【和歌山 衆院補選】門博文「公認おねだり音声」流出で 見えたドン二階の 落日

カテゴリー: 地方, 政治 | タグ: , | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

岸本周平知事が初の公務で18日、御坊市で開催された「きのくにロボットフェスティバル2022」に登壇(写真)。来賓席には岸本知事擁立に動いた二階俊博元幹事長が鎮座する。他方、知事の長年の政敵だった門博文氏は来年の衆院補選に向け奔走中だがその矢先、またも週刊誌ネタに。門氏が二階氏公認を懇願する音声内容を週刊新潮が報じたのだ。

週刊誌掲載率では 断トツの存在感!

部落解放同盟和歌山県連役員とのインタビュー。

政治家としての実績としては部落差別解消推進法の成立…。人権派の大センセイの割に高スキャンダル率である。

2015年に故・中川昭一元財務相夫人、中川郁子衆議院議員の路上キスが週刊新潮にスクープされた。

また当サイトも長らく報じた和歌山市芦原地区連合自治会長事件の当事者、金井克諭暉 よしゆき氏と二階幹事長(当時)、門氏の集合写真はフライデーに掲載。

二階氏と金井氏の面談は門氏がセッティング。だから二階氏にすればフライデー記事はとばっちりなのだ。それでも門氏を引き立てる懐の深さ、とみるか贔屓の引き倒しなのか。

後援会副会長が覚醒剤で逮捕、門氏と親しい地元業者と関係が深い地元秘書が飲酒運転、秘書がバーでクラスター…。様々な門氏ネタを扱ってきたものだ。

覚醒剤で逮捕された後援会副会長(中)。

そして今月16日、著者は【二階王国】和歌山衆院 1区補選、自民候補に 世耕氏支持率42%の 衝撃データ入手!と題し、衆院補選で門氏の支持率低迷をレポート。

維新候補より劣勢。

翌日17日、デイリー新潮は門氏が二階幹事長に公認を懇願するという痛々しいやり取りを報じた。

【音源入手】「会長の決裁で……」“不倫路チュー”の自民党「門博文」元代議士、「二階元幹事長」に政界復帰を懇願する「生々しい録音」が流出 本人を直撃すると

記事によれば門氏は11月24日、地元市議らと自民党党本部の二階氏を訪問。現在はまだ1区支部長代行という立場なので正式に公認を得るための要請だ。同市議は長らく門氏の選挙を応援してきた人物。市議のFacebookのカバー写真には門氏と親しい会社経営者らと法被姿の集合写真がある。

その盟友の市議が門氏と二階氏のやり取りを録音していた。デイリー新潮から一部を抜粋する。

門=ありがとうございます。今日はちょっとご相談というか、前からもう、お願いしていることなんですけど、次、僕、国政選挙に挑戦したいんですよ、衆議院の。

二階=うん。門=で、今、今年の春に、第一期選考は、支部長代行にしていただいたんですけど、あと一歩、支部長にさせていただいて……。

二階=誰がするの。

門=会長(二階氏のこと。二階氏は自民党和歌山県連の会長を務めている)です。

二階=(秘書に向かって)和歌山県連のねー、山下直也幹事長に電話して。

門=もう幹事長と話していただいて、県連からこっちへ、申請あげていただくことを、会長の決済で、やっていただけたら。

山下幹事長との電話の後、門氏、市議と二階氏の会話が続く。そして二階氏が自民党・森山裕選挙対策委員長に公認を要請した。

二階=もしもし。あー、二階でございます。いつもすみません。あの、うちの自民党和歌山県連の支部連合会において、えー、この前からの選挙でお世話になった、門、あのー、これを補欠選挙に向けてね、支部長代行なんですが、えー、選挙区支部長に、いただいて、えー、候補者として、盛り上げていこうと。今度は勝ちますから。それではどうぞよろしくお願いします。

まさに至れり尽くせり。旧民主党政権が幕を閉じた2012年、第46回衆議院議員総選挙。自民党が追い風の中ですら門氏は岸本氏に勝てなかった。選挙区でただの一度も勝てないのに公認を得られること自体が異例だ。そして失職した後も二階氏は県連、党選対本部に公認の手配をする。側近議員とはいえ大甘な対応だ。

同席市議に 事情を聞いてみると

「僕、国政選挙に挑戦したいんですよ」。まるで父親にモノをねだる少年のよう。こうした内容が表に出るのは無論、大失態。録音は悪意からではないが、市議の迂闊さは否めない。

地元事情通も失笑する。

「実はこの市議、暴力団関係者が市に土地の購入を求めた時に“ 賛成派の某議員が暴力団と関係している”といった内容をネット掲示板に投稿して訴えられたんですよ(笑)」

どうも直情的な印象を受ける人物像。

同市議に事情を聞くと「録音したのは確かに私です」とあっさり認めた。

「補選が来年に控えているのに支部長が空位というのはおかしいです。私たちも応援活動ができないから門さんを支部長にということで要請に伺いました。無断で録音したのは謝罪しています。もとは自民党和歌山市支部連絡協議会のグループLINEに二階先生とはこんな会談をしてきたと報告のつもりで音声を投稿したのです。それがどこかで漏れたのでしょうね」

一部では御坊市(二階氏の地元)にまで謝罪に出向いたという話もあるが?

「それはありませんね」

自民党和歌山市支部連絡協議会は門氏を支援した市議(故人)が代表者だった。2018年に政治資金でキャバクラに通っていたことが報じられたが、録音主の市議が会計担当者だった。

その会のメンバーから“ 裏切り者”が出て音声を新潮に持ちこんだと考えるのが自然だろう。

行為としては不用心だったが、関係者が当惑する心境も理解できる。

地元自民党員がこう明かす。

「知事選(11月27日投開票)の直前、25日に明和中学校(和歌山市紀三井寺)で岸本さんの個人演説会があったんですが、中座した自民党議員もいました。なぜ? そりゃ岸本さんは今まで戦ってきた相手ですよ。簡単に昨日の敵は今日の友というわけにもいかない。党の決定事項だから従いますが納得できない自民党員がいるのも分かりますよ」

また地元の支持者によれば

「最後は建設業界団体など10人ぐらいが壇上で“ ガンバロー”と締めましたが、我々の仲間ではない人(非自民党員)が目立ちました。政党では国民民主党、立憲民主党の議員、自民党では鶴保庸介参議院議員が最後までいたのは印象的でしたね」

その様子は岸本知事がTwitterに投稿していた。党利党略という大人の事情はあるとしても2012年以来、敗れ続けた岸本氏を応援するのは屈辱に違いない。

一部自民党員が中座するなど知事選には“塩対応 ”な自民党の中で鶴保氏が残ったのは「もちろん補選の意欲があるということ」(前出事情通)という見方もあった。

本来ならば 二階氏の鶴の 一声のはずだ

自民党本部の有力者であり派閥のトップ、そして和歌山県の顔でもある二階氏。電話一本で公認を要請できるのは辣腕、と評したいが地元記者は異なる見方をする。

「この時期に門さんが支部長代行に留まるのはおかしい。本来なら二階さんの鶴の一声で正式に公認がもらえ支部長になっているでしょう。一つには門さんの評価が低いのと同時に二階さんの威光が揺らいでるということですよ」

壇上に岸本知事。左に二階氏、右に世耕氏。

同氏はこう補足する。

「全国メディアでは二階氏ー世耕氏が対立しているかのように報じていますが、きのくにロボットフェスティバル2022の写真を見ても分かる通り両氏が同席しているでしょ。もう双方で話がついて世耕氏が新2区に転向すると予想できます」

すでに二階氏引退後を想定して動いているようだ。自民党和歌山県連に確認したが、現時点でもまだ一区支部長は決定していないという。二階氏の電話も即決とはいかないようだ。

党としても門氏の低い支持率を見ておいそれと「公認」を出しにくい。

さすがの二階氏も反発を押し切るのは容易なことではない。

また二階氏の影響力低下は岸本知事にも影響するという。

「“空気を運ぶ ”と揶揄されるJR紀勢線新宮―白浜間ですが、JR側が二階先生に遠慮して廃線にできませんでした。しかし引退となるとその機に乗じて廃線論議が加速すると思われます。もし廃線ともなれば岸本知事に“ 県民の足を奪った”という批判が起きるでしょう。またコロナ対策で実績がある保健部技官がこの4月で退任する予定です。となると岸本知事が一からコロナ対策を構築しなければなりません。二階先生が相談に乗れるか、ですがその力があるのかどうか」(自民党議員)

当選したはいいが岸本氏も相当、厳しいかじ取りを余儀なくされる。

二階ー門会談の音声が流出したのも手痛いミスだが、同時に二階氏の発言権が低下した証左でもある。長らく和歌山県内で圧倒的な存在だった二階氏だが今、そのパワーバランスが崩れようとしているのだ。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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【和歌山 衆院補選】門博文「公認おねだり音声」流出で 見えたドン二階の 落日」への5件のフィードバック

  1. 匿名

    >>その会のメンバーから“ 裏切り者”が出て音声を新潮に持ちこんだと考えるのが自然だろう。

    LINEは韓国企業のアプリ(KCIA製の噂あり)でかつ中国からリモートアクセス出来た代物です。またスマホの主要半導体とOSは米国企業が独占。日中米韓の軋轢を考えれば身内のリークだけとも限りませんよ。二階さんの政治的ポジションも考えるとなおさらです。

    週刊誌に出てくる昨今のスクリーンショット、持ち込みと断定できます?

    スマホにもパソコン同様脆弱性があります。バックドアも見つかってます。盗聴や乗っ取りができるものもあります。海外の報道によると、政府関係者向けに有償提供されるハッキングツールもあるようです。

    地方議員とはいえ他国が提供するアップロードやチャット機能を政治家が使うべきものですか。
    古い政治家は電話も使わず集まって密談するじゃないですか。それを台無しにする議員がいるから二階王国が崩壊するんじゃないでしょうか。

    盗聴に関しては過去に水戸市議会で事件があったようです。政治家はICレコーダーだけでなくそういうところも気にかけたほうがいいと思います。

    SNSの規約もよく読んで録音データが「個人情報」に該当するのかもよく考えたほうがいいと思う。
    該当しなければマーケティング用のデータとして売っても差し支えない。国外保管のデータであれば個人情報について日本政府が国外問題に対処しない場合なにやってもいいでしょう。

    返信
  2. ピンバック: 市長選 潰し、政倫審 狙い…過激 ダンスショー&世耕 クッキー 贈答大炎上で 笑うは 二階氏? - 示現舎