「解放の票」は立民・福山哲郎が引き継ぐ!?

カテゴリー: 政治 | タグ: | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

部落解放同盟副委員長だった故・松本龍元衆議院議員、同大阪府連執行委員長や中央書記長などを歴任した松岡徹元参議院議員らが政界から引退し、解放同盟出身の議員が姿を消した。特に松本の地元、福岡一区は“ 解放の父 ”こと松本治一郎以来「解放の議席」といわれたほど強固だったが、2012年総選挙で一区を自民党に奪われてしまう。このことは大きな衝撃をもたらした。もちろん現在も解放同盟が支援、協力する国会議員は与野党間に存在するが小粒感は否めない。そんな中、目下のところ最も解放同盟と強いパイプを持ち、ネームバリューがあるのは立憲民主党・福山哲郎幹事長ではないか。

狭山事件の再審を求める市民集会に出席。

福山の髪型を見ているとなんだか懐かしい。両脇を刈り上げ前髪を立てる。90年代までよくいたスタイルだ。民主党時代からテレビ出演が多く、討論番組・ニュース番組の常連だ。 環境問題を得意にしてきた他、人権問題にも強い関心を示す。もちろん解放運動にも、だ。

部落解放同盟は今月2日、「部落解放同盟第76回全国大会」を開催した。この内幕を報じた立憲民主党の「BLOGOS」同日エントリーによると冒頭で松本龍元副委員長への黙とうが捧げられた。また挨拶に立った組坂繁之中央執行委員長は現在、弊社と係争中の『全国部落調査』にふれ「インターネット上の差別事件では裁判闘争とともに、人権侵害を救済する法律の制定を求める活動に取り組んでいく」と訴えた。

そして政党、関係団体からのスピーチに移ると、福山が登壇しこう述べたという。

われわれが作った党の綱領では、あらゆる差別に反対して断固として戦うことを誓い、一人ひとりがかけがえのない個人として尊重され、多様性を認めつつ互いに支え合い、全ての人に居場所のある、ともに支え合う社会の実現を目指すとうたっている。いまインターネット上の差別、LGBTや障がい者への差別、貧困、社会の分断が広がりつつある。生き辛さの多い天井の低い社会でなく、風通りの良い誰もが生き生きと暮らせる社会を作っていきたい。今年は統一選、参院選の年。われわれは政党として多様性を具現化して国民に示し、差別のない社会を作るには当時者に出ていただき国会の構成を変えることが一番だと考えている。水平社設立100年を2022年に迎えるが、それまでになんとかのう一度政権交代を果たし、人権委員会を作って100周年を迎えられるよう頑張りたい

記事中には「部落」という文言は使われていないが、インターネット上の差別とは紛れもなく弊誌の記事も意識してのことだろう。LGBTを持ち出したのもよく分かる。福山自身もLGBTのイベントやシンポジウムに参加してきた。また立憲民主党は統一地方選に向け、LGBT当事者候補を多数、擁立している。そうした取り組みも踏まえたものだ。

第一野党、立憲民主党の幹事長が登壇したことは同党と解放同盟の関係性を物語っている。特に福山と解放同盟は蜜月といってもいい。福山は民主党・人権政策推進議員連盟事務局長の職にあり解放同盟を意見交換を続けてきた他、例年日比谷公会堂で開催される「狭山事件の再審を求める市民集会」にも出席してきた。

東京レインボープライドで馳浩元文科相と談笑する。

また福山の政治資金収支報告書(平成28年)を見ると寄付者の欄には大手パチンコグループ・マルハンの創業者・はん昌祐ちゃんうといった“ いかにも”な名前も確認できる。そして組坂繁之中央執行委員長も「団体役員」として5万円を寄付していた。解放同盟としても発信力があり、立憲民主党の政策や運営を握る福山に期待しているのだろう。ただ福山といえば舌鋒鋭く政権批判をぶち曲げるが、自身への批判に対しては「逆ギレ」で対応する光景をよく目にしてきた。批判はするが、自身への批判は許さない。なにやら解放同盟の体質と似ているような気もするが…。存在感ある組織内候補が見当たらない中、「解放票」の有力な受け皿議員は福山ということになる。ただし同和フィクサーと呼ばれるほど迫力があり辣腕かといえば疑問だが…。

平成28年の収支報告書。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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「解放の票」は立民・福山哲郎が引き継ぐ!?」への8件のフィードバック

  1. .

    松本龍は死後に叙従三位と旭日大綬章を天皇から追贈されましたが、このことは解放同盟から問題視されていないんですかね。

    松本治一郎は天皇制反対の立場から勲一等の授与を拒み、「権力と闘ってきた私を、なんと考えておるのか。天皇から叙勲式とか親授式とか、そんなことができるなら、この松本の闘争は存在しなかったはずだ。勲章を欲しがり、権威をふりまわそうとする。この考えが部落差別を残すことにつながっている」と大見得を切ったというのに。解放同盟の綱領にも「身分意識の強化につながる天皇制および天皇の政治的利用への反対と戸籍制度などの人権を侵害する法や制度の改廃」と麗々しく掲げているのに。

    師岡佑行いわく「反天皇制は部落解放の核心」じゃなかったの? 解放同盟が「闘争」の相手にするのは、勝てそうな相手ばかり。ただの弱い者いじめ。野中を差別した麻生のことも糾弾できない腰抜け解放同盟。

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    1. 三品純 投稿作成者

      そもそも松本は大臣に就任するときに誰に「認証」されたのかを考える
      べきだと思いましたが。まあ結果、その大臣職がとても足かせになった
      感は否めません。麻生さんの件については魚住昭さんはその後も追及すれば
      いいのにと思います。

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  2. アホは失せろ

    >自身への批判に対しては「逆ギレ」で対応する

    まんま安倍晋三だろwww

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    1. 三品純 投稿作成者

      なんだかんだよく書き込んでくださってありがとうございます。

      返信
  3. .

    失せるのはあなた自身というネタですね
    まあそこそこ面白いんじゃないでしょうか

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  4. amazonカスタマー

    助成金という名の税金が、団体のビンゴ大会の景品に消えているのを、保守革新を問わず地方議員のセンセイがたにぜひとも厳しく追及してもらいたい。最高裁で同和行政廃止は違憲にあらずと結論はすでに出ている。天皇や皇室よりも、団体の方がよほど硬直化して時代から遅れている。

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    1. 三品純 投稿作成者

      保守派は往々にして追及が下手で、革新は追及は上手いが自分たちと同じ属性については
      矛を収めます。そうではない新しい勢力がいるといいですが。

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