政治、行政を謝罪させて「成果」とする同和団体の“屈服芸 ”は今やLGBT団体が継承しているようだ。先月17日、性的少数者の発言をめぐり岸田首相はLGBT法連合会役員らと面談し「心からおわび」と述べた。マスコミ報道が同会ベッタリなのは当然のこと。だが過去に連合会役員への“ 寄り添い記事”をめぐり騒動があったのをご存知だろうか。
マスコミが 寄り添うのは 常に声が大きい人々
LGBT法をめぐっては当事者からも反対の声が起きている。しかしそうした声をマスコミ、特に朝日新聞、毎日新聞、NHKといった主要メディアが取り上げることは皆無だ。
岸田首相との面会についてもLGBT法連合会が性的少数者の「代表」ではない。
同和問題、あるいはアイヌ団体、沖縄、これらもマスコミが「弱者」と描きやすい当事者のみが報道のスポットライトを浴びている。
いわゆる「寄り添い報道」だ。
ここでいう寄り添いとはその他意見、主張を取り入れて検証したのではなく、単純に特定人物の発言をそのまま掲載することだ。それは「機関誌」の類の行為であって果たして「報道」なのか疑問だ。
昨今は大手メディアに限らず、HuffPostJapan(ハフポスト日本版)、そしてBuzzFeed Japan(バズフィードジャパン)といった新興のネットメディアが寄り添い報道を展開している。いずれも朝日新聞の出資、同紙元記者が編集に関わっており“ 朝日色”が強いメディアだ。
人権問題、SDGSといった問題の記事が多数で、左派の意識高い系といった存在。“ ジャーナリズムという言葉に心酔するマスコミ志望の学生集団”のイメージである。
とりわけLGBT問題については専門誌と見間違うほどご執心なのだ。
しかしLGBT寄り添いメディアのバズフィードジャパンがLGBT法連合会の役員の発言をめぐり抗議を受け記事を削除していた。寄り添い記事にも関わらず当事者からダメ出しを受けるという稀有な例である。寄り添いにしくじったわけだ。
デモの アジテーションは アウティングか?
バズフィードジャパンの過去記事をみるとLGBT関連の記事は多数。特に自民党の政策、党関係者の発言には厳しいスタンスだ。とりわけLGBT界隈の鬼っ子のように扱われる自民党・杉田水脈衆院議員についての批判記事は定期化した。
杉田氏といえば『新潮45』(2018年8月号)に寄稿した「『LGBT』支援の度が過ぎる」が性的少数者への差別として批判されたのは記憶に新しい。そして同誌は休刊に追い込まれまた自民党本部には活動家が大挙し、抗議活動を行った。
昨今、マスコミですらデモや街頭演説を“そのまま ”報じる傾向がある。典型的な寄り添い軍団が集結。もちろんバズフィードジャパンが放置するはずがない。
同年7月27日にLGBT法連合会らが自民党本部前で抗議活動を行った。マスコミも大々的に報じたが、もちろんバズフィードジャパンも続いた。
「私はゲイだ!それがどうした!」 彼が自民党前でカミングアウトした理由
記事は朝日新聞元記者、伊吹早織氏が寄稿。伊吹記者もLGBTに強い関心を持つ人物だ。
抗議活動に参加した同会共同代表の林夏生氏のスピーチを掲載。そのうち「私はゲイだ!それがどうした!」という発言をタイトルにした。
発言自体はインパクトがあり“煽り要素 ”は十分。おそらく寄り添い記事を好むメディアは「私はゲイ」を重要視しただろう。
しかし今、なぜか同記事は閲覧できない状況にある。掲載期間が過ぎたという訳でもなく2018年以前のLGBT関係記事は現在でも公開中だ。
当事者の主張をそのまま掲載した典型的な寄り添い記事。しかも「杉田水脈」という左派メディアにとって正義を演じられる格好のターゲットなのに…。一体、何が起きたのか。
伊吹記者の記事はアウティングとして非難されてしまった。当時を遡ると興味深い現象が浮き彫りになる。
林氏「地元で知られてない」
なんとこの記事は「アウティング」(本人の同意なく秘密を暴露すること)としてバッシングされてしまったのだ。発言を抜粋する。
私、カミングアウトしてないんですよ、はい。それはどうしてでしょう?だって、カミングアウトなんかしたら私は生きていけないって、ずっと自分の中で言い聞かせてきたからです。でも、この1週間で、知りました。黙っているより、もっと怖いことが起きるんだって。だから、私はここで言います。私はゲイだ!それが、どうした!
林氏のスピーチはただの抗議の意志だけではなく、「ゲイ」をカミングアウトしたのだった。
ゲイを公言するジャーナリストの北丸雄二氏も苦言した。
記事はバズフィードジャパンだけではなく、地元紙も掲載。やはり記事中には「私はゲイだ!それがどうした!」を引用した。確かに見出し向きの発言だが、これが地雷だった。
林氏にとっては「報道されること」を前提とした発言ではなかったのだ。しかしここが難しいところ。報道陣にすれば自民党本部前という公の場でのスピーチだから「報道対象」と考えたのもやむを得ない。
そして運営者としても「報道してほしい」という思惑があったであろうし、この自民党本部前デモを報じないのは「差別に加担」と批判されかねない。
当の記者も「アウティング」という意思はなかったはずだ。
周辺は林氏が公の場で発言することを心配したようだが、ならば主催者側も配慮すべきだったのではないか。林氏本人に当時の事情を聞いてみた。
「主催者側といっても私もその一人ですから。後でしまった、わきまえずにしゃべってしまったと反省しました。本当は原稿を作れば良かったのですが、当日の雰囲気で頭に血が上って強い発言になってしまいました。ただし(団体側から)ああいう強いトーンでスピーチを求められたわけではありません」
林氏のスピーチは特に関心を集めたという。
「毎日新聞の動画部が私の抗議風景を撮ってくれてその再生数が伸びたのと、バズフィードジャパンさんの記事もかなり伸びていました。ところがその夜、知人が心配して連絡をくれて“ 富山大学人文学部の林がデモで抗議をしたと広まっているよ”と教えてくれたんです。私もバズフィードジャパンをみるとデモの時に大学名を言っていないのになぜか肩書きが掲載されていました。また北陸中日新聞も私の横顔写真の隣に“ 私はゲイ”という見出しをつけて報じていましたね。LGBT法連合会共同代表ならば問題なかったんですが。SNSには富山大学の教員がケシカランという投稿も多数でしたよ。大学側に抗議がいっては大変ですからね。なので怖くなって取り乱してしまったのです。バズフィードジャパンさんには震える声でこの記事は困るとお話しました」
いずれのメディアもやはり「私はゲイ」という発言を重視した。当事者の権利を考えるというよりはインパクト狙い、要するに煽り要素を感じずにいられない。
それにバズフィードジャパンはLGBT分野に力を入れるメディア。記事の趣旨自体は当事者側に立ったものだ。ならば林氏に意図を説明して再掲載してもらうよう交渉すべきだったのでは?
バズフィードジャパンに非公開に至る経緯について質問してみたが返答はなかった。
当の林氏はLGBT問題の報道の難しさを訴えたのも印象的。「取材をする時は報道側だけではなく当事者側も注意が必要になります」と説く。
そしてLGBT法連合会と報道機関8社9名の記者有志によって策定されたのが「LGBT報道ガイドライン」。メンバーをみると一般社団法人fair代表理事、松岡宗嗣氏、BuzzFeed Japan創刊編集長の古田大輔氏、毎日新聞の藤沢美由紀記者などお馴染みの顔ぶれ。LGBT問題を報道する際の注意点などを報道、当事者双方の視点からルール化しようというわけだ。
しかしここに集まった面々は当事者や報道陣の“代表 ”なのか?
それにLGBT法連合会や件の報道関係者の判断が正しいとは限らない。「報道ガイドライン」とはさも自身らが「公」の立場であるかのようだ。またアウティングと批判されたバズフィードジャパン関係者がガイドライン策定に加わっているのも特徴的である。
いつもの活動家、いつもの報道関係者が作るガイドライン。いうなれば私たちがルールであると言いたげ。昨今の人権活動家、左翼活動家が抱きがちな思想である。寄り添い報道はさらに拡大して、一部活動家と一部マスコミによるルール策定権の時代を迎えたのかもしれない。
デモのスピーチの発言なら掲載は問題ないし、大学の准教授という立場の人間が肩書を隠して(別な報道では肩書が出てる)支援団体の運営者に名前を連ねるというのも。
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考え無しの発言をそのまま報じられて、後からアウティングだとか言うのかぁ
この手の人等を積極的に嫌う理由もないけど、最大限に敬遠するわ
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