学術・研究:部落探訪(269)香川県 丸亀市 飯山町 東小川 西内

カテゴリー: 部落探訪 | タグ: , , | 投稿日: | 投稿者:
By 宮部 龍彦

どうしても異常で異様な巨大同和地区ほど記事や動画の閲覧数が多くなるのだが、探訪の楽しいという点では、少戸数未指定地区の探索にまさるものはない。香川にもそのような部落があるので探索することにした。

昭和初期の記録では、綾歌郡法勲寺村の西内という場所に7戸の部落があったらしい。その場所は現在の丸亀市飯山町東小川であり、調べてみると確かに西内という小字がある。

そのあたりの昭和初期の航空写真を見ると、確かに7軒家があるように見える。

しかし、現地に来てみると太陽光パネルと、古い家が1軒あるだけだ。

すぐ近くにある墓地は、古くからあるものだが、墓石の数は明らかに7戸よりも圧倒的に多い。墓にいた人に聞いてみると、これは「樋ノ口」の墓で、西内という地名は聞いたことがないという。確かに、住宅地図で見るとここのすぐ北が樋ノ口という集落だ。

その近くの茂みに、石段のようなものがある。神社の成れの果てだろうか?

よく見ると祠がある。

中には石と御幣のようなものがあるだけで、何の神様なのかは全く分からなかった。

それにしてもこの家、ストリートビューで見ると廃墟のように見えるが、来てみると人の気配がする。これはもう、ピンポンするしかないだろう。

分かったのは、ここにはもはや定住者はいないということだ。確かに昔は5軒くらい家があり、辺りの田畑もそれらの家の所有だったが、家事があったりで、それらを徐々に切り売りしていったのだという。

この太陽光パネルがある土地も、隣の住民の土地だったが業者に売却された。

残った家も時々住民がいるが、ここにずっと定住しているわけではないという。

ここでも「西内」という地名は知らないと言われた。ここは樋ノ口の一部で、先祖が生真面目な性格だったために大正時代は北の集落の住民と対立して、村八分のような状態になっていたという。しかし、ここには良質の水が得られる井戸があり、北の集落の住民がどうしてもそれを使いたいために和解したのだという。

しかし、この話だけではまだ核心に迫れていないと感じた。そして、幸いにもここから少し離れた場所の老人から驚くべき証言が得られた。

「あそこは西内で、樋ノ口とは別の村だ」

老人によれば、西内は大正時代には10戸ほどの村だったという。差別された村だったのかと直球に聞いてみると

「解放同盟だ」

ということである。え、解放同盟に所属していたんですかと聞き返すと、そうではないという。

これで筆者は全てを察した。部落を指す言葉には様々な歪曲表現があるが、昭和初期の徳島では「水平社」が部落の代名詞だったと聞いたことがある。ということは、香川では「解放同盟」が部落の代名詞になっていてもおかしくはない。

いずれにしても、ここが西内部落のあった場所であることは間違いない。未指定地区の場合都市化のために融和して事実上消滅するパターンもあるが、ここが住民が散り散りになって消滅したパターンである。

宮部 龍彦 について

ジャーナリスト、ソフトウェアアーキテクト。信州大学工学部卒。 同和行政を中心とする地方行政のタブー、人権ビジネス、個人情報保護などの規制利権を研究している。「ネットの電話帳」管理人。

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学術・研究:部落探訪(269)香川県 丸亀市 飯山町 東小川 西内」への21件のフィードバック

  1. 匿名

    >ここが住民が散り散りになって消滅したパターンである。

    重要な問題はなぜ散り散りになったのかではないだろうか?
    そのあたりを言及していただきたい。

    >香川では「解放同盟」が部落の代名詞になっていてもおかしくはない。

    完璧な憶測です

    返信
  2. 匿名

    また宮部さんに教えてやらないといけないね

    ×神社
    〇祠

    (祠)
    神社と異なり鳥居はないか、あっても非常に小規模なものに過ぎない。 社殿は木製の他、石造の場合もある(それぞれ木祠(もくし)、石祠(せきし)と呼ぶ場合もある)。 多くは切妻屋根を備え、厨子に見られるような観音開きの戸を開けると内部に仏像、神像、あるいはご神体としての石・御幣などが収められている場合がある。

    返信
    1. 匿名

      その通りです。
      お石様は御神体です。
      石なんて言ってるとバチが当たりますよ。

      返信
        1. 匿名

          筆者が重箱の隅でもつつかれてると、自覚してるだけマシかな。
          こう言う時はカリカリせず素直に謝っておけば良いだけ。一過性の事だから。
          人間ちっちゃいわ。

          返信
    2. 西内

      コイツの全く神社仏閣や墓や祠に全く興味が無いスタンスは笑えるくらいだよな。

      返信
        1. 匿名

          西内さんその通り。
          祠は神社にある物と筆者は思い込んでいるのかな?
          いずれにせよ、動画や文にする時は慎重にならないと。自称ジャーナリストならそのくらい常識。

          返信
      1. 匿名

        違うね
        まずこの地区に神社なんて無いよ
        動画で
        「何神社だろう」と言ってる時点で宮部は✖
        昔の航空写真も見たんだろ ウフウ

        返信
  3. 匿名

    2ちゃんで過去
    もっこす氏?が鳥取ループを避難してたが、その時は鳥取ループってなんだか知らなかった。
    こんなにも抵レベルな人達とは思わなかったよ。

    返信
      1. 匿名

        関係いねーけど
        そこかよ
        ワハハ 

        ニンゲンに光あれよりましじゃねー
        またね

        「日本語位」もいいけどさ 「位」は口語体で書く時は平仮名だよ
        ワハハ

        返信
  4. 匿名

    >中には石と御幣のようなものがあるだけで、何の神様なのかは全く分からなかった。

    石自体ご神体だから、「なんの神」なんて無いですよ
    文書にするときは、注意しなければいけません。
    特に主催者は
    少しの間違いで全体が間違いではないかと思われますよ
    間違ったときは即訂正というのもありですが、、
    感心しません
    間違いを放置しておくのが一番悪いでしょうけど、、

    返信
  5. 広報まるがめ 令和4年5月号

    丸亀市人権・同和教育研究協議会 講演「人権・同和問題への理解を深める」

    被差別部落の人たちと被差別部落外の人たちには、全く違いがないということを、歴史的過程を考察しながらお話しします。

    日時:5月27日(金)午後2時15分~3時45分
    ※参加無料
    ※手話通訳あり

    場所:ひまわりセンター4階研修会議室1・2
    対象:市内在住、または通勤・通学している人
    定員:150人(定員になり次第、受付終了)
    講師:平田 貴久さん(丸亀市人権・同和教育指導員)
    申込方法:5月20日(金)までに

    返信
    1. 匿名

      情報ありがとうございます。
      かような公演があるのは、今も根強く差別があるからでしょう。
      寂しいかぎりです。

      返信

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