大阪韓国系キリスト教事情(前編)

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By Jun mishina

永住外国人の地方参政権の議論が白熱した頃、推進派から「韓国では2006年の統一地方選挙で外国人に投票権が与えられ51人の日本人が投票した」という主張がなされた。要するに相互主義に基づき日本でも外国人参政権を実現せよ、という意味だが、その裏側について在韓日本人はこう証言する。

「51人の大半が新興宗教信者の日本人妻と言われていた」

ここで浮上した宗教団体名は多くの人が知る韓国系のキリスト教新興宗教である。日韓の政治関係史を紐解くと「韓国系の新興宗教」が密接に関わってくる。さらに韓国、あるいは在日コリアンの「反日運動」「左翼活動」の根底にも新興宗教、特にキリスト教の存在が見え隠れする。そして日本国内では特に大阪を中心とした関西地方がその震源地になっている印象だ。逆になぜ彼らは新興宗教に傾倒するのか。この背景を辿れば反日メンタルがより理解できるのではないか。コリアン―キリスト教―新興宗教の裏側に迫ってみよう。

大阪に忍び寄る救済派の影

まずは韓国内の新興宗教の最新事情についてレポートする。2014年4月16日、韓国・観梅島クワンメド沖で発生したセウォル号転覆事故は韓国社会を象徴したかのようだった。死者293人を出したこの大惨事の裏側で船会社の実質的オーナーの炳彦ビョンオンが韓国内で救援派(クオンパ)の一つ、キリスト教系新興宗教の「基督教福音浸礼会」の創設者であったことも判明した。そしてクオンパは日本にも進出し、根を下ろしている。

セウォル号事件で日本国内でも注目されるようになった救援派だが、その内情について新興宗教の被害者対策を行う日本キリスト教異端相談所・張清益牧師はこう解説する。

「60年代の初め、韓国に布教に訪れたアメリカ人、ディック・ヨーク氏によって始まった宗教団体です。そこから3つの団体に分派していきました。セウォル号の乗組員の9割がクオンパの信者と言われています」

その流れは1962年、パク玉洙オクス氏が「喜びのニュース宣教会」、そして1963年、兪炳彦氏が岳父、権信燦氏と「基督教福音浸礼会」、1983年に李要翰氏が「大韓イエス教浸礼会」を創設した。いずれも韓国キリスト教界では「異端視」されている団体だ。当初、一部メディアもセウォル号の事件の発生後、兪氏の宗教団体と喜びのニュース宣教会を混同していた向きもある。筆者そうだった。東京・大久保の同団体の本部に尋ねてみると「関係ありません」と一喝された。ただ団体を誤解したのは先述した通り、起源を同じくしているからだ。加えて喜びのニュースが注目されたのも日本国内で最も運動が盛んだからだ。2014年5月、クレオ大阪東(大阪市)で同会が「ゴスペルと聖書の散歩道」など各地でイベントを開いている。取材した全国誌記者は印象をこう語る。

「参加者は400人ほどで東南アジア系の人も目立った。突然、韓国人が絶叫していかにも新興宗教といった雰囲気だった」

その後、喜びのニュース大阪教会の礼拝に参加してみた。近隣住民によれば「韓国の関係団体とは思っていたが宗教とは知らなかった。表に立て看板が出るけど韓国語だから分からない」「韓国の新興宗教? “だらけ”やで」と大筋、このような反応だ。また「一時は警察の車両も正面にいて一応、監視はしていたようだ」という証言もあった。建物に入るとプーンとチゲ鍋風の匂いがした。昼休みは皆で食事をとっているという。約40人の信者がいてそのうち日本人も十数人ほど所属しているとも聞いた。朝鮮語が飛び交うこの空間は小さな朝鮮半島だ。在日コリアンの人権運動家はこの状況について「宗教が一種のコミュニティーになっておりこれも日本の地域社会に溶け込めない遠因となっている。人口の約4割が在日コリアンという生野区では一体、どの程度、韓国系の新興宗教が関与しているか想像ができない」としている。

またこのような実態も見逃せない。「新興宗教に取り込まれやすい人は全くの無宗教の人よりも、すでにキリスト教などに入信している人。これを“水平移動”と言って我々も警戒している」(日本基督教団大阪教区関係者)。との指摘もあった。中でもクオンパについて関係者が危惧するのはその教義だ。救援派は誕生日以外にももう一つ「救われた誕生日」を持つ。そしてもう一つの誕生日を持つ者はすでに救済されており、救われた以上はもう道徳に従う必要はないという訳だ。これを立法廃棄論といって同団体の特有の教えなのだ。

他にも注意すべき点はクオンパは教会における長老、執事(役員のような立場)、そして十分の一献金の否定をしているということだ。献金を否定するのだから良心的と思いきや事情は異なる。「逆に言えば献金は十分の一以上でも構わないという意味」(救援団体関係者)とも指摘する。この辺りは同じキリスト教系でも統一教会とは異なる。統一教会は人類の歴史を6千年と位置づけている。そして6千年分の先祖が成仏できずにいて、それには役事ヨクサ(=お布施)が必要だという理屈だ。統一教会の場合、「既存のキリスト信者の水平移動組も少なくない」と指摘する牧師もいる。

2014年6月中に来日した韓国民主労総の運動家によれば「セウォル号のアルバイト労働者は発給の上“加害者側”ということで被害にあっても救済が受けられない。彼らもまたクオンパの信者としたら気の毒な境遇だと思う」と話してくれた。

また「儒教国家だから高齢者に優しいというのは嘘。高齢者が町で古紙を漁る姿は日常風景になりつつある」(前同)との証言も。そこに「救済」を掲げたキリスト教の新興宗教が入り込む余地は大いにある。日本の経済、社会状況を鑑みると人ごととは思えない。

すでに韓国ではクオンパによる実害も報告されており、2011年5月には喜びのニュース宣教会の関係団体「IYF(国際青少年連合)」が宣伝したエイズとガンの特効薬と称する薬剤を服用した死亡事故も起きている。日本国内ではまだ際立った被害は出ていないが、新興宗教の被害者対策団体によると2012年5月、入間市市民会館で開催された喜びのニュースの関連組織「グラシアス合唱団」の音楽会で木下博前市長が挨拶をするという一幕があったという。この件について同市は「当時、韓国の留学生の交流会と聞いて参加した。特定の宗教団体とは把握していなかった」と説明した。実体を隠して近づく、これも典型的な韓国系の新興宗教のやり口だ。日本社会にも影を落としそうな雰囲気がある。親日を気取り反日活動につなげるシナリオも十分に考えるのではないか。

南北統一事業の裏側にもキリスト教の存在が透けて見えるのだ。

南北統一事業の裏側にもキリスト教の存在が透けて見えるのだ。

(次回に続く)

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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大阪韓国系キリスト教事情(前編)」への1件のフィードバック

  1. 斉藤ママ(部落在住なのに減免なし)

    韓国でキリスト教が流行っている理由は、1884年李氏朝鮮時代に、
    アメリカ人宣教師ホーレス・アレンが、私刑を乱発する官吏から国民を守った事が
    始まりだそうです。日本統治が始まって、宣教師が特権を行使できなくなり、
    反日になりました。(拳骨拓史著『韓国が次に騒ぎ出す「歴史問題」』)

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