学術・研究:部落探訪(268)香川県 綾歌郡 綾川町 小野、北

カテゴリー: 部落探訪 | タグ: , | 投稿日: | 投稿者:
By 宮部 龍彦

明治の文筆家、宮武外骨は著書『つむじまがり』で「予の先祖は備中の穢多であるさうな、予は讃岐の小野といふ村で生まれた者である」と書いていた。

宮武という名字は圧倒的に香川県に多く、岡山県では倉敷市に比較的多いのみなので、宮武という名字に注目するなら備中の穢多の可能性は低いと言わざるを得ない。しかし、綾川町小野が宮武外骨の出身地であるのは事実である。

しかも、庄屋であった外骨の父親が近くの穢多に年貢米の余剰を分配したり金を無利息で貸していたというから、小野村の近辺に穢多がいたのも事実なのであろう。

そして、現地を訪れると早速答えが見えてしまった。まばらではあるが、太陽熱温水器が搭載されたニコイチが建っていた。

昭和初期の記録では、綾川町小野に10軒、その隣の「北」に13軒の部落があった。部落名は有岡。2つの村の境界上に部落があったのであろう。

ここは近くの集会所。自治会館のようなものだ。

見たところ、明らかに農村部落である。

ただ、作業場があることから、もともとは土地をあまり持っておらず、農業以外の仕事をすることが多かったのであろう。外骨の父親が小作をさせていたというのも、土地がなかったことを伺わせる。

これは隣保館か教育集会所かと思ったら、町立の作業場である。その佇まいや位置づけから同和対策であることは間違いない。

内部には古いミシンが置き去りにされていた。これは縫製工場で、前回探訪した与北町にも同じようなものがあったと記録されている。ここでも雇用対策として縫製を始めたものの、うまくいかなかったのであろう。

これほどまばらにニコイチが建てられている同和地区は珍しい。そもそも密集地域でもないのに、ニコイチを建てる必要性というのがよく分からない。貸付金方式で持ち家を建てればよかったのでは。

しかも、ニコイチの形がそれぞれ微妙に違っているように見える。

ニコイチの間にロータリーのような場所があり、そこに祠があった。形として区画整理をやったのか、あちこちで必要性のよく分からない道路工事をやった形跡がある。

ニコイチの間に持ち家も混ざっている。

この近辺ではマッポン!の精度があまり良くないのだが、宮武という名字は有岡の中にもあるか、取り囲むように分布している。そもそも、宮武は綾川町や善通寺市ではありふれた名字のようだ。

ニコイチの周辺を散策していると…

古くからの農家と思われる豪邸がある。これがもしかすると庄屋の家かと思ったが、やはり表札は宮武である。

宮武外骨が穢多の子孫という話は信憑性が低いが、小野という地名は間違いなく全国部落調査に掲載されているので、住所か本籍地で判断されるという現代的な基準では、宮武外骨は部落民と言って差し支えなさそうである。

宮部 龍彦 について

ジャーナリスト、ソフトウェアアーキテクト。信州大学工学部卒。 同和行政を中心とする地方行政のタブー、人権ビジネス、個人情報保護などの規制利権を研究している。「ネットの電話帳」管理人。

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学術・研究:部落探訪(268)香川県 綾歌郡 綾川町 小野、北」への24件のフィードバック

  1. ここに行って来なきゃ!

    綾川町立生涯学習センター (図書館)
    ■「宮武外骨」関連資料(図書ほか)
    綾川町出身で、明治から昭和にかけて活躍した反骨のジャーナリスト「宮武外骨」の関連資料を重点的に収集。展示室には明治期に創刊した雑誌「滑稽新聞」ほかを展示。図書館内には、関連図書コーナーを設置。さらに「手書きの原稿」「眼鏡」など遺品を展示しています。

    返信
  2. 匿名

    宮武外骨は庄屋の息子は周知のとおりですが、少しコメントを。

    >庄屋であった外骨の父親が近くの穢多に年貢米の余剰を分配したり金を無利息で貸していた

    ですが、エタは治安維持や百姓の足抜けを取り締まる事も地域によってはあります。
    足抜けをされたら当然に庄屋も罰せられます。
    その意味で庄屋はエタとは運命共同体の一面もあります。無利子での金貸もそのなごりでしょう。
    あくまで小作として土地を与えられたエタもいます。
    皮革による武具製造も含め藩政ではエタは無くてはならない存在でした。
    お国替えの時、藩主に同道したものもいます。その者達は藩より碌をあたえられています。

    返信
  3. 匿名

    >宮武は綾川町や善通寺市ではありふれた名字のようだ。

    名字で部落民かどうかを判断すること自体むつかしいです。
    江戸期から部落民はじめ一般人が名字は禁止されてたのですから。
    まれに、宗門人別改帳には庶民の苗字は書かれなかったものの、私的なものである寺の過去帳や墓碑には庶民の苗字が記載されることもありますが、、、、
    半面、近代部落の人は就職差別や結婚差別等で部落から出づらい環境もあり、今も名字が固まっているとも言えます。

    返信
  4. 匿名

    イミフ
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    本文
    宮武外骨が穢多の子孫という話は信憑性が低いが、小野という地名は間違いなく全国部落調査に掲載されているので、住所か本籍地で判断されるという現代的な基準では、宮武外骨は部落民と言って差し支えなさそうである。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    >宮武外骨が穢多の子孫という話は信憑性が低いが、
    >宮武外骨は部落民と言って差し支えなさそうである。

    宮武外骨はエタではないが部落民??????

    返信
  5. 匿名

    宮部さん、もう探訪はやめたらいかがか。

    取ってつけたような薄っぺらい知識、現状も知らない憶測

    迷惑ですよ(笑)

    返信
  6. 匿名

    宮部さん
    寝た子を起こすなとは言いません
    あなた方の起こし方に問題があるのです
    無知蒙昧な情報発信は差別を助長しますよ(メッ!)

    返信
  7. 匿名

    ほんと無知の野次馬ですよ宮部さん
    >ニコイチを建てる必要性というのがよく分からない。貸付金方式で持ち家を建てればよかったのでは。

    返信
    1. 匿名

      同意します。
      無利子としても貸し付けを、受けられる様な経済力のある人はここは部落ですと言わんばかりのニコイチに家賃まで払って住まないでしょう。
      宮部氏の戯言でしょうね。

      返信
      1. 匿名

        同意者さんへ

        でしょう!
        知識があまりにも示現舎は無い
        簡単な経済もわかっていない
        人間に光あれをニンゲンと読むし、

        身分外身分の意味も分かっていない
        身分を持たないと言うことですよ。学者によっては人外と言う方もいますがね(笑)

        返信
  8. 匿名

    宮部さん

    生半可な知識で火事場見学はいけませんよ
    似非同和や同和団体の不正を追及するのは反対しませんがね、、

    返信
  9. 匿名

    国土交通省
    >公営住宅制度について
    公営住宅は、憲法第25条(生存権の保障)の趣旨にのっとり、公営住宅法に基づき、国と地方公共団体が
    協力して、住宅に困窮する低額所得者に対し、低廉な家賃で供給されるもの。

    家賃
    ○ 入居者の家賃負担能力と個々の住宅からの便益に応じて補正する「応能
    応益制度」に基づき、地方公共団体が決定
    ○ 収入超過者の家賃は、収入超過度合いと収入超過となってからの期間に応じ、遅くとも5年目の家賃から近傍同種家賃(市場家賃に近い家賃)が適用
    ○ 高額所得者の家賃は、
    直ちに近傍同種家賃が適用

    返信
  10. 匿名

    筆者が、ニコイチは公営住宅て住人が家賃を払ってると知ったの最近じゃねーの?
    家賃払うくらいなら家建てろってか!
    それに動画に出て反論しろ!ってか
    何考えてんのかねー
    馬鹿じゃねー

    返信
  11. Warren

     香川案件なので失礼します。
     会社員の頃、部下と夏の休暇の話しになりました。「〇〇君は?」「私、帰郷します」「何処なの?」
    「香川です」何も考えず私「じゃ、〇〇君の先祖って海賊?」俯き加減に少し頬を赤らめ「そうです」しまったと思いましたが何もありませんでした。今思えば自分の出自が判ってるって素晴らしいことだと思います。
     ブラタモリでは愛媛•今治辺りを取り上げてました。B•ピットとK•リチャードのお陰です。

    返信

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