【愛知維新の会②】支部長解任の 裏側に「共同親権」を潰した 音喜多駿政調会長の 専横があった!

カテゴリー: 地方, 政治 | タグ: , | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

「地元活動(党員獲得が足りない」を理由に解任された日本維新の会愛知7区元支部長の鷲見洋介氏の証言は「維新の体質」そのものを浮き彫りにした。前回記事で同氏解任の真相としてパワハラ追及に関わったことを挙げたが、加えて共同親権に対し後手に回った音喜多駿政調会長の“推進派潰し”が疑われるのだ。

参院1年生でも 幹事長に抜擢

鷲見氏解任は党の複合的な背景が影響しているようだ。一点は除名処分を受けた小村貴司北名古屋市議と岬麻紀衆院議員(愛知維新の会副代表)のパワハラ問題に対応を求めたこと。もう一つは鷲見氏のライフワークであり維新の公約だった「共同親権」の影響もありえる。

今年5月、父母双方が親権を持つ「共同親権」を含む改正民法が成立した。しかし「原則」ではなく「選択的」のため内容が骨抜きとして批判殺到。維新の場合、公約としながら対案さえ提出せず支持者を幻滅させたのだ。鷲見氏もその煽りを受けた一人。

乙武洋匡(左)、NPO法人フローレンス駒崎弘樹(中)らと音喜多氏。キラキラトリオ。

共同親権推進派ながら後手に回ったその理由。政調会長、音喜多駿参院議員の専横であると推進派関係者は不満を抱く。

音喜多政調会長は本来、参院選当選一回の若手。しかし都議会議員から発信力があり国政議員並みの知名度を誇った。雰囲気、パフォーマンススタイルからしていかにも“意識高い系議員”で発言、主張はキラキラでダイバーシティ風味。だがこの種の政治家の特徴として自身が権力を持つと高圧的、専制的になるものだ。石丸伸二前安芸高田市長などは好例だろう。

それが鮮明に表れたのが音喜多氏による共同親権の部会潰しだ。維新は共同親権導入に向けて部会を続けてきたが佳境を迎えた頃2月21日、音喜多氏は「衆議員支部長」宛てに部会参加を禁じる通知を電子メールで送付した。

部会参加を 禁止する 通知をメールは 排除目的?

こんな文面だ。

日頃からの精力的な活動に心より敬意を表します。
さて、日本維新の会では現職ではない衆議院支部長たちにも経験を積んでいただくため、政調会の部会・勉強会などは衆議院支部長にもオンライン等で参加いただけるよう門戸を開いてきました。党としても衆院支部長からの目線で意見をいただけることは、政策にも厚みをもたせる上で重要であったと認識しています。一方で、勉強会に参加されることはその分、地元での活動時間が減ることを意味します。いよいよ衆議院解散総選挙の時期も迫ってきたこともあり、下記の通り運営ルールを変更することをご連絡いたします。

・衆議院支部長は勉強会や部会への出席(オンライン含む)より、原則として地域活動を最優先する

・諸事情や強い希望があり会議に出席する場合でも、オブザーバー扱いとなり質疑応答などでの発言は不可とする

通知は共同親権に関する8回目の部会が終わった後で突如として送付されてきた。鷲見氏によれば8回目部会で維新の骨子案はコンセンサスを得たようだ。

「これまでの経緯を説明すると7回目の部会で骨子が提案され、8回目までに参加者全員が賛否を提言することになっていました。8回目では提言の確認と、細かい部分の確認質問はありましたが、参加者からは誰も骨子自体の反対意見はありません。このため次回会議では対案提出が決まるものだと思っていたのです。ところが通知の通り我々、支部長は音喜多政調会長に参加を禁止されました」(鷲見氏)

つまりもう党内で骨子はまとまっており、残すは対案提出を決定するだけだ。

共同親権対案作りには推進派の間で理論的支柱として知られる埼玉4区渡辺やすゆき支部長も参加していた。ところが通知によって渡辺氏も参加不可。“推進派排除”と受け止められたのは当然のことだ。

この対応に対して鷲見氏も黙ってはいられない。

「この後で音喜多氏に参加は原則禁止なのか、またオブザーバー参加で発言不可の意図を質問しました。すると音喜多氏は“ (私を含め)官僚や専門家と議論できるレベルにないため、地元活動に専念して当選することを優先してほしい”との説明を受けました」

音喜多氏は次期総選挙で衆院選東京一区への鞍替えを表明している。ということはご自身も衆院支部長であり、地元活動に専念する一人のはずだ。また現職の衆議院議員も同様のはずだが、参加を禁止していない。さらにこの通知には大きな矛盾がある。

「部会の参加を制限する通知をしながらその直後の2月22日、経済安保に関する勉強会参加のメールがきたのです」(鷲見氏)

地元活動専念で参加を制限する一方、別の勉強会には誘うとはどうしたことか。

部会、勉強会の参加制限は共同親権推進派を狙い撃ち、排除としか思えないのだ。パワハラ解決を求め愛知維新の会内で睨まれた鷲見氏が共同親権論議で本部から目障りだと思われたとすれば? 解任理由はより根深いかもしれない。

2019年12月、中津川博郷氏の忘年会で共同親権成立を誓う音喜多氏。

それにしても不思議だ。音喜多氏はこれまで街宣、イベントなどで共同親権成立に向けて尽力すると訴えてきた。特に印象的なのは「維新の会」時代以前から共同親権法制化を訴えてきた中津川博郷元衆院議員の忘年会で音喜多氏も成立へ意欲を語ったこと。

自身の後見人的存在で選対本部相談役・中津川博郷元衆院議員を前にした発言は意味が大きい。ところが一連の音喜多氏の動向は逆行しないか。というのは維新には対案がないと思われてきた3月、骨子が完成されていたと発覚。ネット上に流出したのだ。ところがこの骨子は政調会長の音喜多氏“ 預かり”となって結果、国会審議では対案として提出されなかった。

骨子は維新のアドバイザー的存在、北村春男弁護士が推奨した民間法制審議会案とほぼ同一の内容だ。対案提出は可能のはずだがまるで握り潰したような格好。もちろん共同親権に是々非々があるのはやむを得ないが、政党で唯一公約にする維新だから支持した有権者も少なくない。音喜多氏の行為は支持者への背信ではないか。鷲見氏も疑問を投げかける。

「そもそも政調会長が部会会議の参加不参加を決める事自体が越権行為と思います。通常は総務会長ではないでしょうか?」

むしろ法案潰しのような態度だ。なぜ政調会長の立場にあった音喜多氏は法案提出をしなかったのだろうか。

ご自身は 共同養育、面会を しているのか

まず考えられるのは音喜多氏の交友関係だ。音喜多氏は共同親権反対派の駒崎弘樹氏と懇意にしている。二人とも妻を含めて家族ぐるみの付き合いという。駒崎弘樹氏は認定NPO法人フローレンス会長で、しんぐるまざあず・ふぉーらむ・赤石千衣子理事長と共に強く共同親権の反対運動を続けてきた。

また“反日の祭典”こと「あいちトリエンナーレ2019」の総監督・津田大介氏とも親交がある。共同親権は共産党など左派団体、活動家が反対してきた。音喜多氏と左派人脈とのつながりも疑いたくなるものだ。

維新の公約、理念とは異なる面々。
左から津田大介氏、駒崎氏、都議時代の塩村あやか氏と音喜多氏。
「表現の不自由展・その後」の慰安婦少女像など。

共同親権について熟慮した上での判断ならば推進派も納得がいくだろう。しかし音喜多氏が選択的共同親権という骨抜き法案を選んだのは極めて私的な理由だとの推測がある。

維新関係者はこう証言する。

「音喜多氏の家庭の事情でしょうね。彼はシングルマザーだった三次由梨香江東区議会議員と2015年に結婚しました。三次氏は前夫との間に子供がいます。となると音喜多氏自身が共同親権問題の当事者になるのです。もし原則共同親権が成立した場合、前夫から面談を求められる可能性があります。音喜多氏にすれば快く応じるとはいかないでしょうね」

音喜多氏の左に妻の三次区議。

もともとブロガーとして政治問題を発信し、YouTubeなどのSNS発信を得意にする音喜多氏。党の公約である共同親権は政調会長であり、そして当事者でもあるという最適のアピールとなるはずだ。同氏のパフォーマンススタイルからして大々的に「共同養育 面会」と訴えるに違いない。ところがそうした痕跡はない。一連の音喜多氏の言動は有権者から公私混同と批判されても仕方がないだろう。

そこで音喜多氏に「公開質問状」を送った。

今年2月21日、先生のお名前で政調会の部会、勉強会につきまして「衆議院解散総選挙の時期も迫ってきたこともあり、下記の通り運営ルールを変更することをご連絡いたします。・衆議院支部長は勉強会や部会への出席(オンライン含む)より、原則として地域活動を最優先する・諸事情や強い希望があり会議に出席する場合でも、オブザーバー扱いとなり質疑応答などでの発言は不可とする」と通知されました。 

質問1、こちらは出席は原則禁止でしょうか? また衆議院解散総選挙目的で原則として地域活動を最優先すると言うのであれば、衆議院支部長だけでなく現職衆議院議員全員、並びに次の選挙で衆議院鞍替え出馬を表明している音喜多先生も対象となると思います。音喜多先生も東京1区の支部長です。衆議院の支部長は現職・候補者も出席禁止だったと解釈してよろしいでしょうか。そうすると、参加は参議院議員だけでしょうか。 

質問2、共同親権に関する政調会8回目が終了後にこの通知が送られたと側聞しております。法案に関して重要な時期でより多くの意見を集約すべきだと思いますが、推進派の方にとってみますと「排除」「言論封殺」のように見えます。なぜあの時期に参加制限をしたのか理由をお聞かせください。 

質問3、しかし一方で今年2月22日、経済安保に関する勉強会の連絡を支部長に通知したと思います。地域活動を優先を通知した直後になぜ経済安保の勉強会への参加は促したのかお教えください。 

質問4、共同親権骨子について音喜多政調会長預かりにした理由をお教えください。 

質問5、ご家庭のお話で失礼ですが、奥様の三次由梨香江東区議会議員とは前夫との間にお子様がいらっしゃると伺っております。共同養育や面会などは行っておられますでしょうか。立ち入った話で恐縮ですが、共同親権を公約にし、ご自身も共同養育、共同親権は重要と公言しています。政調会長自らがどう実践しているのか関心は高いと思います。 

*質問状は7月26日に送付したところ、その後に音喜多駿政調会長のXにてIPAC(対中政策に関する列国議会連盟)参加を知りました。指定した回答期限は困難と思われるので、帰国後に回答があり次第、追記または別稿で紹介します。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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【愛知維新の会②】支部長解任の 裏側に「共同親権」を潰した 音喜多駿政調会長の 専横があった!」への3件のフィードバック

  1. うましかの一つ覚え

    維新は左巻き 候補者が掲げた公約が叶うわけはありません
    だって左巻きだから
    みんないつになったら気付くの?

    返信
  2. 尼崎雄介

    音喜多さん、本当にパフォーマンスでうまく共同親権、共同養育を推進してるかのように見せながら、駒崎弘樹という最悪の子ども拉致推進、実子誘拐ビジネスの推進人間と仲良くして共同親権を通らないように仕組んでいた感じでしょうか。

    酷い。。
    なんで対案出してくれなかったのか、本当に厳しい思いです。 共同養育の大切さを理解してるはずなのに、結局は子どもたち.日本の未来よりも、自分の利益、大人都合を優先させたのでしょうか。
    #ae7d9be4f6e42953e3a5822119573603

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