前回探訪した三反田からさらに北上し、唐津市内に入った。ここは唐津藩に属した地域で、佐賀藩において島原の乱への貢献から部落民が日蓮宗に改宗したという伝承とは無関係なはずである。しかし、ここでも部落と日蓮宗、そして番神堂は何らかの関係があるようである。
平成の大合併までは七山村であった場所にも部落があり、滝山に20戸の部落があったと記録されている。

現地を訪れたところでは、ごく普通の山に囲まれた村である。地図によれば史跡があるようなので、その方向へと向かう。

立派な墓を見つけたが、これが軍人のもののようだ。横は空き家になっている。

さらに進むと石碑のような物が現れた。

南妙法蓮華経が刻まれており、これは明らかに日蓮宗との関係を示すものだ。実際に、これは日蓮宗の寺院でもよく見られる宝塔で、地元では宝塔様と呼ばれている。

近くに喫茶店があり、ここでなにか聞けるかと思ったが、残念ながらコロナウイルス拡大の影響で休業中とのことだった。

喫茶店の横から、集落の中に入っていく。


路地を進んでいくと…

階段の上に何かが見える。

「三十番神」と書かれている、これは間違いなく番神堂だ。



小さいが立派なお堂で、中でちょっとした会合もできそうである。実際にそのような使い方もされているのだと思う。

番神堂は高台にあるので、ここから村を見下ろせる。パノラマ撮影してみた。

通りがかりの住民に聞いてみると、かつては15,6世帯くらいあったが、現在では高齢化が進んで住民も減り、10戸くらいだという。あの喫茶店のある場所から番神堂のある側の住民が日蓮宗で、三十番神社の氏子だそうだ。

ここにも石碑のようなものがあるが、風化が激しくて何が書いてあるのか分からなかった。



急傾斜地であるため、土砂崩れ防止の工事がされた斜面から水が湧いていた。成分的に飲めるのかどうかは分からないが、実際に飲んでみたところでは、その辺のボトル入りミネラルウォーターよりもはるかに美味かった。

同和施設は見つからない。おそらく未指定地区であろう。
佐賀市?唐津市?どちらなのでしょうか?
それとも跨がる地域ですか?
すみません、タイトル間違っていました。