北名古屋市・小村貴司市議が愛知維新の会から正当な理由なく除名されたとして350万円の損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論が本日、名古屋地裁で開かれた。被告の愛知維新の会は欠席。書面と次回期日の確認で閉廷した。傍聴席には小村市議の支援者、元関係者の他、愛知維新の会に所属する関係議員の姿もあった。
「身を切る改革」の闇に 斬り込めるか?
「身を切る改革」の未達を理由に離党勧告、除名処分を受ける日本維新の会所属の地方議員が相次ぐ。身を切る改革とは日本維新の会独自ルールで議員報酬から月10%を徴収し被災地や公益団体へ寄付する制度だ。
そもそも公職選挙法上も非常にグレーな制度であり、また所属議員の「排除」「追放」をする場合、「身を切る改革」の不履行を口実にしたケースが散見される。
小村小谷市議は週刊誌スキャンダルにもなった同会所属、岬麻紀衆院議員による秘書、一般人らへのパワハラについて昨年11月、同会本部のハラスメント委員会に解決を求めた。同会側からは明確な回答がなかったため離党を決断。今年2月13日に離党届を提出した。
これに対して愛知維新の会側は昨年10月、身を切る改革委員会委員長の犬塚貴司春日井市議が小村市議の身を切る改革分について本年の3月、6月に実施することを認めたにもかかわらず、なぜか実行意思がないと判断。小村氏への回答期限を待たずに2月21日に除名処分を通知してきた。
すでに離党した市議の中には身を切る改革について一度も請求されたことがないケースもあっただけで小村市議への「除名処分」はパワハラ問題への報復という疑いが強い。
今日の傍聴席には当の犬塚市議の姿も。閉廷後、話を向けたところ、回答を拒否して足早に立ち去った
被告側は法廷内の対面方式を渋っており、次回期日の11月29日は維新側はWEB参加で弁論が行われる予定だ。
また小村市議側は愛知維新の会の言動が名誉棄損に当たるとして、刑事告訴も視野に入れているという。