関西生コン幹部“獄中 ”からの手紙

カテゴリー: 社会 | タグ: | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

関西生コン(連帯)役員の再逮捕が続いている! 今月4日、京都市内の生コン業者から「解決金」の名目で1億5千万円を脅し取ったとして武建一被告、湯川裕司被告が恐喝容疑で再逮捕された。これまでのべ85人(54人)が逮捕されてきたが、逮捕者数を整理するのも面倒になってきた。その一方、拘留期間が長期化し連帯、支援者の間で反発が強まっている。そんな中、弊誌は現在、拘束中の連帯幹部、西山直洋被告の肉筆メッセージを入手した。
その文面を見ると―――。

髪を赤く染めた中年男性が警官や連帯と対立する大阪広域生コンクリート協同組合の組合員と対峙する。これが西山被告だ。インパクトのある風体だからネット上でも話題になっている。昨年、準大手ゼネコン「フジタ」が滋賀県内で進めていた倉庫建設工事に対する妨害行為で西山は武らと逮捕。過去にも出荷妨害事件を起こした西山だが、手紙にもある通り近日中に保釈が認められる。9月12日に保釈が決定し、検察側は準抗告しているが、連休明けにも保釈される見通しだ。

釈放された後も活動は続けるようだ。

前略
仲間の皆さんの力強い粘り強い闘いに力を貰い獄中からメッセージをお送りします。やっと接見禁止が解除され、皆さんと面会や手紙のやりとりが可能になりました。前回(2005年)の弾圧時では7か月接見禁止されていたので、人権侵害の記録は更新されました。今回9ヶ月間(*顔文字)あとは再逮されないかぎり、保釈を勝ち取る事になります。毎週土曜日の大津警察署前での抗議行動など忙しい中、駆け付けて頂き、大変うれしく闘う希望を貰いながら聞いています。
現在は継続中で警察権力による労働組合潰しが目的の事件づくりはエスカレートし、弾圧である事をより明確になってきています。この事で私達の勝利は見えてきました。
しかし弾圧に便乗し、警察の後ろ盾で権利侵害をおこなう企業は絶対に許せません!権力弾圧とともに粉砕しましょう! 最後に接見禁止解除時に多くの激励のハガキ等を頂きました。ありがとうございます。1日1通しか配信できないのでボチボチ書かせて頂きます。 早々

ここにきて脱退する連帯の組合員も少なくないというが、手紙を見ると西山は今後も活動を続けるようだ。その決意表明にも見える。そんな西山の活動実績について元連帯の組合員はこう話す。

「現場のリーダー的存在で、連帯のコンプライアンス活動だけではなく政治活動も積極的に関与。TPP反対や警察の取調問題、脱原発など幅広く、講演会でスピーチすることもありました」

連帯の活動の他、沖縄の反基地闘争などにも関わっている。

連帯を報じない一般メディアの思惑

さてここで一連の連帯の事件を整理しよう。
「湖東協事件」(滋賀県)
「宇部三菱大阪港SS事件」(大阪府)
「中央生コン事件」(大阪府)
「大津協事件」(滋賀県)
「タイヨー生コン事件」(滋賀県)
「日本建設事件」(滋賀県)
「加茂生コン事件」(京都府)
「近畿生コン事件」(京都府)
「東横イン事件」(滋賀県)
「和歌山広域協事件」(和歌山県)
いずれも公安、組織犯罪対策課が関わっている事件だ。ここに武被告が横断的に関与している。西山被告はその実働部隊といった存在だ。彼の活動歴を見ると関西生コンの活動だけではなく沖縄、脱原発など“マスコミ映え ”しそうなキャッチ―な問題に関わっている。

それにしても一つの労働組合がこれだけ連続して逮捕されているにも関わらず一般メディアは関西ローカル局か『産経新聞』がわずかに報じる程度。三大紙やキー局に至っては全く聞こえない。関生が地方ネタであることを理由にあげる専門家もいるが、しかしそれならば森友学園、加計学園問題も結局は地方ネタに過ぎない。また豊洲市場問題も東京ローカルニュースだが、一時は報道番組やワイドショーを席巻した。バランスの悪さを感じてしまいどうも腑に落ちない。

インターネット番組『報道特注』に出演した維新・足立康史衆議院議員によれば全国紙やキー局記者になぜ連帯を報じないのかを尋ねたところ「危ないから怖い」と答えたという。
なるほど、足立議員が指摘した側面もあるだろう。

だが関西生コンに詳しい関係者はこんな見方を示す。

「関西生コンの支援者、支持者には反ヘイト、反貧困に関わる著名な学者、メディア関係者、運動体も多く名を連ねています。この分野は一般メディアにとって記事になりやすいし、ネットに配信した時にアクセス数を稼ぎやすいでしょう。だからもし関生について否定的な報道をした場合、反感を買って取材に協力してもらえなくなる可能性も出てきます。だから関生を恐れるという以上に、その支援者たちへの“ 忖度”が大きいかもしれません」

現状の一般メディアを考えると、さもありなんといったところだ。おそらくこうした姿勢がメディア不信をもたらしたのだろうが…。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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関西生コン幹部“獄中 ”からの手紙」への9件のフィードバック

    1. 三品純 投稿作成者

      ごめんなさい全く聞こえないというのは言いすぎたとしても、では地上波ニュースや、全国紙で関生が大々的に報じられたことはありますでしょうか。ご教示頂いた記事はそれは報道発表で作成したと思われ独自ネタではないと思います。

      自分は「配慮」「忖度」「遠慮」は間違いなく存在すると思います。
      そもそも同和人脈も浮上しており、メディアが警戒する要素はあるわけですし
      また連帯の逮捕は「共謀罪のリハーサル」というフレーズも大きいと思います。

      以前も指摘しましたが、メディア側にすると連帯への報道が共謀罪に与するという印象を与えかねません。この点もメディアが委縮する原因ではないかと。

      返信
  1. A

    「関西生コンの支援者、支持者には反ヘイト、反貧困に関わる著名な学者、メディア関係者、運動体」とはこれですか。ほとんどは無名人です。鎌田慧、斉藤貴男あたりは少しは有名なのかもしれませんが、失礼ながら、主要メディアに圧力をかけるほどの実力があるようには見えません。

    https://mixi.jp/view_diary.pl?owner_id=11056015&id=1964725892

    返信
    1. 三品純 投稿作成者

      彼らが圧力というよりもメディア側が忖度というのか。
      それから沖縄問題も大きいと思います。
      意見広告などの活動はメディアも関心を寄せていますし
      抗議行動の有力な情報源にもなっています。

      返信
  2. 生中コンクリート

    怖い。暴力団みたい。ってのが本音だろうな
    何が怖いってこいつらのシンパはそこら辺にいるから本当のことを書いたら粘着されるし、かといって嘘は書けないから口をつぐむんだ。

    返信
    1. 三品純 投稿作成者

      京都の関生、解放同盟、暴力団、政治家などをチャートにした文書の一部を入手したので後日また紹介致します。

      返信
  3. ダロウ

    関西生コンの記事、興味深く読んでいます。
    普通、組合の活動は雇い主に向くもので、同業者や顧客となる企業にクレームをつけるなどするのは本来の活動から逸脱しているように思うのですがどういうものなんでしょうか。逸脱しているから今回の逮捕、となったのでしょうけど。とはいえ一方で、今日までその様な活動が組合活動として容認されてきた実態がある訳で、その背景が気になるところです。

    返信
    1. 三品純 投稿作成者

      根本的なことですよね。自分もなぜという思いがあります。
      記事でも指摘しているようにヤドチョウ、ヤクザ・同和・朝鮮人だから
      恐怖心があったのかもしれません。
      それから関生とは生コンミキサー車の運転手たちの組合で
      実際にセメントを練っても、運ぶ連中がいないと意味がないわけで。
      インフラ部分を牛耳っているからという理由なのか
      そういう事実究明はもう少しお待ちください。

      返信
      1. ダロウ

        愉しみにしております。
        裁判になったことでそういった事が明るみにでるきっかけになるといいなと思います。
        傍から見てもこういった行いが大手を振って行われていた、というのは脅威だと感じます。

        返信