【政局】公明党「国交相枠」に 地方議員たちが 激怒「陳情は 支援者リスト提出も 同然だ!」

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By Jun mishina

自公政権も24年目。だが今、両党の関係は冷え切った。最大の原因は国交相ポストが「公明党枠」と化したこと。土木建設、インフラ整備といった事業を担当する国交省は陳情、要望が多い。すると自民党議員による陳情の仲介は事実上の支援者リストの供出というのだ。その結果、自民の地方組織は弱体化してしまった。

麻生発言に よく言ったの声

「比例は公明党へ」

自公の選挙協力で長年、使用されてきたフレーズ。本来は党是が異なる政党だけに不快に思う自民党議員も少なくないだろう。

今年1月、公明党が東京29区に候補を立てたことをきっかけに両党が対立した。結局、8月末に岸田首相と山口那津男代表が会談し手打ちとなったものの無論、わだかまりは消えていない。

両党にすきま風が吹く。そんな中で今月24日、福岡市内で講演した自民党・麻生太郎副総裁は安全保障関連3文書の改定に公明党が反対したことについて「癌だった」と発言した。

麻生氏らしい大胆な表現だ。友党に対して「迂闊」というよりも「よく言ってくれた」という声が漏れてきた。特に自民地方議員の留飲を下げたのではないか。

国交相「公明枠」が 維持に落胆

自民党員の不満や反発の原因はズバリ、国交相ポストだ。

同職は今月13日の内閣改造でも注目された。長年、公明党議員が同職を独占してきたことから自民党内では見直しを求める声が強い。ご承知の通り国土の利用・開発・保全、社会資本の整合的な整備、交通政策を担う官庁。早い話が地域・企業・各種団体からの「陳情」「要望」を受けやすい。

歴代の顔ぶれを見ても国交相人事は異質だ。

第二次安倍内閣が発足した2012年12月26日以降、約11年が経過した。その間に13度の内閣改造があったが国交大臣はいずれも公明党議員だ。特に20、21代国交相・石井啓一氏は2015年10月7日から2019年9月11日まで1435日間在任し歴代最長を記録。

これでは独占状態、まさに「公明枠」と化してしまった。母体の創価学会で例えれば「鶴のイス」が国交相である。公明枠をめぐってはこれまでも各種メディアで問題点が指摘されてきたが、自民党議員の不満は単にポスト独占ではなく「選挙」「票」に直結していることにある。

在任が歴代最長の石井氏。

陳情は事実上の 支援者リストの供出

「踏まれてもついていく下駄の雪」

というのがかつての公明党。しかし昨今の状況は異なり「公明新聞」(2017年3月26日)で「冒頭の雪にちなむなら、今や公明党は「下駄の鼻緒」との声がある。鼻緒が切れれば下駄は履けない。日本政治の要を担う公明党の存在は重い」と意気揚々だ。

ここまで自信をつけた要因が国交省の「公明枠」だろう。先述した通り陳情・要望が多い国交省。しばし業界団体などのSNSには大臣との会談風景が掲載されている。

陳情を受ける斉藤大臣。

自民党も支持者に土木建設業者を多く抱える。余談だが公共事業の工事情報看板に記される企業は自民党議員の支援者。こんなシーンはたびたび目撃したものだ。さぞや口利き、仲介という機会も多いだろう。ところが国交省へ陳情に行く場合は同じ自民ではなく公明党の大臣だ。政界では「国交省の土木建設分野を公明党、交通観光分野を自民党で分け合った」とされている。自党に土木建設業者が多いにも関わらず公明党へ母屋を譲り渡した格好だ。

特に各地域で直接、支援者と接する地方議員は頭が痛い。

地方議員の証言はその苦悩を明かす。

「国交相への陳情へ支援者たちを連れていくたびに、公明党に支援者リストを提供している思い。こちらが精一杯の作り笑顔で支援者を公明党議員に紹介している屈辱を党本部は分かっているのか」

現場の地方議員たちにすれば身を切る行為だが、支援者から陳情を依頼されたら拒絶できない。支援者にすれば国交相と直接、つながれば何も自民党議員を介することもない。まさに陳情は支援者リストの供出同然なのだ。

こうした傾向は地方議会で顕著。それが最も如実に表れたのが大阪府連だという。また今年5月の東京・足立区議選でも自民党の立候補者7人が落選。逆に公明党は擁立した13人が当選した。自公連立によって公明党の支持母体「創価学会」の組織票を得たが、それが徐々に蝕んで自民党の組織力を低下させた。そして今後も地方議会の苦戦は続くとみられる。

あるいは危機感を持った自民党員は維新という選択肢もある。だが維新側の“ 圧”も強力だ。

「“ 維新から出るか? 対立候補を立てられるか、どっちか好きな方を選んだらええやん”という殺し文句で維新に転じた仲間もいました」(関西の自民議員)

やから感に満ちた強引なスカウトだがそれだけ維新側も必死である。巨大政党・自民の看板だけではもう通用しない。

党内にいる 自称公明党のパイプ役

自民党に一利なしの国交相ポストの独占。しかしながら任命しているのが総理大臣である以上、これは党の問題である。自党の戦略ミスと目先の票ほしさという短絡さを改める他ないだろう。公明党を批判するのはある意味、逆恨みなのだ。

加えて党本部関係者の苦言は印象的だった。

「政局や選挙になると必ず“ 私が公明党と話をつける”とか“ 公明党を抑えられる”などと自称パイプ役がいるんですよ。つまり公明党との関係をウリにする自民党の国会議員がいてそのことで存在感をアピールしています。バカバカしい話ですが…」

まるでフィクサーきどり。公明党に不満と言いつつも結局のところ利用している自民党員が一定量存在するのだ。だがこんな目先の動きが地方組織を弱体化させていることは自覚していないのだろうか。

結局、公明党への不満の原因は「身内」にあったということだ。真に恐れるべきは敵ではなく無能な味方という格言が脳裏をよぎる。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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