京都府宇治市伊勢田町51番地、通称「ウトロ」と呼ばれるこの地区は、日本有数の朝鮮部落である。
もとは、現在の日産車体の源流である日本国際航空工業の土地が不法占拠されていたものだが、後に様々な事があって土地の所有権が転々とし、現在の土地は地元住民による財団、韓国政府出資の財団、大阪市の有限会社西日本殖産の所有となっている。
2014年の調査では、ウトロ地区には93棟の住宅が立ち並んでおり、その内実際に人が住んでいるのは59棟だという。
2012年に、既存の住宅を撤去して、住民は財団が所有する土地に建設する市営住宅に移る計画が決まった。ほとんどの住民は市営住宅への転居を希望していることから、計画がスムーズに進むものとみられる。
地区にはこのような熱いメッセージが掲示されているが、通りがかりの住民に聞いてみると、市が決めたことやから詳しいことは分からへんといった返事であった。
地区内では既に空き家の取り壊しと、市営住宅の建設が始まっていた。いずれにしても、近い将来ウトロ地区がなくなることは確実だろう。
今回、もう見られなくなるであろう、地区内の様子をパノラマ撮影した。その雰囲気を存分にお楽しみいただきたい。
帰国でなくて市営住宅に引っ越すのですね?
当然ながら、朝鮮半島に帰る場所がない人がほとんどでしょうから。
市営住宅に住めば、市が住人を管理できるので、テロ防止になりますね。
この記事で興味をもって、「オモニのうた(集会宣言)」を読んでみました。
『(略)どんなことがあっても私はよそへは行かないよ(略)ここは私の生きてきた「ふるさと」なんだ みんな、私のこと知っている 私はひとりぐらし……この年まで学校には縁がない 具合が悪いときは近所の人が本当によくしてくれる(略)みんなが気づかってくれる だから、ひとりぼっちじゃない、淋しくない なんでって?私は「ウトロのオモニ」だから(略)どこかよそでは、こうはいかないよ このまちを離れたら私は私でなくなる……』
情に訴えている印象ですが、よく考えるとこのうたに書かれている人物のような境遇の人は探せば居るのではないでしょうか。通学したかどうかはともかく、地域(ふるさと)に溶け込んでいる人が引っ越せば誰でもこのうたの状態になりそうです。
それにしてもウトロにあるハングル表記のみの看板は誰に対して訴える物なのか分かりません。身内の標語なのか、母国に主張するものなのか。