【津市相生町 自治会長事件】公園トイレ修繕も 詐欺疑惑 百条委はやり直し!

三品純 By 三品純

「もうちょっと声大きいしてってお願いしたのに。もう一度やり直し!」。3月15日、津市百条委員会の調査対象は共同浴場委託管理、相生町公園修繕工事の分割発注など。同公園トイレ修繕に関する青山昇武委員の追及に声を落とす参考人へ八太正年委員長が再三、注意する。相生町公園公衆トイレ修繕の分割発注は「意図的」と市側が認めたシーンはこの日のクライマックス。引き出した青山委員の手腕はお見事、と言いたいところではある。しかし本委員会でトイレ修繕の問題点は完全に解明されたわけではない。実は疑惑の核心部分に到達していなかった。それどころか同工事の関係書類は「詐欺」の可能性すらある。僭越だが八太委員長風に「3・15百条委員会はやり直し!」と言っておこう。

見積り参加企業はダミー! 偽造された見積書 

「意図的な分割発注ではなかった」とかわす倉田智司検査担当参事に青山委員が矛盾点を積み重ね徐々に追い込んでいく。綿密な質問で最後は意図的な分割発注を認めさせた。まるで政治ドラマの一幕。過去の百条委員会も青山委員を筆頭に公明党会派の攻勢が続く。かつて田邊容疑者の親密女性が理事長を務めるフードバンク三重を公明党会派議員が好意的に議会で取り上げようとした。ところが何を勘違いしたか田邊容疑者が逆上し同会派議員を謝罪に追い込んだ。だから公明党会派にとって百条委員会は“ リベンジ”の場。士気は高い。怒らせてはいけない公明党とはこの際、控えよう。

48分頃からクライマックス。参考人の動揺が伝わる。

青山委員の追及は成果を挙げたには違いないが、相生町公園トイレ修繕工事にはまだ問題点、疑惑が山積する。それは関係資料を見れば一目瞭然。

同工事を担当したのは津北工事事務所。「田邊案件の窓口」と揶揄する業者もいた。

北工事事務所とトイレ修繕の事実関係を確認しておこう。公園トイレ塗装修繕は2017年(平成29年度)に5月、9月、10月に各50万円以下の随意契約で津市が発注していたもの。担当が北工事事務所。津市が3月12日に公表した報告書では「意図的に50万円以下に分割した事実は確認できなかった」と結論付けていたが、報告書と百条委の検証はまるで異なる結果に。報告書を作成した市調査チームの本気度は怪しいものだ。

しかも百条委員会で提出された関連資料は穴だらけ。

相生町公園トイレを含む修繕工事は3回に分割発注されたが、増田塗装を含め合計5社が見積もりを出していた。それぞれを掲載する。まずは5月工事分

株式会社瀧澤は存在する企業。しかし後述するがケーズホームサービスは架空会社の可能性大だが先に話を進める。

3期全ての見積もりに共通点があるので指摘しておく。

右上の日付を確認すると元号西暦の違いがあるが平成29年/2017年5月29日で一致する。各社が同日に見積もりを作成したということなのか。次に工事件名は増田塗装が「相生町公園トイレ内面壁塗(等が挿入)修」、瀧澤が「相生町公園トイレ面壁塗装(等が挿入)修繕」、ケーズホームサービスが「相生町公園トイレ内面壁塗装(等が挿入)修繕」。それぞれ名称は若干、異なるが共通するのが「平成29年度北公園担第2-32号」と工事番号が追記されていることだ。この点は覚えておいてもらいたい。

次に9月工事分。

9月は外面塗装。今度は鳥山工業、三重メンテナンスという会社が参加した。やはり共通するのは日付が3社ともに平成29年/2017年9月11日で同じ。偶然の一致と言えるのか。今度は「平成29年度北公園担第2-70号」が追記されている。最後に10月分が下記。

前回と同じく増田塗装、鳥山工業、三重メンテナンス。やはり日付は一致。また工事名に「平成29年度北公園担第2-85号」と追記。

3期分の見積もりを掲載した上で結論から言おう。9、10月工事の鳥山工業とは増田容疑者の妻が経営する会社だ。三重メンテナンスという会社の存在は確認できないが確実に言えることは所在地が増田塗装の隣。

市関係者の話。「鳥山工業は確か結婚前の増田夫人が代表で設立されました。増田容疑者から“名前を貸してほしい”と頼まれたそうです」。増田容疑者が家族まで利用したことに驚いた。次いで5月工事の見積もり参加企業「ケーズホームサービス」に注目してほしい。社印を見るとまるで芋版で作成したかのようで粗雑だ。市内の土建業者にこの資料を示すと即座に素性を見抜いた。

「ここはKさんという自治会長さんの住所やないか。工事の挨拶に行ったことがあるに。こんな会社やった? そろばん塾をやってたはずやけどな」

K自治会長に確認すると「ケーズホームサービスという会社に全く心当たりがないし、田邊・増田容疑者ともに新聞で見ました。これ私も共謀したことになるの? どこに確認したらいいですか」と驚いていた。杜撰というレベルではない。明らかな偽造だ。公共事業の談合では、あらかじめ入札が決まっている業者と“ 当て馬”の業者が参加し「競争入札」のていにすることがある。だが相生町公園の相見積もりは当て馬ですらない。

ほぼ同様の発注方法を経験した業者は内幕を暴露する。

「市から日付部分は空欄で、3社分の見積もりを持って来いと言われるのです。だから増田塗装も指示通り強引に3社分の見積もりを提出したのでしょう」

日付は空欄との証言は裏付けできる。5月工事の場合、市から指定された「見積期限」は平成29年5月29日、また9月工事は9月11日、10月工事は10月19日。上記に掲載した見積書の日付と全て一致した。小学生が8月31日に宿題に追われるが如く津市の業者は期限日に見積もりを仕上げるというのか? 

日付が一致するぐらいならばまだしも、一つの業者に対して3社分の見積もりを要求するのもあり得ない話。そこには奇妙な慣習があったと先の業者は続ける。

「2017年ですよね? 確かにつじつま合わせの相見積もりがまかり通った時代と思います。修繕を依頼された時点で業者は工事番号(上記見積もりの平成29年度北公園担第~)は伝えられていないはずですよ。だから後に手書きできるようにとスペースを明けたり、例えば「平成29年度北工担第____号」」などと記載し数字を後で加筆するスペースを作っていました」

見積もり作成にはカラクリがあるというのだ。増田塗装の見積もりにある「平成29年度北公園担第~」は市職員または増田容疑者が工事番号を確認した上で加筆したものと見る他ない。

しかも増田塗装の見積もり額は5月工事が49万8549円、9月が49万3506円、10月が49万9500円。その他参加企業が50万円超なのに増田塗装だけが100%に近い額で見積もりを出しているのも不自然だ。増田塗装ありきの“ エアー見積もり”ではなかったか。

中には経営実態が見えない、どころか架空会社までとは驚きの連続。ごみ箱設置で逮捕された刀根辰次容疑者のユナイテッドファーミング社は曲がりなりにも登記上、存在した。ところが公園トイレ修繕工事の見積もり業者は存在自体が怪しい。

それにしてもなぜこのような不透明な3社見積もりが必要なのか疑問は尽きない。ここまで提示した証拠資料から推測するに施工業者は適正に選定されたという裏工作ではないか。随意契約を規定した「予算決算及び会計令」99条6によれば「契約担当官等は、随意契約によろうとするときは、なるべく二人以上の者から見積書を徴さなければならない」と定めている。

ただでさえ無理に無理を積み重ねた“相生町案件 ”だけに形式だけでも同99条6を遵守した契約に仕上げたのだろう。まさかこの期に及んでも津市は知らなかったで通す気なのか。

一連の見積書については再度、津市に説明を求める。

田邊容疑者が増田妻に「母乳が出ない? 俺が揉んだる」

不自然な見積もり、ダミー企業・・。この見積もりを了承した市側の責任は重大。無論、増田容疑者に非があるのは言うまでもない。しかし背景を考えるに増田塗装が不利な立場であったのは容易に想像できる。別稿で紹介した市内業者の証言「(増田容疑者は)大した事ないに。奴隷みたいなもん。被害者やに。ワシらも付き合い止めとらなんだらパクられとったに」という言葉がどうしても頭から離れない。

増田夫人の知人が明かすエピソードを聞けば著者の心境も理解してもらえるはずだ。

「トイレ工事の翌年ですが、奥さん(増田の)が出産しました。すると田邊容疑者が増田容疑者に“ 子供が生まれたんやてな。今、中央市民館におるから赤ん坊を連れて挨拶に来い”と言うのです。奥さんの体調がよくなかったのか母乳の出が悪いなどと近況を話していたんですよ」

すると

「田邊容疑者が“乳が出んのか? 俺が揉んだったら乳がよう出るに(笑)”と言われたとか。呆れた話です。奥さんはとても悔しそうでしたね」(同)

3月18日、中央市民館に家宅捜索が入った時の様子。

なお中央市民館は田邊容疑者の自宅付近。3月18日、津市役所に大規模な家宅捜索が入ったが、中央市民館も捜索を受けた。ごみ箱設置事業の関係資料があるための“ ガサ入れ”だろう。

「乳揉んだる」。これを増田夫妻がどういう心境で聞いていたのか想像するだけで苦痛である。

田邊―増田の力関係を如実に物語る。先の知人によれば増田容疑者は恐れながらも「あの人(田邊容疑者)は儲かってない時期に仕事をくれたから」と恩義を感じてたそうだ。さらに別の屈辱現場に居合わせた関係者の証言も痛々しい。

「結婚前だったか“嫁に会わせろ ”と田邊容疑者に言われ増田容疑者はある飲食店に奥さんと行ったんですよ。そこで散々、奥さんが卑猥なことを言われたから“何なのあの人 ”と店から逃げ出しました。店外で増田容疑者が“あの人は怖い人だから ”と説得して戻されたんですよ」

こんな卑屈な関係に甘んじた増田容疑者の根性のなさに苛立ちを覚えた。しかし時に仲間を率いて「同和」を振りかざし一市民を威嚇する。バックには市職員、怖い仲間 もいる。服従するしかない環境であったのは同情を禁じ得ない。断っておくが増田容疑者に肩入れする気は毛頭ない。ただ自分の立場に置き換えて考えてほしい。言うなれば日本全体が同和に屈服しているではないか。行政、マスコミ、政治家、大手企業など屈服どころか尖兵と化した。

過去、同和利権をめぐる様々な黒い話を耳にしたがこの発言は特に唾棄した。それも中央市民館は隣保館と呼ばれる施設。同和地区のランドマーク的な存在であり、地域の人権擁護、福祉向上を目的に設置された。その中で絶対に反論できない立場の女性に「乳揉んだる」という発言は看過できない。これが同和行政、同和教育とやらの成果ですか?と嫌味の一つぐらい許されよう。

さらにこの一件について公務員倫理を問いたい人物がいる。

「そこにはなぜか北工事事務所職員の橋爪典子氏も同席していたのです」(前出知人)

同氏は小梅飲み会リストの建設部13番目にも掲載された。

何も橋爪氏だけ責任を問うつもりはない。しかし証言を集めるに田邊容疑者と必要以上に懇意にしていたとしか思えないのだ。「橋爪さんは田邊容疑者に伴われ相生町内の飲食店で食事をしていましたよ」(相生町住民)。この関係について昨年、同氏にコメントを求めたところ「時間外のプライベートなことなので」と反論した。なるほど、公僕と言えどもプライベートはある。しかし公共事業に関わる職員と、市側に様々な要求を突きつける立場の田邊容疑者と「プライベート」で飲食を共にするのは軽率すぎやしないか。

加えて中央市民館のやり取りについて橋爪氏はどう説明するのか。

「確かにその時期、中央市民館で増田さんが挨拶に来られて同席したのは覚えています。しかしそんな発言(乳揉む)は覚えていません」

だいたい橋爪氏が同席したのも不自然だ。その理由についても

「覚えていません」

田邊容疑者に北工事事務所職員が日常的に寄り添う状況であったのか? 「田邊案件の窓口」というのも業者内の軽口だけではなさそう。

“田邊の窓口 ”こと北工事事務所が担当した公園トイレ修繕工事検証はまだ不十分。なぜダミー会社を使ってまで相見積もりが必要なのか、このような発注方法は常態化していたのか、そこに田邊容疑者はどう関与したのか解明が必要だ。もちろん津市の“ 被害者しぐさ”はもはや通用しない。

次回、相生町公園トイレの壁に描かれた虹の絵について検証していく。


【津市相生町 自治会長事件】公園トイレ修繕も 詐欺疑惑 百条委はやり直し!」への5件のフィードバック

  1. アバターお初

    3/15の百条委見た時もそうでしたが、ここまで来るともう笑うしかない。
    同和教育の際には同和差別だけでなく、公平にエセ同和行為の事例についてもしっかり子どもたちに教えるべき。まあそんなことをしたら全国の同和連れて来られるのかもしれないが…。
    津市にはこれを機に身内に巣食ってる分も含めて膿をしっかり出し切って頂きたい。

    応援しています。

    返信
  2. アバター揉むべしは己の脳みそ?

    乳もんだる発言。
    いかにも「ざいしょ」の人間らしい。会話も人間関係も中学生レベル。
    それはともかく、市側はいつまで被害者面してるつもりなのか??百条で、分割発注は市も認識してたことが判明した以上、市が提出した「報告書」に誤りがあることが明らかになったではないか!
    再度調査して報告すべし。

    返信
  3. アバター福森康広

    津市在住です 声がでかいやつが得をする世の中にうんざりです ただ声の大きいだけの利権屋に制裁しない世にもうんざりですね 示現舎さんには沢山学ばさせもらってます ありがとうございます また相生や高州にお越しの際 お見かけしたら声をかけさせてもらいます 頑張ってください

    返信
    1. アバタークラタ

      自分も津市在住ですが、ホントに恥ずかしい限りです。昔と比べるというより、今の現時点においてこんなレベルじゃ… 市長や職員、議員も市の代表みたいなもんですし、実に恥ずかしいです

      返信

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