閑静な住宅街の一角に溢れるごみの山が…。このところお騒がせ、名古屋市のごみ屋敷をご存じだろうか。3階建ての建物には、鉄器具類、家電製品、袋詰めのごみなどが無造作に積まれ、路上に溢れようかという有様だ。今月21日、ごみの撤去を求めた女性に対して屋敷の主、相沢秀行(59)が暴行を加え逮捕されたことも大きく報じられた。東海地方以外の人でも目にした人は多いだろう。従来から地元局でこのごみ屋敷問題が報じられ、名古屋市議会でも取り上げられてきたが、結局、財産権を盾に解決に至らず今回の事態に至ったのだ。
ごみ屋敷問題は、中区の例に限らず全国的に問題になっている。また迷惑行為になるのは、ごみに限らない。10月には神戸の市営住宅で女性が猫50数匹を放置していたトラブルも報じられた。90年代の話だが、早稲田のハト屋敷という問題もあった。西早稲田の家屋に無数のハトが飼われ糞害などで地域住民を悩ませていた。ごみ、動物…厄介な隣人は、決して他人事ではない。毎日新聞が昨年、全国の県庁所在地、政令市、東京23区を対象に行ったごみ屋敷に関する調査によると熊本市は「苦情4件全て高齢男性」、青森市は「苦情11件12人(1件は夫婦)のうち9人が70代以上」、神戸市は「60代以上が約70%」という結果があった。つまりごみ屋敷の背景には、高齢者の存在も見えてくる。一概に高齢者に責任の所在を押し付けるわけでもないが、今後高齢化社会が進む上で、ごみ屋敷が増殖する可能性は大いにある。一方、名古屋市中区のごみ屋敷を見ると別の闇が見えてくる―――。
中区は、名古屋市の行政、経済、商業の集積地で、栄・錦といった繁華街もある。いわば名古屋の顔である。そんな一等地にごみ屋敷はある。おおかたごみ屋敷は、老朽化した家屋のイメージだが、中区ごみ屋敷は、コンクリート造で綺麗にしていれば「豪邸」とまで言わずとも、立派な建物だ。閑静な住宅街の一角にごみ屋敷ができたのは、近隣住民によると「正確な年代は言えないけど、ごみが溜まりだしたのは25年前ぐらいだったかな」という。屋敷からは、悪臭が放たれると思っていたが、特に臭害というものは感じなかった。「そりゃごみといっても生ごみじゃなくて、空き缶とか金属類ばっかりだから」(同)ということだ。
建物は、相沢が父親から譲り受けたとの報道もあったが、「あいつ(相沢)のもの? ないない。母ちゃんも住んでいたけど、手に負えないから逃げて行って別のところに住んでいるよ。家も土地もまだおふくろさんの名義じゃないかな」(住民男性)。
無職だった相沢は、20年ほど前から空き缶回収を始め、鉄器缶類をため込むようになった。以前は頻繁に回収業者も立ち寄ったというが、このところは業者とも疎遠になり、孤独を深めたそうだ。母親もさじを投げたというが、突然、奇声を発していたという。
近隣住民に対する暴力、暴言については「それはないね。ただ自分で自分に怒り、大きな声で怒鳴っていた」(同住民男性)という証言もあった。相沢の年齢から言えば、高齢が原因というよりもメンタルに闇を抱えていたことからごみ屋敷に向かわせたのだろう。
ごみを見ると、空き缶以外のガラクタが目立つ。本人は「財産」「資源」と言い張ったところで、どう見ても廃棄物、ごみとしか思えない。仮にこれを行政代執行で処分したとしても、本人の精神状態が変わらなければ…。各地では、行政代執行を含めた条例を制定し、対応に当たる自治体も増えているが、仮にごみを撤去しても、残るは住民の心の闇。こればかりは条例や法令で処理できないのだ。
ストリートビューで見ると道の向かい側にも何かありますが、これもゴミですか。
goo.gl/maps/F7LYgVWKujt
↑そうです。ゴミです。向かい側は病院で北隣は早々に空き家になりましたが西隣は最近の出来事です。とうとう誰も居なくなった、というお気の毒な状況で次は調剤薬局か?とおじさんがいつも心配そうです。上から見ると屋上にも空き缶一杯です。本人は来る人との会話を楽しんでいるようです。
近辺は花問屋街で朝が早い地域です。
これはアルツハイマー型認知症の典型的な症状です。
火災や爆発による他害の恐れがあるので、市役所の
精神保健指定医は措置するのが筋でしょう。