【王将研究】「王将人脈」から連なる 情熱ホルモン、安藤忠雄、華僑要人、そして中国政府

カテゴリー: 中国, 社会 | タグ: , | 投稿日: | 投稿者:
By 三品純

社長射殺事件で揺れる餃子の王将。部落解放同盟中央本部元執行委員長・上杉佐一郎氏の実弟、昌也氏との間で起きた不可解な土地売買、貸付を報じてきた。不思議な人脈を持つ会社だ。同社周辺を探ると意外な関係人物が浮上、その先に「中国政府」の存在が浮かび上がる。舞台はインバウンド、中華街構想など中国の影響が強い大阪だ。

独立制度が 独自の人脈を 生み出す

業界では立志伝中の人物、創業者の故・加藤朝雄氏。1924年(大正13年)飯塚市生まれ。出征し満州から復員後、職業を転々。京都四条大宮に王将1号店を開店したのは1967年、43歳だった。中高生でも起業という今の時代の感覚からすると加藤氏は遅咲きの起業家だ。1974年、(株)王将チェーン設立し、名古屋、関東、九州へ店舗を拡大していく。

典型的なモーレツ経営者といった人物。経済誌・飲食専門誌でも経営理念を語っていた。王将独自の独立支援制度がその一つ。『オール生活』(1984年3月号)から引用する。

『オール生活』(1984年3月号)

従業員をヤル気にさせるには、実利の面と同時に、精神の充実、いわば夢と希望をもたせるような仕組みもちゃんとつくってあるんですわ

3年以上勤務した社員に会社が独立支援をするという。独立資金3000万円中、2700万円分は王将が変わって銀行やリース会社と交渉し自己資金は300万円で開業できる。この時の自己資金は年利2割という社内預金で貯めることができた。

外食産業で成功するには、まず、従業員が必死になって働くことが第一。サラリーマン的根性ではとても務まらんですよ。

王将のパワフルな社風は加藤氏の経営観そのものだ。そして同誌で加藤氏はこう締めくくった。

いやいや海外なんて考えてない。まだ国内で展開すべき所がいっぱいや。何はともあれ。この業界ではまず日本一になってからやな。

都市部の駅前、繁華街、ロードサイド店舗、あらゆる場所で王将の店舗がある。加藤氏の狙い通り、日本で最も有名な飲食チェーンに成長した。

ただ加藤氏が難色を示した「海外進出」を記憶に留めてもらいたい。

殺害された大東社長も若い頃は店に立った。

王将修行から「情熱ホルモン」で成功!

五苑マルシングループHPより。創業者、故・川邊清氏。

王将出身の経営者で最も成功した一人が五苑マルシングループ、故・川邊清氏(昨年6月4日に他界)。もとは王将のフランチャイズ店を経営し、2005年に「情熱ホルモン」をオープン。新宿思い出横丁の赤い看板は印象的だ。あるいは関西地方ならば「じょ、じょ、じょ情熱ホルモン」というCMソングが印象的ではないか。

川邊氏も王将創業者・加藤氏と同様に叩き上げ経営者だ。『清、負けたらあかん』(致知出版社)の紹介分にはこうある。

本書は、「ぎょうざの王将」「靴のマルシン」で知られるマルシングループのオーナー社長、川辺清氏の半生記である。川辺氏は、3歳の時患った小児マヒのため不自由な足となり、さまざまな辛酸をなめる。父は見すぼらしい彼を顧みず、愛人をつくって家に寄りつかない。「おれは5円玉や。5円玉なら5円玉の輝きをみせたる」一度は死を望んだ川辺氏は、自分の代わりに汽車にひかれた5円玉を見て、再び生き抜こうと決意する。これが、後に彼が出世街道をひた走るときの原動力となったのに違いない。生きるための力を湧きおこさせる1冊である。

貧しい生い立ちから王将で修行して、一代で飲食チェーンを作り上げた。風貌からしてもパワフルな印象を受ける。講演会やセミナーでも経営哲学を語った。

川邊氏は社会事業も熱心な経営者だ。その一つがお笑い芸人の支援。 五苑マルシングループが主催する「なにわ素人名人会」、またグループ店舗に常設ステージを設置し芸人の活動場所を提供した。

人脈も広い。その一人に建築家の安藤忠雄氏がいる。ご存知の通り、日本を代表する建築家で海外でも評価が高くアジア、北米など国際的に活躍中だ。

安藤氏も大阪市の出身。

川邊氏が主催するお笑い支援の会合でも講演したという。その語り口は文化人、インテリというより“ ナニワの町工場のおっちゃん”といった様子。並の芸人よりも面白かったと参加者は話す。

「中国で仕事をすると総工事費の1%が謝礼に入るんや」

「支払いがあるか不安だけど前金で振り込んでくれるわ」

中国をめぐる仰天エピソードの数々を“ 安藤節”で披露。中国内で安藤氏の知名度が非常に高く信頼関係が強いことが分かる。

そして中国絡みの人脈は続く。

在阪華僑の 盟主=中秋明月祭 実行委員長

今、日本で最も中国の影響が強い自治体はどこか? そう問われたら「大阪」と答えたい。西成区の中華街構想は日本維新の会有力者、大阪府幹部も関係するプロジェクトだ。もっとも構想などなくとも事実上、中華街化している地域は存在する。大阪市中央区島之内近辺は最たるものだ。

大阪を象徴するスポットの一つ「道頓堀グリコサイン」からわずかの場所が中華系の商店、飲食店がズラリ。かつては市内有数の歓楽街、そこに中国資本というのは時代を暗示している。

中華系の店舗がズラリ。
一方、日本の商店は荒廃。

大阪市と中国の密な交流を物語るのが「中秋明月祭」だ。実行委員会は大阪華僑総会、神戸華僑総会、京都華僑総会、西日本新華僑華人聨合会など有力な華僑団体で構成される。中秋名月祭。在阪の読者ならば一度は耳にしたことがあるかもしれない。

2009年から始まり今年で14年目。今年は10月8、9日に難波宮跡(大阪市中央区法円坂 1)で開催された。

HPによると

月の満ち欠けで時を刻む太陰暦,その8月15日に名月を観賞する習慣は、10世紀頃中国から日本の宮中に伝わり、その後江戸時代には庶民の間にも広がってきたと言われています。今年2022年の中秋の名月は9月10日がその日にあたり、中国ではいわゆる旧正月の「春節」と同様に最も盛んな節句の一つで「中秋節」(zhongqiujie)と言います。この中秋節は、中国ではこの日に家族、友人が集まり、杯を傾け、幸せを謳歌し、遠く離れた人々を思い、共に同じ時を楽しみ祝います。

在大阪中華人民共和国総領事館・薛剣総領事
挨拶する朝川副市長。

つまり中国人にとって春節と同じく大切な節句なのだ。もちろん日本の行政も理解を示す。大阪市・朝川晋副市長も式典に登壇。また松井一郎市長からも祝辞。大阪市長からの祝辞は例年のことのようだ。

中国側からは在大阪中華人民共和国総領事館・薛剣せつけん》総領事が出席。在阪の日中要人が集まる大イベントなのだ。

実行委員長は長らく神戸学院大学・胡士雲教授が務めた。大きな祭りの実行委員長だから相応に肩書きがある人物が選ばれる。また中国政府肝いりの行事であることを指摘しておかなければならない。

「中国政府、総領事館の指示なくしてありえません。もちろん実行委員会も中国政府が認めた人物です」(事情通)

それは中国政府が大阪を重視していること。また中秋名月祭は大阪、ひいては関西地方の華僑が中国政府の指導下、影響下にあることを内外に示す点でも大きな意味を持つ。

ところが2019年から王天佐wang tian zuo氏が実行委員長に就いた。

先の事情通は「当初、周辺は“ (王氏は)誰だ?”という反応でした」と振り返る。

一部からは老華僑ー新華僑の分断で起きた人事だ、との指摘もあったが、「もし対立や分断があれば実行委員会が“オール華僑 ”になりません」(前同)との説明が妥当だろう。

大学教授のような社会的地位が高い職業ではない。かといって王氏が在阪華僑きっての大実業家という話もない。

王氏が実行委員長に就いたのは大抜擢という見方が専らだ。それに中国政府の意向もあるならば一体、どんな人物なのか気になるところ。中国事情に詳しい在阪の実業家が素性を明かすが、意外な関係性に驚いた。

「情熱ホルモンの運営会社、五苑マルシングループの顧問のようなていで出入りしていたんですよ」

確かに同社自体、広い人脈を持ちそうだが、それにしても中秋名月祭実行委員長と関係が深いとは謎。

そこでビジネスマンとしての王氏を追跡すると「有限会社東加通商」なる会社の代表者だったことが判明した。しかしその住所は五苑マルシングループ本社と同一…。

現在、同グループに関係を確認中だ。どんな関連性があるのか気になるところだが、報告はまた後日。

それにしても面白いものだ。王将人脈から「中国」というキーワードが浮上した。創業者が起業、独立を促したから多様な人材が育ち、様々なつながりができるのだろうか。

一方で、王将の名を挙げたところで「王将とは直接、関係ないのでは?」との反論があるかもしれない。確かに表面上は、王将OBが設立した企業と関係があるというに過ぎない。

ここで冒頭の創業者、加藤朝雄氏のインタビュー記事に戻ってもらう。加藤氏が否定した「海外新進出」に注目。実は過去、王将は2005年に中国進出したが経営状態が芳しくなく2014年に撤退したのは広く報じられた。そこで王将の中国進出を辿ると王氏人脈が浮かび上がるのだ。

三品純 について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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【王将研究】「王将人脈」から連なる 情熱ホルモン、安藤忠雄、華僑要人、そして中国政府」への1件のフィードバック

  1. 匿名

    解同の組織犯罪は知る人ぞ知る犯罪であり、しっかり追及してらっしゃることは立派だと思います。一方で新唐人(NTD)と大紀元と法輪功もまた米国諜報機関や日本会議などとも関係があるとの噂がありますが、三品さんと宮部さんには、この点についても記事を書いて欲しいです。

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