【合特法の闇】合理化事業の当事者、岡村市議と 市職員の ゴルフコンペは「趣味」では済まされない!

By 三品純

合特法を根拠に下水道整備で売上が減少したし尿汲み取り業者に対して廃棄物、ごみ収集業務などの代替事業を提供して補填する「合理化事業」。一部業者の利権の温床となり訴訟、住民監査請求に発展することもある。自治会長事件で全国を震撼させた津市でも合理化事業が問題視されてきた。前稿でレポートした関係企業の事実上のオーナー、岡村武市議はその渦中の人物。岡村市議といえば他議員や担当職員に対するヤジ、「動議」の乱発、自説の開陳に近い質疑など議会内でも“ うるさ型”で通っている。「声が大きい人」は懐柔するというのが日本の行政。同市議関係企業に対する合理化事業の委託は“ 忖度”が働いていなかったか?

自治会長事件公判の最中、岡村市議ゴルフコンペを開催

事件報道、ノンフィクションなどでトラブルを繰り返す様を「懲りない面々」と表現することがある。慣用句と化したこのフレーズは定番すぎて使用したくない。だが同市役所をみるにこれ以外の表現方法が見つからなかった。

「7月に岡村市議と市職員のゴルフコンペがありました。まだ百条委員会が終わっていないのに特定議員とゴルフコンペとは呆れます」(市関係者)

飲み会も然り。平素ならば市議や市職員の余暇に口を挟む気はない。しかし相生町事件でも自治会長と市職員のゴルフコンペが問題視された。事件の解明も半ばで特定の市議とのゴルフは市政正常化の本気度が疑われても仕方がない。それも合理化事業で最も視線が注がれる岡村市議、そして予算を担当する政策財務部長も参加だ。そして岡村市議の盟友、南勇二元理事の名も。

一方、メンバー表を見て首を傾げるのがさる地元関係者。

「もしコンペが“ 合特がらみ”ならば環境部職員が大勢いるはずです。一体、何の集まりでしょうね」

確かに参加者の部署は多岐に渡る。自治会長事件でも話題になった小梅飲み会職員リストと照合するとごく一部だが重なる職員もいたが――。

岡村市議と過去、親交があった市OBによれば

「私の認識だと岡村さん主催のゴルフコンペは靖国神社参拝ツアーが発端なんですよ。それに気心が知れた職員も加わった顔ぶれでしょうね」

との陣容らしい。このような話の流れで靖国神社に触れざるを得ないのは御霊に申し訳ないというものだ。

「川邊様御一行様」とメンバー表に記載される議会事務局・川邊勝利次長に事情を尋ねてみた。

「靖国神社の参拝メンバー? そういう訳ではありません。ゴルフ好きが集まっただけです。あくまで職員同士の趣味で開催しています」

また市予算に関わる政策財務部・山下佳寿部長は「(合特とは)全然、関係ありません。本当に好きでやっている者同士で、これまでも何度か(プレーを)してきました」との弁。

「趣味」「プライベート」「気が合う」といった説明は自治会長事件で何度も聞いた。同事件の検証でも元自治会長・田邊哲司氏と市職員のゴルフコンペは問題視されたはず。だから特定議員とのゴルフは“ おかしい”と感じた市関係者がいたはずだ。メンバー表が流出したことはその証しではないか。

誰がいったか「法治国家」だから市議と職員のゴルフ自体が不正ではない。だが田邊氏のゴルフコンペが不適切で、岡村市議は趣味の範囲で済ますのはおかしい。しかも市幹部も参加。「この時期だから控えよう」と誰か言い出せなかったものか。何より市政に関わり議会でも道義を説く岡村市議が最も敏感であるべきだが・・・。

しかも岡村市議は津市と利害関係ではないか。

マルキン選定理由は「当たり前のことばかり」

『三重タイムズ』(2017年2月10日)より。

自治会長事件の最中、『三重タイムズ』(2月12日)が田邊哲司氏のインタビューを掲載した件を2月15日のエントリーで報じた。過去記事を検索してみると岡村市議の紹介記事も確認できた。見出しには

鋭く行政の問題点にメス!! 市行政の無駄を厳しく追及

「問題点にメス」とはもっともなことだ。それゆえ合理化事業の問題点も検証されなければならない。視覚的にも分かりやすくお伝えするために図版や表が続くがご容赦を。

他地域で土地勘がない方向けに地図も併載しておく。

津市HPより。

同市は津、久居、河芸、芸濃、美里、安濃、香良洲、一志、白山、美杉、以上の10地区からなる。次に津地区と岡村市議関係企業の担当エリア、久居地区の人口を比較してみた。

津市住民基本台帳世帯数および人口(今年度9月分)より作成。

その上で岡村市議の親族企業、マルキンの合理化事業の受注状況データがこちら。平成25年から平成28年分を掲載しておく。前稿でごみ収集運搬業務に関する津市とマルキンの覚書を掲載したが、その契約状況の一部が以下の資料である。

津地区と久居地区の人口比からしてもマルキンの受注額が突出していることが分かる。この点については津市議会でもたびたび指摘されているが、現在に至るまでマルキンへの委託は継続中だ。特徴的なのは年々、業務が追加されていること。

確認するが合理化事業の趣旨は、下水整備によるし尿業者の損益を他業務で補填することだ。基本的に新たな業務が追加されること自体は同事業の目的に反していない。しかし問題はそのプロセス。

「市側は下水整備によって生じた業者の損益分と業務委託量について明確なデータは提示していません」(津関係者)

本来であれば例えば「30%の損益を出したから30%分の事業を委託する」といった根拠を示すべきだ。ところが「この疑問に対して市側は“ 裁量権”で押し切るのです」と市内の関係業者は憤る。

あるいはマルキンが特別な業務ノウハウがあるから委託している。こういう考え方も成立するかもしれない。ところが選定理由を見てみると疑問を抱かざるを得ない。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)を根拠に津市は選定理由を説明している。13行目から注目。

同法第14条第10項に定める許可基準に適合する業者で、「受託業務を遂行するに足りる設備、人員を有すること。」「受託しようとする業務の実施に関し相当の経験を有すること。」「事務所及び車両保管場所が市内にあり、緊急時に即応できること。」など、事業者の責務である廃棄物の収集運搬を円滑に実施できる業者であるとともに、その業務の公共性に鑑み適正な業務遂行を重視しているところです。

この文言を見て一笑に付すのは前出の関係業者。

「設備と社員を有し、経験があり、駐車場がある、ということですよね? 当たり前でしょ(笑)。おおかたの収集業者はみなこの条件に該当しています。つまり“ マルキンでなければならない”という積極的な理由は何もないし、説明になっていません」

かなり無理がある選定理由のようだ。

「覚書」締結以来、増加する業務委託料

次に業務内容についての疑問だ。前稿も併せお読みいただきたいが、問題点を明確にしたいため平成24年の市とマルキンの覚書一部を再掲載する。

覚書当時は久居地域のごみ収集と事業系産廃収集業務で総額1億6237万3千円で契約した。

これが令和3年度になると久居地域家庭ごみ収集運搬業務が1億5721万円、 事業系産廃収集業務が1604万円。産廃分については半額以下に減少したものの、久居地域のごみ収集は約3千万円も増額。

「収集業務だけではなくて保守点検、管理業務もあります」と解説するのは地元オンブズマン。内部資料によると

久居中央スポーツ公園と津市久居中央スポーツ公園内プール浄化槽保守点検業務、榊原小学校及び榊原幼稚園浄化槽保守点検業務、榊原上・下村教育集会所浄化槽保守点検業務、戸木墓園浄化槽保守点検業務、ニューファクトリー公園浄化槽保守点検業務、ニューファクトリーひさい工業団地排水施設維持管理業務、ニューファクトリーひさい工業団地草刈り等業務、榊原農民研修所浄化槽保守点検業務、榊原自然の森温泉保養館浄化槽保守点検業務、榊原市民館浄化槽保守点検業務、工業団地排水施設汚泥引抜業務、善応寺団地共同汚水処理施設管理業務、 久居地域新規設置市営浄化槽保守点検業務、久居地域市営浄化槽保守点検業務

点検・管理業務は今年度の実績で総額約1200万円だ。

「点検業務は平成25年度から始まっています。新規事業もあり、久居地域市営浄化槽保守点検業務は今年度から追加されていますね」(同前)

さらに同オンブズマンはこんな疑問点を指摘した。

「マルキンさんの場合、一志地区分も委託されています。地域をまたいで受注している業者は他にもありますが、あそこ(マルキン)はなにしろ量が多くて・・・」

合理化事業に詳しい市政関係者も同様の問題意識を持つ。

「一志で合理化事業が始まったのは平成24年度。当時は山口産業(一志町高野)が中心だったのがここ数年、マルキンと白山美杉一志合同清掃社(白山町川口)の業務委託が激増してきたのです」

白山美杉一志合同清掃社という社名。後々、合理化事業問題で重要になるので関心がある方は記憶に留めてほしい。そして先のオンブズマン氏の資料に戻る。平成24年度、マルキンが一志地区で受注したのは約460万円。そして令和3年度分が約330万円。一見目減りしているように見える。ところが

「令和2年から急激にマルキン分が増えたのです。結局、ある特定一社が増えると他業者が玉突きで受注できなくなるということになりますが・・」(オンブズマン)

莫大な費用とまではいえない。しかし「税金」であることに違いはない。本来は下水普及で減少した損失分データを根拠に補填分を説明すべきだが、過去の議事録でも市側は明確な算定基準を提出していない。どうも市職員が一部業者を“なだめなだめ ”仕事をお膳立てしてるように映る。

担当部署は環境政策課。自治会長問題で最もやり取りした部署かもしれない。合理化事業については問題点を全て指摘した上でまとめて回答をもらおうと思ったが、とりあえずマルキンの一志地区分が増加している点について聞いてみた。

「もとは平成21年、松田直久前市長時代に関係業者さんと合特業務について要望があり、各業者に割り当てられた許可エリアごとに委託することになりました。マルキンさんの場合は久居地区、一志地区が担当ですので特に問題はありません。ご指摘の通り、し尿汲み取り業務の場合、下水整備で損失した分をごみ収集で補填するというのが合理化事業の趣旨です。そして許可エリアのみの仕事を受注するのが基本ルールですが、補填分がごみ収集業務で満たない場合、他地域(許可エリア外)の業務を委託することはございます」

という説明だった。

他地域をまたがって受注する場合は法律、条例、または要綱(法令上の根拠はなく市が独自に内部事務の取扱いを定めたもの)なのか確認してみた。

「市の裁量で決定しています」(同課)

ということだ。市の裁量という説明は合理化事業に関係する各氏が必ず口にしていた。となると詰まるところ業務委託も市側の胸三寸になりはしないか。安易に使用したくない言葉だが「癒着」につながりかねない。ゴルフコンペに戻ろう。岡村市議ーマルキンと津市は利害関係にある。そこで財政政策部長がゴルフを共にするというのは“ 怪しい”と思われても仕方がない。ここは各位に「李下に冠を正さず」という故事を贈る他ない。

それでもなくても議会の質疑で「マルキン」と名指しで批判対象になってきた。また著者のもとに関係資料、関係情報が寄せられている。合理化事業に対して市職員、関係業者、市民は疑問を抱いているのだ。ところが今後の展開によっては合理化事業検証が封じられる可能性もある。それは次期同市議選挙に関係しているという。

前葉会派結成で自治会長問題、合理化事業を封じ込めか!?

自治会長事件で10月13日に処分が発表されたが不満、疑問を持つ市民、職員は少なくないはず。加えて市長、市幹部が十分な責任をとったとはいえない。今後、自治会長事件は津市政で尾を引くだろうし、また合理化事業という火種もある。そんな状況の中、市議会選挙を控える津市。

告発者の一人はこう危惧する。

「今、立憲民主党の関係者が前葉市長寄りの会派を結成しようと画策しているのです。というのは津市議会は一人会派が多いでしょ。それを統合しようというわけです。中には立民関係者から請われ退職して立候補する職員もいますよ。すでに一部職員が終業後、関係者へのあいさつ回りを始めています。議会で前葉市長批判を封じようという思惑でしょうね」

さらに

「立候補予定の市職員の支援者というのが合理化事業対象企業の経営者なのです」(同)

という指摘も不気味だ。

自治会長事件はもちろん合理化事業も長年、前葉市長が沈黙してきた問題。前葉市長派が議席を占めた場合、議会の追及も鈍化しかねない。行政のブラックボックス化した合理化事業。津市の場合、選挙結果次第では本物のタブーになりかねない。

【合特法の闇】合理化事業の当事者、岡村市議と 市職員の ゴルフコンペは「趣味」では済まされない!」への2件のフィードバック

  1. ワンちゃんと温泉入ってラーメンを食う

    中日新聞や伊勢新聞や三重テレビに告ぐ。
    さっさと当ネタの後追いをしろ。
    うまいラーメン屋や広いドッグランや湯煙温泉紹介記事などやめて、おれたちの税金の使い道を洗い出してくれ!

    返信
  2. 山田クエビコ

    盆野副市長が「12月で退職」ということは、
    最後に冬のボーナスをもらって辞めるということですね。
    正に「泥棒に追い銭!!」(ため息)
    これ、市民が納めた税金から支出されるんですよね。

    返信

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