新潟県立荒川高校を部落解放同盟新潟県連合会を糾弾した件に関連する文書の公開が執行停止されている問題で、去る8月1日、新潟地裁で口頭弁論が行われました。裁判は結審せず、次回弁論は10月24日10:30に行われることになりました。双方が提出した書面は次の通りです。
2024-06-17-原告 準備書面1.pdf
2024-07-17-被告 準備書面2.pdf
今回から、記事の最後に本サイトに関連する裁判などの一覧と経過情報を掲載しています。
筆者は執行停止の取消を求めているが、裁判の争点に「そもそも行政不服審査法による執行停止は、行政訴訟法による裁判の対象となる行政処分に該当するか?」ということがある。もし裁判の対象とならなければ、裁判所は審理せずに筆者の請求を却下することになる。
関連する判例として平成28年11月29日東京地裁判決があり、筆者の主張は判例では「執行不停止」を行政処分と判断しているから、当然「執行停止」は訴訟の対象になるというものである。
それに対して、新潟県側は平成28年の判決はあくまで不停止のものだから停止は判例の射程外だと主張した。
それに対して、裁判官が「判例タイムズがその判例を扱った記事を見たところでは、判例は停止・不停止を区別していないようだから、判例自体を認めたら行政処分に該当することになるのでは」という趣旨のことを県側に問うた。それを受けて県側が判例自体が今回の件にはあてはまらないと次回までに主張するということになった。
今回は筆者はビデオ会議によるリモート参加でしたが、次回も同様にリモートで参加することになる。
なお、部落解放同盟新潟県連合会が筆者を訴えている裁判については、裁判官忌避申立てをし、それが却下されたため即時抗告をしたが、7月30日付けで棄却されている。なお、特別抗告まではしなかった。
なお、神奈川県の裁判所に移送するように申し立ててもいるが、これについてはまだ即時抗告が審理中の状態である。
裁判など | 前回のイベント | 今後の予定 |
東京地方裁判所(原審) 2016年4月19日 提訴 平成28年(ワ)第12785号 他 原告 解放同盟 外211名 他 最高裁判所(係属) 2024年11月24日 記録到達 令和5年(オ)第1710号 令和5年(受)第2187号 原告 解放同盟 外234名 関連文書 | 2023年6月29日 東京高等裁判所判決 | 期日未定 上告の受理または却下 |
大阪地方裁判所 2023年11月6日 仮処分命令申立 2024年7月8日 提訴 原告 解放同盟大阪府連 外? 関連文書 | 2024年5月1日 仮処分命令 | 期日未定 被告への訴状の送達 |
さいたま地方裁判所 2023年12月6日 提訴 令和5年(ワ)第2913号 原告 解放同盟埼玉県連 外1名 関連文書 | 2024年6月26日 第2回口頭弁論 | 2024年9月4日 双方書面提出 2024年9月18日 14:00 さいたま地方裁判所 第3回口頭弁論 |
新潟県情報公開審査会 (A)公開決定の取消請求 2023年7月31日 審査請求 請求人 解放同盟新潟県連? (B)公開範囲の拡大請求 2023年8月15日 審査請求 | 2024年5月31日 (A)意見書提出 (B)反論書提出 | 2024年8月29日 09:30 新潟県庁 口頭意見陳述(非公開) |
新潟地方裁判所 2024年1月19日 提訴 令和6年(行ウ)第1号 被告 新潟県 関連文書 | 2024年8月1日 第2回口頭弁論(原告リモート) | 2024年9月13日 被告書面提出 2024年10月15日 原告書面提出 2024年10月24日 10:30 新潟地方裁判所 第3回口頭弁論(原告リモート) |
新潟地方裁判所 2024年1月24日 提訴 令和6年(ワ)第23号 原告 解放同盟新潟県連 外3名 関連文書 | 2024年5月23日 移送申立却下に対し即時抗告 2024年7月30日 裁判官忌避申立て即時抗告棄却 | 期日未定 移送の認容または却下 |
横浜地方裁判所 2024年4月6日 提訴 令和6年(行ウ)第19号 被告 川崎市 関連文書 | 2024年6月24日 第1回口頭弁論 | 2024年8月23日 被告書面提出 2024年9月24日 原告書面提出 2024年10月7日 11:00 横浜地方裁判所 第2回口頭弁論 |