豊洲市場の見学会に潜入!

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By Jun mishina

小池百合子都知事の移転延期によって開場が遅れた豊洲市場(東京都江東区)。一旦は築地再開発というプランを掲げたものの断念したのはご存じ通り。現在、豊洲市場は今年10月の開場に向け整備が続けられているが一般向けに見学会を開催して周知を進めている。見学会では本来、業者以外の一般人が入れないエリアも公開。またとない機会なので豊洲市場の見学会に参加してみた。

豊洲市場はゆりかもめ「市場前駅」の前。水産卸売場棟、水産仲卸売場棟、青果棟の3施設で構成されている。見学者は施設中央部の「管理施設棟」内のPRコーナーに集められた。ここで市場の概要説明や注意事項のガイダンスがある。注意事項といっても厳格なものではなく、市場内では靴にビニールカバーをつけること、撮影は自由でネット上の公開も可だが、看板の業者名は見せないことなど。係員の誘導で水産卸売場棟、水産仲卸売場棟、青果棟を回っていく。

市場としての機能ではなく、見学者のために随所に工夫を凝らしていることだ。築地市場は多くの観光客が競りの様子を見学に訪れていた。単に「市場」ではなく有力な観光地でもある。しかし年々、観光客の見学マナーが問題になっていたのも事実。そこで豊洲市場は見学ルートが設けられ競りの様子を一望できるようになっている。

業者、見学者の双方に配慮した設計だ。水産卸売場棟のマグロの競り場(写真)の地面は、マグロの赤身の色が映え、より品質が確認しやすくなるため緑色になっている。また地面を清掃する時に水が流れやすいよう全体に100分の1の傾斜をつけた。

また水産仲卸業者の店舗が仕切りがあって、マグロが切断できないという報道があったのを覚えておいでだろうか。食品衛生法上、店舗間で仕切りを設置しなければならないためだ。しかし不便という意見を受けて、特例措置ができた。万一、衛生面で問題が起きた場合、業者間の連帯責任という条件で仕切りを撤去できるようになった。マグロ業者は60社あるが、そのうち30社がこの条件を飲んで仕切りを取る予定だ。それ以外の業者は共同の解体場でマグロを処理する。

また観光という点で見ると水産仲卸売場棟屋上の緑地は見物だ。広大な芝が広がり、晴海地区など東京湾一帯を見渡せる。特に家族連れにオススメできるスポットだ。

ご興味がある人は7月15日、豊洲市場魅力発信フェスタという開放日があるので参加してみてはどうか。

水産仲卸売場棟の屋上緑地。芝生が広がりとても心地が良かった。

水産仲卸売場棟の店舗。テリー伊藤氏の親族が経営するあの店も。

マグロの共同加工場。

報道でも話題になった仕切りがある。

排水の種類によってマンホールのデザインも異なる。単に機能だけではなく演出も。

水産卸売場棟のマグロの競り場。

築地市場で取引された最大級のマグロ。496kgの大物。

水産卸売場棟から見た水産仲卸売場棟。

ゆりかもめ市場前駅から見た豊洲市場。

ゆりかもめ市場前駅から見た豊洲市場。

青果市場内にある業者向けの野菜PRコーナー。料理場があり野菜の調理方法を提案する。

青果市場の見学ルート。

青果市場。

屋上から東京タワー、レインボーブリッジ、晴海地区などが一望できる。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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