中国当局が 拘束? 関西華僑の 大物、胡士雲 神院大教授失踪で 見えた“スパイ摘発ノルマ ”

カテゴリー: 中国 | タグ: , | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

著名な中国人がまた当局に拘束か? 神戸学院大学の胡士雲コシウン教授が昨年8月に帰国後、約半年も消息不明と各社が報じた。関西華僑の大物、胡氏(写真左から4人目)の深刻な事態に在日中国人に打ち震える。日本、中国人を問わず拘束が続く裏には中国当局の“スパイ摘発ノルマ ”が囁かれているのだ。

昨年の 世界華僑協会会議にも 出席

胡氏の名刺。大学教授の他、「中秋名月祭実行委員長」「西日本新華僑華人連合会名誉会長」などの肩書も。

胡氏は神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学部グローバル・コミュニケーション学科で教壇に立つ他、華僑団体の幹部。筆者個人も胡氏の行方不明の一報に驚いたものだ。一昨年、餃子の王将人脈から関西華僑の人脈をレポートしたが、中国大阪総領事館肝いりの「中秋名月祭」を紹介する際に実行委員長を務めた胡氏を紹介している。同祭の実行委員長職は華僑の名士が務めるものだ。

そんな関西華僑の顔役が習近平政権下の監視体制に狙われてしまったのか。日本人・中国人問わず中国現地で拘束または消息不明という事件が多発するのはご存知の通り。中でも壮絶なのは元日中青年交流協会理事長・鈴木英司氏がスパイ容疑で約6年間に渡り拘束されたこと。国会の質疑でも取り上げられた。

胡氏もスパイ容疑で拘束された可能性は否定できない。日本批判で保守層から反発が強い東洋学園大学・朱建栄教授ですら2013年にスパイ容疑で取り調べを受けたほどだ。

消息不明の報に対して神戸学院大学側は「報道の通りです。3月中旬に大阪総領事館に確認しましたが返答はありません」と胡氏の身を案じている。

また胡氏と親交がある在阪華僑も当惑するばかりだ。

「昨年5月、北京人民大会堂で開催された『第10回世界華僑協会会議』に胡教授は全国華僑協会連合会常務理事として出席しています。習近平国家主席が一団を歓迎し和やかなムードだったと聞いていたのに驚きですよ」

昨年、人民大会堂前で記念撮影する胡氏(左から2番目)

わずか一年前に歓迎された胡氏が今度は拘束の可能性とは恐ろしい。習体制の恐怖政治を如実に物語るものだ。特に関西の中国人有力者の間では“ 明日は我が身”と不安が強まる。帰国→拘束・消息不明というパターンは「大阪総領事館」関係人物に散見されるからだ。

「第14代中国大阪総領事館の何振良総領事が帰国後に行方不明。第10代総領事の羅田広氏が帰国後に事故死。しかも死後からかなり遅れての発表でした。大阪副総領事、名古屋総領事を歴任した葛廣彪氏も帰国後、拘束されています」(専門紙記者)

胡氏も大阪総領事館「外交顧問」という立場である。それから胡氏の名刺にある「一般社団法人大阪中華北幇公所」は総領事館内にある団体だ。同領事館と関係が深いのは一目瞭然だろう。

事情通「スパイ摘発 ノルマが あるのでは?」

海外で中国批判を続ける文化人、活動家と胡氏は全くスタンスが異なる。ましてや反習近平などあろうはずもない。

先の胡氏知人によれば「戦狼外交(中国の攻撃的な外交方針)の支持者だし、台湾独立に反対する声明にも胡氏は加わっています。それがなぜ?」と声を落とす。

しかし過去の総領事たち、また朱建栄氏にしても国家への忠誠心とは全く無関係で中国当局の標的になるものだ。要は中国当局の胸三寸ということになるが、それだけに在日中国人たちの恐怖は強まるわけだ。

「考えられるとすれば2つのポイントがある」とは中国外交に詳しい事情通の話。

「2005年に大規模な反日デモが発生し、その後にチベット騒乱で日本でも反中が高まりました。そこで胡錦濤前国家主席下では“中国は偉大だが、日本も素晴らしい国”といったような穏健な外交に変質したのです。それが習近平体制で“中国、習主席が偉大でナンバーワンだ ”という考えになりました。国家への忠誠心はあっても日本と交流を深める要人は弾圧の対象になるのかもしれません」

さらに日本でも報じられた反スパイ法の影響も見逃せない。

「中国当局にはスパイや思想犯の“摘発ノルマ”があると聞いています。このため日本で滞在歴が長い要人はとりあえず拘束してしまえ、という可能性があります。仮にシロだったとしてもより忠誠心を誓わせることができるでしょうしね」

2014年、習近平政権は反スパイ法を制定し昨年は摘発強化のため改正法を施行した。特徴的なのは捜査当局の権限を強めたことだ。摘発ノルマで出世を狙う、政権への忠誠を示すというのはありえる話。

反スパイ法強化以前から総領事を務めた幹部クラスまでが帰国後、謎の失踪が発生する。いわんや党指導部に権限が集中していく中国で今後、理不尽な拘束は増加するかもしれない。中国国内では引き締めになり、海外在住の中国要人に対しては大きなプレッシャーになる。

中には本国の顔色をうかがい“反日 ”を強める在日中国人もいることだろう。だがそんな小手先の反日ポーズが今の中国当局に通用するとは思えない。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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  1. 注意喚起

    こいつら同一人物です。
    注意しましょう。

    #600bc、#6b141(#600bcと特徴的な句読点の使い方が同じ)、#891d31、#d4bc88、#ffc8c
    自分の投稿に別のIDで謝罪したり賛成したりしています。
    使う端末を間違えて同じIDで自分の投稿に賛成してしまい自作自演がバレ、ボケてきたと言い訳。
    最終的には「自作自演ではない。ミスしただけ。あなたが間違い」と言いながらも「自作自演は手法なので問題ない」などと主張。
    ※#6b141について
    特徴的な句読点の使い方から#600bc=#6b141ではないかと疑われていた。
    その疑いに対して#600bcが「お二方とも同一人物ではない」と書き込んでいる。
    自分を含む2人に対してお二方などという言い方はしない。
    第三者に成りすまして疑いを晴らそうとしたが、誤って#600bcの端末を使ってしまったものと思われる。
    この疑いについて#6b141からは反論が出ていない。
    反論せずに「もうやめたらどう。嘘つきとか自作自演とか。」と#600bcを擁護する内容を投稿。
    よって#600bc=#6b141はほぼ確定と考えています。
    #66a0f6215c477765e5ad3a7613de6c36

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