを感じます。(非公開なのは)先方の希望もあって寄付先の名称、受領印を伏せて公開しています。寄付先は党のルールで議員個人に任されていますし、対象は自治体だけとは限りません。私がやったのは一般社団法人ですが、例えば児童養護施設なども認められています」(山野市議)

それから山野市議の説明にも出たが「寄付先は議員個人で決められる」というルールは見逃せないポイントだ。

この点は山野市議の責任ではないが、制度の仕組み自体が不明瞭である。今年8月9日、日本維新の会本部の藤田文武選対委員長、井上英孝選対本部長代行、浦野靖人選対本部長代理の連名で出された「身を切る改革の実行について」をみると

議員は個々で寄付をせず、会派毎(会派内の党籍を持つ者)に寄附先の選定をお願いします

として個々の判断で寄付することを禁じている。

ところが9月25日に出された「身を切る改革」ガイドライン策定について(ご通知)には

個人で寄付を個別に行い

となっている。議員生活で最も慎重であるべき「カネ」の扱いにも関わらずルールが雑過ぎやしないだろうか。

それに繰り返すが寄付先を隠すというのも不思議だ。なぜなら身を切る改革の趣旨はより公益性が高い団体への寄付が大前提。公益性を持つ団体ならば寄付を受ける機会も多いだろう。むしろ寄付を公にしてより広く募るのが普通だ。

“ツッコミどころ ”は尽きない。寄付先が「一般社団法人」としてのも悩ましい。通常、一般社団法人は“ 隠れ公益団体”と揶揄される。一見は社会性の高い法人名だが著者、または本稿をご一読の諸氏でも一般社団法人は設立できるものだ。公益性という観点から一般社団法人は寄付の対象として馴染まないのではないか。

加えて山野市議は直接、寄付金を持ち込んだという説明だが近年、「政治とカネ」についてメディア、市民オンブズマン、有権者からも厳しい眼が向けられる。議員自らが“ 現ナマ”を持ち寄付に出向くという光景はこのご時世、あらぬ誤解を受けかねない。しかも日付をみると「令和5年4月6日」だ。この時期は統一地方選前期も大詰め。

市議らも街頭演説に奔走している時期だ。そこで選挙活動の主力となる市議が寄付に出向くというのも腑に落ちない。

和歌山県 総支部も「確認が 取れた」と通知

まだ疑問は尽きない。次いで日本維新の会和歌山県総支部が所属議員に宛て7月4日付けの通知文「2023年度の身を切る改革について」を示す。

同文書内をみると「2019年5月~2023年4月の「身を切る改革」について調査致しました。結果として、当該期間における「身を切る改革」について所属特別党員全ての確認が取れましたので報告する次第であります。

文書を発したのは7月4日。つまり統一地方選後ということになる。ということは林県議も問題なく公認した上で「身を切る改革」も予定通り実行されたことの証明ではないか。

担当の総務会長、中庄谷市議は「総支部としては確認が取れたとしましたが、本部から再調査という指示がありました」という説明だ。

一度は「確認が取れた」としたものをあえて本部が「再調査」を指示したという。一端、「確認」としたものを今に至って「不履行」として離党勧告に至ったことになる。手続きとしては乱暴な印象だ。

むしろ「身を切る改革」を口実にした“ 狙い撃ち”の雰囲気さえ漂う。このため地元和歌山では政局絡みの憶測が流れている。

万博への 加勢と 引きかえが 和歌山一区?

林県議妻は4月の衆院補選で当選した林佑美衆院議員。繰り返すが保守王国・和歌山で非自民の女性候補当選は紛れもなく快挙だ。メディアでも維新躍進のシンボルとして扱われた。それに林衆院議員は地元でも着々と支持を伸ばしており、次期衆院選も有力視される。そこで林県議を離党させるというのは当然ながら佑美氏の立場も危うくなる。

「4月の補選については自民党内でも候補選定で内紛があったのはご存知でしょう。対して維新は当初、林県議と中庄谷市議が候補として挙がりました。しかし自民と差別化するため最終的に佑美氏が選ばれたのです。殊勲の佑美氏ですが市議初当選からまだ間もない。周囲には“ 飛び級”と映り、嫉妬や妬みがあっても不思議ではありません」(前出記者)

【和歌山 衆院補選】門博文「公認おねだり音声」流出で 見えたドン二階の 落日

4月の衆院補選前、自民党が候補者選定で大揉めしたのは当サイト記事、また一般メディアでも多数報じられた。維新が若い女性候補を立てる戦略は大成功。有権者にすれば閉塞感が漂う和歌山政界にあって新風を感じたに違いない。

にも関わらず“ 林夫妻降ろし”のような現状は維新の躍進のブレーキでしかない。内紛が起きても林県議を離党させたことに地元関係者も首を傾げる。

そんな中で一つの見方として挙がっているのが「大阪関西万博」との関係だ。ご承知の通り建設費は膨らみ、また海外からのパビリオンの契約も伸び悩む。危機的な状況である。国家事業に違いないが、音頭をとってきたのは日本維新の会だ。万博の失敗は維新批判にもつながりかねない。

それに勢いはあっても経験が浅い新興勢力だ。経験豊富な自民党に協力は喉から手が出るほど欲しい。

奇しくも「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)を成功させる国会議員連盟」会長が自民党・二階俊博元幹事長、そして事務局長が同党・鶴保庸介参院議員。鶴保氏は先の衆院補選で鞍替えを狙ったが自民党内の候補者選考に漏れた。万博-自民党和歌山選出議員-維新、党略を勘繰りたくなるのは著者だけではない。

「つまり見通しが暗い万博で自民党が維新に“ ウチが火中の栗を拾うから選挙を頼む”として和歌山一区の林衆院議員を降ろさせる。その上で満を持して鶴保氏が立候補。こんなシナリオが囁かれています。でもなければ上昇ムードの中であえて維新本部が内紛になるような指示をするでしょうか?」(地元政界通)

こうした推測が現地の政界通の間で広まっている。あくまで「憶測」だが「身を切る改革」を理由に内紛を起こしてまで“ 林切り”した合理的な理由が見つからないのだ。

「和歌山一区を切って、万博を守る」。仮にこの推測が的中すれば次期衆院選でも維新のイメージダウンは免れない。そして「身を切る改革」という曖昧な制度にも一石を投じるだろう。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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【続報】維新 和歌山県議「離党勧告」騒動 身を切る 改革杜撰な ルールと 党略に迫る!」への4件のフィードバック

  1. 匿名

    県民です。自民党だけでも酒の肴になるのに、維新まで止めて(辞めて)欲しいですね。
    #75195d9dc0fff2b5e23e021414712283

    返信
  2. 匿名

    >。あくまで「憶測」だが「身を切る改革」を理由に内紛を起こしてまで“ 林切り”した合理的な理由が見つからないのだ。<

    ここまで書いて「あくまで憶測」はないでしょ(笑)
    #9e7fe53bc366122d18189174cd7f6bba

    返信