【日本維新の会】旧民主党出は地雷原! 秘書給与詐欺の石井章(参)の正体は選挙コンサルで新人食いか⁉

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By Jun mishina

旧民主党あがりの維新議員はやっぱり地雷原!東京地検特捜部は27日、勤務実態のない人物を公設秘書として報告し秘書給与を騙し取った疑いで日本維新の会、石井章参院議員の事務所など関係先を家宅捜索した。実は一部関係者の間でも要注意人物とされ、石井氏が新人候補の〝選挙コンサル〟として利益を得ていたというのだ。(写真は前原誠司氏を講師に招いた石井氏主宰の茨城維新政治塾)

町議から国会議員になった叩き上げ

愛知維新の会でも応援演説に駆け付けた。
長野維新では親子でキャラバン。

給与詐欺容疑で家宅捜索されたことを受け日本維新の会は29日、石井氏を除名処分。また同日、石井氏は議員辞職の意向を表明した。

もとは茨城県藤代町の町議から国会議員になった叩き上げだ。若い頃はカミナリ族(暴走族)という異色の経歴。1991年、藤代町議時代には暴力団が絡む選挙不正で後援会長らが逮捕された過去も。国政では2009年の総選挙で民主党から立候補して当選。2011年に民主党政権交代に責任を持つ会の事務局長に就任、民主党離党後は「国民の生活が第一」「日本未来の党」などを渡り歩いた。

維新に転籍後、2017年から2019年にかけて党費還元金を受け取っていたが、政治資金収支報告書に未記載など問題行為も目立つ。

若い時分の趣味が高じてオートバイ議連でも活動してきた。茨城県取手市の事務所近くには「藤代オートバイ神社」があり、石井氏が氏子総代だ。

石井事務所でオートバイ神社のお守りを販売している。

石井氏の経歴からして決してクリーンな印象は受けない。各社が報じる中で『NEWSポストセブン』(8月29日号)に興味深い記述がある。

「候補者発掘や選挙組織づくりに定評があり、党内では選挙指南役として若い候補や議員に頼りにされていた」との維新関係者の証言を紹介した。

この証言からするとあたかも「親分肌のベテラン」として通っているようだ。2022年の参院選全国比例で約12万票を獲得し、維新ではトップ当選。党内実力者には違いない。

石井氏の活動歴をみると各地で維新の新人候補らの街頭演説に参加してきた。SNS上でも多数、確認できる。吉村洋文代表ら人気どころの幹部ではないが、石井氏の応援は需要があるようだ。

関係者の証言通りに若手議員や新人候補に頼れる指南役ということなのか。維新政治塾の塾長としても活動し、前原誠司前共同代表、馬場伸幸前代表ら有力者を講師に招いた。人脈も豊富なのだろう。

石井氏をよく知る党関係者が人物像を語る。

「党員から頼りにされている? というよりも現職議員による〝選挙コンサル屋〟です。複数台の街宣車、マイクロバスを所有して資金力では維新内でもトップクラス。年齢的にもそろそろ花道のところで不祥事は痛いところですが、今年の参院選で娘(石井めぐみ氏)が当選したから後顧の憂いはないでしょうね」

石井氏は各地の候補者に声をかけて選挙の指南をしていたという。それはもちろん無償ではない。

取手企画で街宣車、マイクロバスを貸し出し

取手企画の所在地。

「応援する候補者を見つけると石井氏のファミリー企業『取手企画』を介して街宣車、マイクロバスや選挙アイテムを貸し出すのです。すごい嗅覚ですよ。金のある候補者を聞きつけてコンサルタント役で食い込むのだから。そのターゲットの一人が2021年衆院選、維新から比例東海ブロックに立候補したX氏でした」(前同)

取手企画は石井氏のファミリー企業。日本維新の会、同参議院比例区第4支部、茨城維新の会の政治資金収支報告書には支出先として頻出する。名目は主に街宣車、マイクロバスなどの貸し出しだ。

一方、X氏は自身が人材派遣会社を経営する他、配偶者も裕福なので選挙資金は潤沢だ。

地元、愛知維新関係者が解説する。

「X氏が経営する人材派遣会社は〝夜の仕事〟が中心で外国人コンパニオンもいて業績が好調でした。そういう情報を石井氏は聞きつけて売り込んできたのでしょう。相場よりも高い値段で選挙カー、ポスター、のぼり旗、看板を売りつけます。しかもポスターにしても到底、貼り切れない量を刷っていましたからね。X氏は約350万円の内金を払っていたというから石井氏にすればウハウハです。その後、内部から〝高すぎる〟ということで石井氏は離れましたが、それでも前金と合わせたら大儲けだったでしょう」

約350万円とはあくまで内金。情報収集力といい呆れた商才だが、同氏はこう続ける。

「石井氏は一応、コンサルめいたことはしていたんですよ。取手企画から石井氏の秘書一名と街宣車を派遣して、X氏の地元、名古屋市熱田区に住まわせていました。ところが秘書は石井氏からの給与が滞ったので怒って引き上げてしまったのです」

なにしろ無関係の人物を公設秘書として登録していた石井氏。給与の未払いぐらいは起こりそうなものだ。X氏の政治資金収支報告書(令和3年分)をみると石井氏から10万円の寄付が確認できた。両者の接点を物語る。もっともコンサル料から考えれば10万円の寄付など安いものだろう。

助言、アドバイスならばまだしも選挙コンサルとしてファミリー企業から車両、備品などを貸し出す行為は自身への利益誘導につながりグレーな行為だ。中には苦言した党員もいたが、そうした良識ある面々はいずれも党を離れた。

それでも石井氏の怪しい選挙コンサルがまかり通ったのは維新らしい事情がある。

「地元選出の有力国会議員がいない維新の各県総支部もあるからノウハウが乏しいのです。そんな地域だと石井氏は頼りになったかもしれません。それに経験がある地元の国会議員がいたとしても愛知維新の場合、現職の杉本和巳衆院議員が衆院支部長の面談で〝大変だから(立候補は)止めた方がいい〟という政党だから。大阪本部から派遣されてきた役員だってサポートなどしません。こんな状況だから新人候補たちが石井氏を頼ったと思いますよ」(同前)

基本的に自力で勝ち取れという党風である。コンサルとして食い込む余地ができるわけだ。溺れる者は藁をもつかむ。選挙という過酷な現場でつかんだのが石井氏という選挙商人だった。秘書給与詐欺の容疑がかかる石井氏だが、選挙コンサルに対しても内部から疑問の声が挙がる。

「彼のコンサル料は国会議員が約1千万円、県議会議員が約800万円、市議が約600万円と聞いたことがあります。この額を見たら分かるでしょ。歳費に合わせているんですよ。ただし確かにサポートをしているのも事実。静岡県内である維新候補が素行等が問題視されて支部長解任になったのですが、擁護し続けたのが石井氏ですよ。その候補の政治資金収支報告書を見ると石井氏から10万円の寄付があります。同候補もコンサルを受けたのでしょうね」(元維新議員)

同候補は石井氏と街宣活動で行動を共にしており「街頭活動費」として取手企画への支払いが確認できた。比例選出の石井氏は全国に名を売りたいため広範囲での活動が必要だ。選挙コンサルは一挙両得だったかもしれない。

秘書給与詐欺よりもむしろ選挙コンサルの方が怪しい金の臭いが漂う。石井氏が今後の捜査でどんなことを暴露するのか戦々恐々の党幹部もいるだろう。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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