まるで津市の“ ジャイアン誕生日会”じゃないか？　漫画『ドラえもん』のガキ大将、ジャイアンが無理やり自分の誕生日会を開かせて周りがいやいや付き合う。相生町自治会長、田邊哲司の交際相手が女将を務める『小梅』で開催される「誕生日会」はまさにジャイアン誕生日会状態。当サイトもこの実態を調査していた矢先、「誕生日会出席名簿」を入手。名簿を検証してみると田邊一派が市幹部に出席を要求し、市幹部から市職員を誘うという構図だ。職員たちからすると田邊と上司、二重の圧力ということになる。

小梅で飲食は社会通念上の範囲か？

大荒れに荒れた昨日11月30日の津市議会本会議。各会派の議員から自治会長に関する緊急質問が相次いだ。ゴミ箱設置はもちろん職員の頭を無理やり丸刈りにしていたこと、各種パワハラ行為などこれまで当サイトも報じてきた問題が市長や市幹部に突きつけられた。市長以下幹部からは調査中、警察に協力といった答弁ばかり。市民にとってはむしろイライラが募ったことだろう。

そんな中、注目したのが飲み会への出席。田邊の交際相手でフードバンク三重・中川美佐理事長が女将を務めるスナック風小料理屋「小梅」で市職員が半ば強制的に飲食させられていたという問題である。これに対して答弁に立った荒木忠徳総務部長は自身も社会通念上の範囲で「小梅」で飲食していたと認めた。同部長は「社会通念上」を強調したが、以下の資料を見て頂きたい。

理事長誕生会とは他でもない中川のこと。自分の店で自身の誕生日会とは冗談抜きにジャイアン誕生日会になってきた。しかも津市にフードバンク三重について質問をした際、「市の事業とは無関係」という説明を受けたものだ。ならばイチＮＰＯの理事長誕生日に市職員が多数、集まるのはどういう理由だろうか。

しかも念入りに「出欠」の確認まであり、欠席の場合は小梅に連絡をしなければならないようだ（資料２枚目）。ごく一般的な感覚で言えばどう考えても「社会通念上」と思えない。

「自治会長の愛人がママを務めるスナックに市幹部が定期的に飲み会を行う」

どうも津市ではこういう行為が「社会通念上の範囲」らしい。

上司からの誘いで毎月小梅通い

自治体職員の誕生日会とは全く良い商売を思いついたものである。

「１月から１２月までだいたい職員の誰かの誕生日はあるやろ？　だから毎月、誰かの誕生日は開催されるんや。5000～7000円の会費で30人前後が集まるからそれだけで大儲けやがな。料理代もかかるって？　そんなもんあるかいな。ポテトチップとかそんなんやから」（小梅を知る敬和地区住民）

このリストのうち参加した市職員によれば「（参加したのは）上司からの誘い」という回答である。そして渦中の上司というのが当初、自治会長問題についての情報提供があった際に「田邊派」とされた役職者がズラリ。月の第三木曜日は定例会のようで、「コロナで行動自粛が起きる前は定期的に飲み会が開かれていた」（市職員）と証言する。

また上記資料「田村管理者誕生会を兼ねる」とあった津市上下水道事業管理者・田村学氏に当時の状況を聞いてみた。

「あまりよく覚えていませんが、確かに平成31年４月24日に誕生日会があったのは事実です。もちろん私も出席しました。しかし私の誕生日会とは聞かされておらずサプライズという形で祝ってもらったのです。記念品はネクタイでしたね。私も会費を払っていますが常識的な額だったと理解しています」

自分の誕生日会に会費を支払うというのもさすがに津市のジャイアン誕生日会。市職員にとっては面倒な出費だ。

それにしても一介のNPO理事長のお祝いに「５万円」と花代「５千円」は到底、社会通念上の範囲とは思えない。

当の荒木総務部長、また飲み会に誘った「上司」としてよく名前が挙がった税務・財産管理担当・橋本英樹理事に事情を聞こうと津市に連絡してみたがいずれも「会議で不在」ということだ。おそらく田邊対応について話し合っていることだろう。