【交野市】怪しい 報酬減額「大阪府内では 一般的」身を 切る改革=報酬減額の 正体見たり!

カテゴリー: 地方, 政治 | タグ: | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

自民党が政治資金パーティー収入を裏金にしていた疑惑で政界、メディアは紛糾中だ。政治とカネは長年の課題。そこで新興の日本維新の会は身を切る改革として寄付や報酬減額に取り組みクリーンさをPRする。だがその取り組みを精査すると「報酬減額」は非常に怪しい。むしろ増額というカラクリがあるのだ。

交野市議会で 報酬削減の カラクリが 見えた!

自民党派閥政治の象徴「砂防会館」前。

目下、政治の関心事は政治資金パーティー収入を裏金にしていた疑惑。これに伴い維新、立民など他党も政治パーティーの中止、見送りにしている。

「政治とカネ」、特に政治パーティーに対する批判は長らく起きたことだが、ここに至って一気に噴出した格好だ。

逆にクリーンな政治をアピールするために昨今、増加しているのが首長、議員の歳費減額(給料)である。特に日本維新の会はこれを公約として掲げるケースが多い。「給料を下げる」という取り組みに留飲を下げる有権者もいることだろう。しかしそこにはカラクリがあるのをご存知だろうか。

12月7日、大阪府交野市議会の質疑でそのカラクリははっきり分かる。市長報酬の3割減額を成果として挙げる山本景市長と疑問視する前市長、黒田実市議との応酬だ。

同市・山本市長は2011年、日本維新の会から府議選に立候補して当選。府議時代の2014年、LINE上で女子中学生に威圧的なメッセージを送ったことが発覚し同年、離党した。そして昨年9月の市長選で現職の黒田氏を破って初当選。発信力があり行動派の首長として知られる。

現在は、距離があるが政治活動の原点は維新で理念、政治手法も同党に通じる点が多い。

山本市長も公約の一つとして歳費削減を打ち出した。

月額報酬カットを各紙が報じる。

今年1月、山本市長の月額報酬約90万円が約63万円に減額された。これは同市長が掲げる3割減を達成したことになる。無論、山本市長も実績としてブログ、SNS、パンフレットなどで報告した。

これに対して黒田実市議が異を唱えた。「減額」は看板に偽りありというわけだ。黒田市議は、すでに自身の市政時代に減額しているとして批判。議会は紛糾した。

実際はむしろ 増額している!

つまりこういうカラクリがある。黒田市政の市長報酬は74万2500円。これは府内でも低い水準だった。ところが現在の諸物価の値上がりなどで報酬改定の審議会が開催されて、山本市政で他の自治体並みに引き上げられた。

改正前の本則は74万2500円で改正後が90万9000円に増額された。その後、独自減額として63万6300円に引き下げたのである。お分かりだろうか。

つまり実際は改正前の74万2500円から63万6300円への減額で3割どころか1割弱のカットでしかないのだ。

それどころかボーナスについては改定前が208万2712円×2(夏季、年末)、改定後は254万9745円×
2(夏季、年末)にアップしていた。むしろ市長報酬は増額といってもいいだろう。

実際に大阪府内の自治体では同様の手法で「報酬減額」とするケースが多いという。

「松井一郎前府知事も退職金返上といっても月額報酬に上乗せしており実際は増額した」(市民オンブズマン)

この通り偽りの報酬減額は維新の幹部でも起きていること。見逃せないのは3割カットが適正な表現ではないと黒田市議から指摘を受けた際の山本市長の答弁だ。

「30%カットという言い方が良いのか悪いのかということに関してですけど、大阪府内では一般的な情報発信の仕方でございます」

つまり同様の手法は大阪府議会、府内の議会でも公然とまかり通ってきたという意味だ。

現在、大阪府内で圧倒的な維新だが「身を切る改革」という看板も白々しくなる。自民党に代わって政治改革を担えるかといえば疑問符を付けざるをえない。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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