「ついに本命か!」「今ごろ?」津市民の様々な声が寄せられる。町内のごみ箱設置補助金を詐取した疑いで三重県警は田邊哲司容疑者を再逮捕する方針だと各紙が報じた。田邊容疑者はすでに掲示板設置補助金詐欺の疑いで逮捕されたが16日に起訴され、さらには再逮捕が確実視されている。もともと本サイトに相生町問題が告発された際は「環境パトロール」と「ごみ箱設置」が主であった。ごみ箱設置問題については過去記事で杜撰な見積書、納入業者はペーパーカンパニー、また別会社の社員などを指摘。明確な不正行為に見えたが、長らく放置されてきたことが不思議でならない。またごみ箱を納入していた業者は田邊容疑者の同級生。同容疑者の身近な人間関係が関与していたのである。
謎のユナイテッドファーミング社
全国ニュースでも相生町自治会長問題が報道されているが、おおかた「職員を土下座させた」「職員に犬の散歩、洗車させた」といった奇異な行動ばかりがクローズアップされている。特にテレビの場合、補助金の支出や公共工事に関わる手続きなど、行政の仕組みの問題は視聴者に分かりにくいからだろう。
ごみ箱設置補助金詐取で再逮捕された場合、少なからず新聞・テレビも報じるに違いない。しかし事件の異様さはどこまで報じられるものか? ごみ箱設置補助金は正式には「津市ごみ一時集積所設置等事業補助金交付要綱」という。要綱とは議会の議決が必要な条例に対して、行政内で作成した内部規約のことだ。補助金の不正が疑われた場合、まずこの「要綱」を注意深く読む必要がある。
ごみ箱問題は一体、何が問題なのか。同要綱の規定ではごみ箱購入にかかった費用の三分の一が補助される。しかし「相生町自治会 田辺哲司会長」名で提出された関係書類を見ると、田邊容疑者は実際に設置したごみ箱よりも、はるかに高額なごみ箱を購入したように申請しその差額を得ている。
しかもごみ箱を納入したというユナイテッドファーミング株式会社は事実上のペーパーカンパニーで到底、ごみ箱を取り扱うような会社ではなかった。ユナイテッドファーミング株式会社の代表者、刀根辰次氏について地元住民に聞くと「刀根さん? 保険屋やろ」といった証言で一致する。一般社団法人三重県損害保険代理業協会(三重県代協)HPでもその名が掲載されていた。
申請書類も不自然だ。社印を見ると全く別の会社名なのは一目瞭然。申請書に添付された製品と異なる上、市役所職員が設置を確認済だ。これを津市役所が「知らなかった」では通らない。
昨年、ごみ箱設置について取材をした際、刀根氏にコメントを求めていた。以前の記事でその一部コメントを掲載したが本稿ではそのやり取りを全て紹介する。11月11日のことだ。
刀根辰次様はいらっしゃいますでしょうか。
はい。私ですが。
私ども示現舎という出版社でございまして相生町の田邊さんという自治会長の取材をしているものでございましてね。刀根様からもお話をお聞きしたく思いまして。
ええー私は小学校の同級生(田邊容疑者と)でした。
ああ、同級生ですか。ユナイテッドファーミングという会社、刀根さんはやられていましたよね。
もう閉めました。
11月2日に閉められたということで。
はい。
相生町のごみ箱の設置もそちら様で(納品)されているですね‥。
分からないですね。私、代表なんですけど実質やっていたのが違う人間なので。もうこれ以上、何かお話することはないのですみません切ります。
ちょっと待ってください。
いや。いいです。あのごめんなさい。
黒川(別の取締役)さんがやられていた?
それももういい。うーん。関係ないので。
はい。大変失礼なんですけど、ごみ箱は不正請求というか。補助金詐欺の疑いがあるんですね。
いや、それは。
すみませんけど刀根さん、知らないでは済まないと思いますよ。
そうなんですね。でもただお答えすることは何もない。すみません。私、説明しないといけないですか。
すべきと思いますよ。
なんの権限で。
権限? こういう問題を知った以上、市民の税金ですから。
それはおたくに答えることはない。何か法的なことであれば答えることはあるけど。おたくに答えることはない。
そうですか。
ごめんなさい。今、バタバタしてて。今の時間やめてほしいんですけど。電話。
いつ入れたらよろしいんでしょうか。
もうお答えする気はないということ。申し上げてます。
じゃあ一点だけ。別の方がやられたということですけど。
いやいや。ユナイテッドファーミングに関してはですよ。それが今、あなたに話す必要がないと思うので。
ちなみに同級生というのは中学も同級ということですか。
はい。同じ学校地区ということだけですよ。
そうですか。結構、仲が良かったりして。一緒に遊んだりしていたんですか。昔は。
子供の時・・まあそれもいいじゃないですか。すみませんあの、ある意味無礼なので。おたく。
なぜ会社を閉めてしまったんですか。
そんなこともういいじゃないですか。おたくに答える筋合い、話じゃないでしょ。
だけどこれ問題になっているのはご存知ですか。
いや知らないです。何も。
おそらく(刀根氏も)調査をされると思いますよ。
それはその時。はい。お答えするだけ。はい。
ところで今、田邊さんはどちらにいらっしゃるかご存知ですか。(*この当時、田邊容疑者は相生町で姿を見かけなくなっていた)
あの、知りませんので。ごめんなさい。
最近はご連絡を取っていないのですか。
なんか本当にいやらしい営業みたいな電話ですね。いやすごいね。そのね。こちらのこと考えずに一気にしゃべりかけてくるやり方、やめてくれます。
ごめんなさい。
本当にそれねえ。やめましょうよ。そういうの。
すみません一点だけ。
あのねえ。セールスの電話と一緒で。おたくのやってるの。
セールスではございません。はい。
(言い合い続く)
違う違う。しゃべり方が。あの家でやらなくちゃいけないことがある中でどんどん質問ぜめして電話を切らさないやり方をやめましょうよ。もう。
失礼しました。しかし刀根さんこれ気になっちゃうもので。
ごめんなさい。お答えする気ないもので。すみません。失礼します。
田邊容疑者の名前を出した時点で非常に拒否感が強く、当時の態度からは多少なりとも事情を知っている様子だった。ここで注目すべきは刀根氏が田邊容疑者と学校の同級生と語ったことだ。かねてから指摘した通り、自治会長問題は田邊容疑者の私的な人間関係、地元人脈が関わっている。ごみ箱問題もそれを如実に物語っていた。
中河原西自治会は 環境パトロールのダミー組織
「ごみ箱設置事業なんてうちは関係しなくて本当に良かった。今まで利用した集積場があるわけだし」と胸をなでおろす他地域の自治会長もいた。この通りごみ箱が問題になった以上、やはり環境パトロールについても触れざるをえない。環境パトロールについても「関わらない」「必要ない」といったスタンスの自治会が大半だと伝わる。
環境パトロールとは年間1千万円近くの予算を組み、相生町自治会に金属ごみ、資源ごみの持ち去りを監視、巡回させた事業のこと。数ある自治会の中で相生町自治会長にまるで警備会社のようなことをさせる、また資源ごみの売却益より高額な予算を投じて持ち去り監視をする費用対効果、運営について議会でも過去、問題視する意見はあった。津市と田邊容疑者の異様な関係性を示す事業として認識されている。
3月11日、津市議会経済環境委員会で藤本智子委員から環境パトロールについての質問があった。
委託料1億1651万7千円の中で資源物持ち去り行為防止総合対策事業が計上されていると思います。俗にいう環境パトロールです。昨年は965万6千円でしたが今年は193万6千円、委託先もかえやり方もかえての計上だと理解しておりますけど具体的にどんな形で下げるのかおうかがいしたい。
環境政策課長 カレンダーに応じて定期的にその地域を巡回する、持ち去り行為者が寄り付かせない方法でしておったんですけど来年度以降は定期的という方法をやめて不定期に地域も限定せずに目撃情報等を元に出没しやすい状況を勘案して実施をしていきたいということを考えておりまして主に大きく変わったのは定期から不定期に変わっております。
もちろん単純に定期、不定期で事業費が下がったわけではない。田邊容疑者の関与を見直したというのが正解だろう。次いで環境政策課長からは
巡回の回数は減らすが動員する職員をこれより増やす、持ち去り行為者に接触する可能性もあるから警備会社も協力する、相生町自治会に委託して車に二人一組で中心部を、職員その周りを回るスタイルだった形から警備会社をいれる、という説明がなされた。
本来、このような形式でやれば事業費を抑えられたはずだが、なぜ方針を変更したのかは説明不要だろう。
市政関係者によると「実は(田邊容疑者は)他の自治会にも環境パトロールを持ちかけていたのですが、どこも応じなかったのです。後々、問題になると考えたのでしょう」と打ち明ける。
実に賢明な判断だったが、その予想は見事に的中したことになる。ただ環境パトロールについても検証していくといくつかの背景が見える。
相生町自治会から分離した中河原西自治会(現在は解散)の設立についての検証記事を昨年、掲載した。同自治会の自治会長は田邊容疑者の親密女性でフードバンク三重の理事長、中川美佐氏だ。市職員も多数参加した飲み会会場、「小梅」の女将でもある。また中河原西自治会役員は中川氏の親族や市職員という構成。世帯数も約10軒程度だ。相生町自治会から分離した格好だが、その必然性が全く見えない。当初、この設立は自治会への補助金狙いの結成とみられたが全く予想と異なっていた。
津市地域連携課によれば同自治会へ補助金の支給実績はないという。
ではなぜ中河原西自治会が必要だったのか。このことは環境パトロールと密接に関わっていた。
「ご指摘された通り当時、環境パトロールについて大半の自治会が反対でした。そこで賛成しているのは相生町自治会だけではない、という証明として中河原西自治会を結成したのです」(相生町関係者)
これで環境パトロールの背景が見えてきた。自分の親族まで持ち出して結成した中河原西自治会とはつまり環境パトロール用のダミー組織ということになる。解散したのも環境パトロールが問題視される以上、「不要」との判断があったのではないか。
こうした方法を田邊容疑者一人で考案できたとは到底、思えない。入れ知恵していたのは津市役所の誰かと見るのが妥当だろう。
誰かが入れ知恵とありますが、他の市役所でも解放同盟員である職員もしくはシンパ又は解放同盟に阿ねて、事業に抵抗されないように特段の配慮をする幹部や首長がいますが
公正であれと若手職員筆頭に改革していって下さい。
ダメなものはダメです。部落を残す活動には鉄槌を。
あのやり方を考案したのはおおかた察しがつきますが、決定的な証拠がないので
困っています。
次の百条は市長がお出ましになる。
どこまで事実を語るのか。
「ざいしょ」の人間が怖かったから要望に応えました、と答えてほしい。それが心理的真実でしょ?
どなたか分かりませんがありがとうございます。
私にとっては最大のヒントです。
感謝します。
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