公益財団法人人権教育啓発推進センターは、同和対策の一環として1987年に設立された財団法人地域改善啓発センターを前身とする政府外郭団体である。各省庁からの委託で企業向けのえせ同和対策のセミナーや、パワーハラスメント対策のセミナーも手掛ける。官公庁や大企業に勤めている読者であれば、実際に推進センターが主催するそれらのセミナーに参加した経験がある人もいるはずだ。
本サイトでは、その推進センターが去年から今年にかけて「部落解放愛する会茨城県連合会」に糾弾されていたことを報じた。さらに調査を進めると、遅くとも2021年から今年にかけて、推進センター内でパワハラによる退職者や休職者が相次いでいたことが判明した。
パワハラ防止の 啓発活動をする 団体内でパワハラが
ここ最近、推進センターでは常勤職員1, 2名の募集がされている。事情通によれば、その背景として、ここ数年の間、毎年のように3人以上の退職者が出ており、十数人が働く事務所でこの数は異常ではないかという。その原因がパワハラだというのである。
人権教育啓発推進センターは、その名前の通り、人権啓発をする団体。その中には、パワハラ防止のための冊子の発行やDVDの配布、官公庁からの委託による講演活動も含まれる。職場でのパワーハラスメント防止について指導者的立場にある団体内部でパワハラとは、ブラックジョークのような話である。
パワハラの主犯は、現在機関紙『アイユ』の編集長であるN氏。東京都港区の男女平等参画推進会議委員という肩書も持つ。
N氏のパワハラに対して事務長のU氏とY氏が見て見ぬふりをしてきたのだという。
「推進センターの内部は総務と事業に分かれています。N氏は以前は統括部長で、事業側を仕切っていました。地位としてはU氏の下でY氏の上という立場です。パワハラの内容は、ベテラン職員には「何年この仕事をやっているんだ!と厳しく叱責したり、新人職員には能力以上の仕事を押し付けて叱責したりといったものです」
こう語るのは経緯を知る事情通。N氏のパワハラのために、2021年には1人が退職し、2人が休職した。それを見かねた坂元茂樹理事長がN氏を降格させ、N氏は『アイユ』の一人編集長として隔離されたような状態になった。
しかし、パワハラを受けた職員の不満はその後も収まらず、退職者が相次ぎ、2023年には少なくとも3人が退職し、まだ増える見込みという異常事態である。なお、先述の港区は男女平等参画推進会議委員N氏のパワハラのことは知らないだろうということだ。
本サイトでは推進センターに次の質問を送った。
- 2021年に1人の職員が退職し、2人が休職したとの情報があります。これらの件に関し、パワハラが原因であったとの見解はありますか?
- N氏がアイユの一人編集長として隔離されたような状況にあると聞いておりますが、この措置の背景について、具体的な説明をお願いします。以前は係長級が編集長を担っていたにもかかわらず、統括部長が突如、編集長となるのは、実質降格に当たると推察されますが、実態はいかがでしょうか。なお、アイユの紙面を見る限り、リニューアルしたようには感じられず、それに伴う人員配置とは到底考えられません。
- N氏によるパワハラ行為の存在について、貴センターはどのように認識していますか?特に、ベテラン職員への厳しい叱責や、新人職員への過剰な仕事の押し付けがあったと仄聞しております。
- N氏が東京都港区の男女共同参画社会委員として活動していることに関し、センターはこの立場とパワハラ疑惑との関連性についてどのように捉えていますか
それに対して、推進センターは次の通り回答し、特に否定はしなかった。
貴殿のご質問に関しては、回答を差し控えます。
なお、当法人は、パワーハラスメントの事例が生じた場合には、「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和2年厚生労働省告示)に基づいた措置をとることとしています。
モチベーションを なくす職員
断っておくと、推進センターが愛する会に糾弾されたのは、愛する会がそのことを機関紙『荊棘』で誇示していたことから本サイトが知ることになったものである。筆者は当初糾弾のみに着目していたものの、その過程でパワハラの情報がもたらされたことは、推進センターに対する関係者の恨みがどれほどのものか、推して知るべしであろう。
パワハラのみならず、推進センターの存在意義そのものに対する疑問も聞こえてくる。事情通はこう語る。
「推進センターの事業自体もはっきり言って無駄です。実態は省庁の依頼を右から左に流す仲介業者のようなものです。ほとんどの職員は、とりわけ人権意識が高いわけでもなく、人権問題に見識があるわけでもなく、仕事としてやっているに過ぎません」
例えば先述した推進センターの機関紙である『アイユ』。本サイトの読者で部落への探訪を実践したことのある方は、隣保館等の同和施設で頻繁に見かけたかも知れない。『アイユ』は一部200円で販売されているが、推進センターの会員には希望した部数が無料で配布される。『アイユ』が多数置かれた施設のある自治体は、推進センターの会員になっているということだ。『アイユ』は有料配布分だけでも毎月200万円の売上があるということだが、あれを実際に読む人がどれだけいるのか。
そして、その推進センターを支えている主な収入源、地方自治体が毎年支払っている会費である。次回はその不平等とも言える実態についてレポートする。
会費を支払わないと差別になるんですかね。(朝田理論)
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港区住民、お気の毒
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>港区住民、お気の毒
??所在地が港区にあると言うだけでは?
アイユは同和問題だけに特化した刊行物ではないのでは?
いずれにせよ、中央省庁の天下り先としての団体のような気がします。そこのところ宮部氏が記事にしていただけると良いのですが、、、、特にノンキャリ
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東京は指定同和地区は無いけど部落民はいるというよく分からない状態になっていますね。
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この記事では
「港区は男女平等参画推進会議」としか港区は出てこないです。記事の書き方が悪いのか、あなたが誤解してるかのどちらかでは??
人権教育啓発推進センターは港区に事務所があるようですけど、、、
どうもこの団体は特殊法人にありがちな、中央の天下り先団体、親族の就職先の匂いがします。その収入源が刊行物かもしれませんね。
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パワハラ主犯とされる人権教育啓発推進センター職員が、港区の男女平等参画推進会議委員を務めたことについて、「それはおかしい」と思わない人っているの?
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