怒号と叫び声、現場を撮影しようとスマートフォンを掲げる群衆———。今日午前、和歌山市雑賀崎漁港で衆院補選応援演説中の岸田首相に向け爆発物が投げられた。爆弾を投げた兵庫県川西市の木村隆二容疑者(24)はその場で漁師らに取り抑えられ威力業務妨害の疑い逮捕。昨年の安倍元首相暗殺に続き再び首相へのテロを許してしまった。
関西警察2強4弱を 露呈したか!?
和歌山補選情報については過去記事もご参考に。
昨年7月、奈良市で起きた安倍元首相暗殺事件からわずか。再び首相を狙ったテロが今度は隣の和歌山市で発生した。陰惨な首相テロが奇しくも紀伊半島両県で起きたのはどうした因縁か。
事件通らの間で関西の警察についてしばし2強(大阪府警、兵庫県警)4弱(京都府警、奈良県警、和歌山県警、滋賀県警)と揶揄される。この俗説は“ 妥当”といっては失礼だが、和歌山・奈良両県の当局には治安のためにも奮起を促したい。
逆に事件に屈しないで遊説を続けた岸田首相、そして果敢に犯人を抑えた漁師らに称賛の声が続く。
漁港を後にした岸田首相は和歌山駅で門博文候補、二階俊博県連会長と街頭演説を行った。
「岸田首相らが乗った街宣車周辺は規制で立ち入り禁止エリアが設けられたものの、それでも聴衆は数千人集まりました。逆に午後は吉村洋文大阪府知事らが維新候補の応援演説を行いましたがざっと400人。岸田首相は災難かもしれませんが、補選は勝負あったかもしれません」(地元記者)
また当の候補者、門氏だが
「和歌山駅前の街宣で“ 民主主義を守り抜く”と勇んでいたけど、やはり聴衆の注目は岸田さんでしたね」(同前)
その後、岸田首相は予定通りに千葉補選へ。従来のイメージは役人風、官僚的だった岸田首相だが、テロに屈せず遊説を続けたことは評価を高めたであろう。
なぜ雑賀崎漁港が 演説会場だったのか!?
ところで当初から関係者らを交え疑問を抱いていた。それはなぜ演説会場が雑賀崎漁港だったのかということ。
「和歌山駅前会場は分かるとして、雑賀崎漁港はそんなに人が集まる場所ではないのですが…」(前出記者)
和歌山市民からみても雑賀崎は特異な地域だという。
「あの一帯は中井、中口、西出、西山姓が集中していて、多くが親族。現在でも正月は旧暦で祝う文化で方言も少し異なります。例えば『俺ら』は市内だと『わえら』、ところが雑賀崎弁だと『うらら』。また『そうです』は市内が『そうやいしょ』、雑賀崎弁は『そうやっち』になります。本当に内々でまとまった独特の集落です」(中心部住民)
世帯数も決して多くないから「票田」というわけでもない。
他党議員も首を傾げる。
「これが和歌浦漁港ならば門さんの有力支援者の“ シマ”だから分かるんですが…」
演説会場として決して好位置とはいえず、門氏にとっても“ホームグラウンド ”ではない雑賀崎漁港。事情通はこう解説する。
「おそらく自民党和歌山県連・山下直也幹事長の方針ではないかと。同漁港の修繕工事の窓口役が山下幹事長なんですよ」
そして事情通氏が示したのが「和歌山県県議会議員山下直也の活動記録」(2022年7月11日)の写真だ。
こうした縁から雑賀崎漁港が演説会場に選ばれたんだろうか。でもなければ同地にわざわざ岸田首相を呼ぶ理由がない。
ともかく事なきを得たのは何よりだ。しかしみすみす爆弾投げ込みを許した和歌山県警、そして演説会場の選定については自民党和歌山県連、この後はそれぞれに“大目玉 ”が待っているだろう。
爆弾投げ込みを許してしまったうえに、犯人確保も漁師がさっさとやってしまい和歌山県警はいいとこなしですね。
和歌山は毒入りカレー事件や紀州のドンファン事件など独特の事件が多く関西の僻地にしては全国的に注目を集めることが多いがこれでまた当分話題になりますね。
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