【熱海市土石流】黒塗り解除「県公文書」を検証! ①発災直前 21年2月~6月の 県指導と 関係人物

カテゴリー: 熱海土石流 | タグ: | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

2021年10月18日、静岡県が公開した「県が保有する土地改変行為に係る公文書」は熱海土石流を解明する重要資料。だが関係人物、地番など核心部分が黒塗りで現在も一部非公開という状況だ。このほど黒塗り解除文書を入手したので年代別に随時、公開する。非公開部分と比較検証しながら土石流に至る内情を追う。

意図が 分からない 事情聴取

本来ならば速やかに行政文書を公開して広く情報を募り、多くの視点で検証されるべきだった。しかし静岡県庁、川勝平太知事らの対応は後手。原因究明の本気度を疑いたくもなる。

もう一点、不思議なのが警察の動きだ。最近まで前所有者である天野二三男氏・旧新幹線ビルディング元社員への事情聴取を行っているという。

釈然としない様子で語るのは警察担当の記者。

「静岡県警は事情聴取の際、関係業者など複数人の顔写真を見せ確認作業をしています。その写真の中に天野氏妻も含まれていたんですよ」

天野氏妻はまだ若くモンゴル出身で造成事業に関わる人物ではない。どういう意図や意味があるのか不思議だ。

不可解な事情聴取は続く。

「最近でも県警は旧新幹線ビルディングの女性事務員らに事情聴取を行いました。百条委員会の証人喚問にも立った業者が“盛り土工事を行った頃、女性事務員に書類が入った封筒を渡した ”と警察に証言したことがきっかけです。事情聴取では“ 封筒の中身は何か?”と事務員は質問されています。しかしもう10年以上前の話でしょ。覚えているはずがありません」(同)

警察から何やら焦りを感じてならない。土石流発生の直後ならば関係人物への確認として理解もできる。もともと発災以前から関係業者、東洋時事新報記者らが静岡県、静岡県警に相談や情報提供していたはず。

その当時、動くことなく2年経った今、この事情聴取は一体何の意味があるのか。黒塗り文書も併せてこの2年間は静岡県庁、熱海市役所、静岡県警の誠意を疑うしかなかった。

このような状況なので今さらの公文書公開がどの程度の意味や効力をもたらすのか分からない。しかし検証する上で何らかの一助になれば幸いだ。

発災直前の 静岡県は どう向き合っていたか?

念のため旧黒塗り文書の公開先も掲載しておく。

熱海市逢初川源頭部の盛土(2021年~)(カラー版)

新しい年代の公文書から見ていこう。発災直前に静岡県は業者や盛り土にどう対処してきたのか理解が深まるはずだ。今回はファイル番号A278からA281までを掲載する。

A278 2021年2月3日(県東部健康福祉センター)監視指導状況報告書

内容は「県東部健康福祉センターによる現地調査」。

黒塗り分。
解除分

今後の対応として「麦島(善光)氏(ZENホールディングス会長)に対し、廃棄物の撤去を指導する」と記載されていた。ということは廃棄物処理については麦島氏の責任という認識をしていたのではないか。

また業者名の黒塗りは「新幹線ビルディング」だった。その他、資料でも同社名は黒塗りにされている。ところが行政側の職員名はほとんどの公文書で「公開」だったが、同報告書では黒塗り。「足元にはコンガラ(*コンクリートのがれき)が埋められている」と指摘されているが、この投棄物も後に土石流の一部になったのか。

A279 2021年2月7日(県廃棄物リサイクル課)休日、夜間パト

内容は「委託民間業者による現地調査」。民間企業による見回りだった。

A280 2021年4月14日(県東部健康福祉センター)監視指導状況報告書

2月と同様に「県東部健康福祉センターによる現地調査」。

麦島氏が建設した宗教法人阿主南寺。

麦島氏は山林王と呼ばれる人物だ。大変な資産家だけあって阿主南寺《あずなんじ》の建設費用はなんと7億円。その電気工事を請け負ったのが小田原市の業者だ。同寺の建設工事は一段落したら廃棄物の撤去作業に移るという方針だった。

そして問題の発災日2021年7月3日。その直前の状況が分かる数少ない資料が以下だ。

A281 2021年6月30日(県東部健康福祉センター)監視指導状況報告書

内容は県東部健康福祉センターによる現地調査。

A278(2月3日)と同様に「麦島氏(ZENホールディングス会長)に対し、廃棄物の撤去を指導する」とある。2月から6月にかけてまるでテンプレートのような文言が続く。そして指導はどう麦島氏に伝えられて、撤去作業ををどのように進めるつもりだったのか。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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【熱海市土石流】黒塗り解除「県公文書」を検証! ①発災直前 21年2月~6月の 県指導と 関係人物」への6件のフィードバック

  1. 匿名

    現在も源頭部周辺には、盛り土と有害物質を含む可能性のある産廃が放置され、隣接の不法開発の宅地は排水対策が不十分であり、大雨での水害の可能性が指摘されています。これにたいして、現所有者の麦島に対策をさせろ、と市民から何度も指摘されています。
    行政の回答は、「現所有者に指導している」です。
    6月の説明会では、斎藤市長は、代執行も視野にいれることを肯定していました。これは議事録作成されていないと思います。
    発災前から行政は、麦島に忖度し、その姿勢は継続されています。同和より怖いのでしょうね。

    #a545d1a8287214e5817a39ed6d017415

    返信
    1. Jun mishina 投稿作成者

      ありがとうございます。
      自分も同和というワードにこだわり過ぎて本質部分を見ていませんでした。
      #03066b6644314427492f5a5febf145eb

      返信
      1. 匿名

        資料の掲載、ありがとうございます。
        本質はなかなかわからないと思います。
        私のように、このような資料は見ることはない一般人にとってはなおさらです。
        自分の場合、オーバースペックな復旧工事(堰堤と河川)の計画、代執行の費用を天野に請求することが県議会で承認されたあたりから、おかしいと感じました。
        また、県の土石流に関する中間報告書のなか、メカニズム的な記述は判断できませんが、委員の審議が、事務方による非常に誘導的な進め方になっているのがとても違和感がありました。
        叩きやすい天野だけの責任にする構図ですね。
        利益を得る者がいるのでしょうね。

        #a545d1a8287214e5817a39ed6d017415

        返信
        1. Jun mishina 投稿作成者

          ご指摘の通り、現状は天野氏に責任転嫁というのは大いにあると思います

          返信
    1. Jun mishina 投稿作成者

      それは今後の検証なんですが、ポイントとしては
      1.県と市も許可を出していた
      2.百条委員会の証言との整合性
      3.関係業者
      などですね。

      後は県はもう情報を隠せないというプレッシャーにもなると思います。
      #a691d5e35f1713f33959f4d0ad9a8a33

      返信