前原新党「教育無償化を 実現する会」ショボすぎる党名&陣容は 維新合流が前提!?

カテゴリー: 政治 | タグ: | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

先週末、浮上した国民民主党・前原誠司代表代行の国民民主党離党&新党結成は本当だった。30日夕方、前原氏は国民民主党の斎藤アレックス氏、嘉田由紀子氏、鈴木敦氏、無所属の徳永久志氏と『教育無償化を実現する会』の設立を発表。党名からして一時しのぎの様相だが合流が前提としたら納得だろう。

政局、政界再編というより 避難所

政局というほどインパクトはない、政界再編というには人数、影響力も微弱。現役の国会議員5人が参加し、1月1日の基準日とする政党交付金の対象になる。一応、党としての体裁は繕った。

前原代表以下、嘉田由紀子参院議員が副代表、幹事長に徳永久志衆院議員、政調会長に斎藤アレックス衆院議員、国対委員長に鈴木敦衆院議員という陣容だ。前回記事で指摘したが、国民民主党は衆院議員を中心に玉木体制への不満が高まっていた。自民党と協調路線を進む党を捨て、新党で維新との連携を模索するとみられる。

参加メンバーから特異な政策や理念は感じない。特徴を挙げるとすれば滋賀県選挙区の議員(嘉田氏、徳永氏、斎藤氏)が多いことだ。

「教育無償化」という政策を前面に出した党名だ。「教育無償化を実現する会」の結党発表で配布された政策集でも中心に据えられている。人権、共生といった旧民主党系らしいワードも並ぶが「自衛力の強化」といった現実的な主張もあった。

もっとも前原氏といえば旧民進党代表時代に「希望の党」への合流を決めた張本人。民進党解党をもたらしたことで今でも当時の支援者からの反感は強い。

それに加えて2012年の衆院選前に滋賀県知事の立場で日本未来の党を結党した嘉田由紀子参院議員が副代表というのも“どっちらけ”感がある。日本未来の党は現立憲民主党・小沢一郎衆院議員が率いた「国民の生活が第一」も合流した。だが選挙敗北後は小沢氏と対立。結局、同党は消滅することになる。

滋賀県知事時代は「もったいない知事」の名で注目された嘉田氏はリベラル色が強い。だが2010年知事選に担ぎ出したのは地元の“剛腕肌政治家 ”冨士谷英正近江八幡市長(当時)だった。冨士谷氏は自民党県連の方針に反して嘉田氏を支援した。

表面的には穏健、リベラルだが後ろ盾になるのは冨士谷氏、小沢氏といった政治マッチョ型。裏返せば嘉田氏は担ぎやすいという面もあるのだろう。そんな人物が今度は政治マッチョの権化のような日本維新の党と連携するという。嘉田氏が維新の党風に馴染めるとは思えない。

一時期は山本太郎氏とも協力関係にあった。

過去、新党を率いたもののリーダーシップを発揮できないまま終わった前原氏、嘉田氏が代表、副代表という点からして先行きは怪しい。それに「教育無償化を実現する会」という急ごしらえな党名からしても“一時避難所”程度ではないか。

来年の京都市長選で前原氏は日本維新の会と協力して統一候補を支援する。そして次期総選挙前後いずれかのタイミングで維新に吸収というのは誰もが思いつくシナリオだろう。

もっとも維新の看板をもってしても前原氏以外が当選できるのか。「教育無償化を実現する会」には滋賀、連合という事情が絡んでくる。

参加を見合わせた メンバーがいる

9月の党代表選で前原氏を支持した国民議員が全て新党に参加した訳ではない。実は当初、長友慎治衆院議員(宮崎2区)も同会に参加予定だった。

ところが前回も指摘した旧民主系らしい事情が絡む。労組事情に詳しい全国紙記者はこう説明する。

「長友氏の選挙区内には旭化成創業の地、延岡市があります。 旭化成労組は国民民主党の支持団体、UAゼンセンの主要団体です。労組から“待った ”が入りました。比例復活で当選した長友氏にとって労組の意向には逆らえないでしょう」

一方、先に「教育無償化を実現する会」は滋賀県選挙区の議員が多いと指摘した。

滋賀県は通常、「内陸工業県」と呼ばれ製造業が盛ん。このため連合傘下の企業が多い。特に東レ労組はかつて川端達夫元文科相を支援した有力労組。川端氏の影響力は続いており、9月の代表選でも川端氏は前原氏を推した。

その東レ票を引き継いだのが斎藤アレックス衆院議員だ。

東レ労組の支援を受けるアレックス氏。

しかし連合にとって維新の主張は相容れない。特に今年1月、立憲民主党が日本維新の会と「身を切る改革」実践で合意したことに連合・芳野友子会長は懸念を示した。

その後、連合が維新と接近という話も聞かない。となると斎藤アレックス衆院議員ら国民離党組を連合滋賀が応援するとは考えにくいだろう。

「つまりもう連合票は要らないということでしょう。維新の馬場代表も歓迎ムードですし、吸収ありきの政党というわけですよ。しかも既存の議員を自前の候補にする維新の戦略にも合っています」(前同)

そうはいってもかつて民進党時代に前原氏は共産党と仲良く街宣した過去も。そんな前原氏が「非自民非共産路線」を説き「教育無償化を実現する会」を結成した。また共産党との街宣を「野合」と批判した馬場氏が前原氏の動きを歓迎するという変節ぶり。

まさに「野合」としか思えず、いずれ反目し合う姿しか想像できないのである。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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前原新党「教育無償化を 実現する会」ショボすぎる党名&陣容は 維新合流が前提!?」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    今、党を立ち上げれば来年政党助成金貰えるからそれを手土産に維新に合流。 オモニ前原も立派な公金チューチュー

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