【津市水道局】水道工務課市職員2名、施工業者が詐欺の疑いで逮捕 関与が囁かれる職員Xは?

カテゴリー: 地方, 社会 | タグ: | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

昨年6月から報じてきた津市水道局に新展開があった。業者の施工と偽装し約8万円を詐取したとして上下水道事業局水道工務課副主幹・中村一男容疑者、上下水道管理課担当技能長・松岡泰成容疑者、新英工業社長・新居利英容疑者が23日、詐欺の疑いで逮捕された。大本命である新英工業への億越え発注の闇まで解明できるのか。

急転直下の逮捕は首謀格職員も

ニュースになる機会が多い津市。

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昨年10月末、津市は架空の水道工事で業務委託料11万円を騙し取ったとして職員2名(技能長、技能員)と業者1名(新英工業)を詐欺で告発。本来は新英工業に対して短期間で億超え発注したことが問題視されてきたはず。ところが11万円とはまるで微罪で幕引きを狙ったかのよう。

10月に告発されたのは31歳の技能員、今回逮捕された松岡泰成容疑者。

だが技能員は単に指示されただけの立場で12月議会でも告発の取り下げを促す質問も。相生町自治会長事件でも罪に問われたのは市民館館長のみで上層部の責任は不問だ。無関係の非管理職者までもが処分の対象。となると31歳の技能員はスケープゴートの可能性さえあった。

そして急転直下の逮捕。2022年8月から昨年1月までの間、中村、松岡両容疑者らが施工した3件の水道修繕工事を新英工業が行ったように見せかけ工事代金8万円を騙し取った疑いだ。

やはり容疑は8万円詐取と微罪。

ところが予想に反したのは11月1日の記事で筆者が「首謀格」とした副主幹・中村一男容疑者が含まれた。中村容疑者は技能職としては非常に有能との評価。仮に不在となった場合、「業務が回らなくなる」といわれたほどの職員だ。水道局の内部事情を知るであろう核心的な人物である。

また昨年10月末に告発された松岡容疑者はバイクや車が趣味。「ここ数年、バイクや旧車のソアラなどを買っていた」と知人は話す。周辺では原資について新英工業からの謝礼を疑う声は当初から非常に強かった。

SNSのプロフィール画像にも使っていた。

複数のメディアが市内業者を追跡取材

通常、津市内の水道業者が公共事業を請ける場合、津市水道指定事業者協同組合に加入する必要がある。新英工業は2021年から公共事業に関わってきたが、本来は組合に加盟するのは時間を要する。ところが同年5月にあっさり「指定給水装置工事事業者」に認められた。

同社社長・新居利英容疑者はもともと市内の別の水道会社に勤務。退社後、新英工業を設立したのである。

「非常に真面目な人物で難易度の高い資格も持っていました」(市関係者)

水道局職員からも信頼を得ていた新居容疑者。ところが独立後、わずかの期間で億超えの工事を受注するまでになる。

「新居容疑者と親しい職員が会社を設立させて優先的に工事を発注して利益からキックバックを受ける。水道局職員がこのスキームを考案したと考えられます」と昨年、取材開始した当時、市内の関係業者は耳打ちした。

こうした背景から筆者は「官製指定業者」と評した。そのせいか行政から〝目こぼし〟してもらった痕跡がある。

産業廃棄物処理事業振興財団資料より。

水道工事を行うと必然的に産業廃棄物等の残置物が出る。運搬して廃棄処分しなければならないが、運搬許可の期限は2028年6月7日。有効期限は5年のため2023年6月8日に新規に許可を得たことになる。それ以前の運搬は無許可で行ってきたというのだ。

「産廃関係の不正は非常に厳しいですが、それでもまかり通ってきたのは行政、組合が見逃した可能性があります」(前出市関係者)

水道局、組合がどこまで新英工業の〝優遇〟を知っていたのか。証言次第では中村、松岡両容疑者だけの責任ではなくなるだろう。

さらに水道局内にもう一人、重要人物がいるというのが地元関係者、業者らの一致した見方だ。

「維持管理担当職員で新英工業に発注できる別の古参職員がいます。新居容疑者の供述次第で関与がはっきりするでしょう」(前同関係者)

昨年6月の段階ですでに複数の業者が水道局‐新英工業との癒着に疑問を持っており、また局内での新英工業への偏った発注は周知の事実だったという。

それでも止められなかったのはなぜか。それは水道局という特殊な環境にあるという。ある自治体議員はこう話す。

「水道事業は現場をよく知った技能職員が必要です。ところが経験や技能が優先されすぎてしまい、技能職員が管理職よりも立場が上になってしまうこともあります。そうした力関係から指導が及ばなかったかもしれません」

もちろん現場職員を尊重することは大切だ。しかし津市に限らず水道局は総じて悪しき現場至上主義に陥ってはいないか。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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【津市水道局】水道工務課市職員2名、施工業者が詐欺の疑いで逮捕 関与が囁かれる職員Xは?」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    水道だけに水に流すことになりませぬように。
    そして億ともいわれる不正疑惑に臆せず追及しておくれやす。
    #c0233a5bbcfd139b9cc0354ea6c1fdcb

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  2. 匿名

    津市水道指定事業者協同組合もかなり怪しい組織なのでは・・・
    議員への答弁で津市水道指定事業者協同組合と契約をし、組合を通じて修繕依頼をしているとか言っていたが、お金の流れも組合が把握していたのであれば他社と比べて群を抜いているのは把握していたはず
    組合にも水道局職員OBが天下りして地元との調整とか行っているとの噂もあるが、組合を通じて裏金作りをしているのでは?
    #6068e41c95ffc92932966ef2005d7a62

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