差別をなくそう・部落探訪(106)
埼玉県熊谷市上中条

By 鳥取ループ

関東では関西ほど部落差別が深刻ではないと言われるが、そういう訳ではなく、北関東には数多くの部落があり、関西とはまた違った趣がある。今回は地元の方の招きで熊谷市を訪れた。

熊谷市の中でも代表的な部落と言われるのは上中条かみちゅうじょう。1935年の記録では40世帯で、主業は農業とある。

まず目についたのが不法投棄である。

明らかにここは農村型の部落で、家屋が密集しているということはないのだが、広々とした土地に産廃が投棄されている場所がいくつかある。

熊谷市の役所の内情に詳しいという案内人によれば、「熊谷はアウトローの街」であるという。埼玉県は南部と北部で様相がかなり異なり、南部は「埼玉都民」と言われる東京への通勤・通学者が多く、東京都内と同じく全国からの移住者の寄せ集めである。

しかし、北部の特に熊谷、行田の辺りは住民の気質が南部とは全く違うそうだ。ちなみに、さらに北に上って群馬県に入るとさらに突き抜けて「何でもあり」の状態となり、日本人離れした明るいラテンの気質に変わると埼玉県民は見ているようである。

ということなので、耕作放棄地のようなところが産廃だらけになるのは、別に部落に限ったことではなく、熊谷ではどこでも普通にあることらしい。

例えば、田んぼの中にあるこの古墳のような山。産廃の山である。熊谷市が行政代執行して撤去しようにも費用がかかるので放置されたままだという。掘ったらヤクザに殺された人の骨が出てくるのではないかと地元では噂されている。この山があるのは部落外で、熊谷ではあちこちにこのような物件がある。

そのような前提知識があれば、特別異様な光景という訳でもないとは思うのだが、やはり贔屓目に見てもこの辺りには不法投棄されている場所が多い気がする。理由はよく分からない。

この部落では自動車や機械類のスクラップ業者が多い。

例によって墓地を訪れた。墓石に書かれた名字は「吉野」あるいは「𠮷野」ばかりである。

また、関東では部落の宗派と言えば時宗か日蓮宗と思っていたのだが、あまり仏教に詳しくない筆者でもそのどちらでもないことが見て取れる。調べてみると、「南無釈迦牟尼佛」とあり五輪塔が建てられているので、おそらく臨済宗ではないかと思うが、多分、こういうのは読者の方が詳しいだろう。

同和対策で作られた集会所がいくつかあるが、普通の自治会館のような感じで、同和を強調するような掲示物はない。集会所の中に住民の名簿が掲示されているのが見えたのだが、やはりほとんどの名字は 「吉野」。ただ、それはワープロ書きの場合で、手書きでは「𠮷野」とされているのが面白かった。

それ以外は、普通の北関東の農村の佇まいである。

案内人によれば、埼玉ではとにかくエセ同和が酷いという。市街化調整区域で開発許可を出させるために、「農村だから自由に家を建てられないのは差別だ」と言って役所に押し掛けて連日「人権啓発活動」をする。それで、行政職員を精神病院送りにしたと武勇伝のように語る者もいるという。

かつては、同和対策の住民税や固定資産税の減免も普通にあった。

公務員も公務員で、同和地区の場所を正確に把握している訳でもなければ、同和問題についての正しい知識を持っているわけではない。「どこそこのどの名字は部落」といったことが囁かれるが、どこまで本当か分からない。それでいて「部落は怖い」と刷り込まれている。ゴネた者勝ちの状態である。

だから東京から来た不動産業者はエセ同和を利用する。そのエセ同和が本物の「部落民」なのかどうかは分からない…というよりも、言った者勝ちなのでもはやどうでもいいことである。そして、それは過去のことではなくて現在進行系のことだ。そうでなければ、法務局がわざわざエセ同和への注意を呼びかける必要はないだろう。

さきほどの産廃の不法投棄にしても「俺たちに逆らったらここに埋めるぞ、あるいはここには行政の権力は及ばないんだぞ、という目印でしょう」と語る。無論、そんなことはないと思うが、少なくとも熊谷市の行政関係者にはそういった類の意識があるようだ。

そのような状況を無視して、「差別をなくそう」「部落への偏見をなくそう」と言ってみたところで、そのような「啓発」自体が脅しと受け止められるだけだろう。

差別をなくそう・部落探訪(106)
埼玉県熊谷市上中条
」への6件のフィードバック

  1. .

    『全国部落調査』に記載のない越谷市や三郷市に同和地区があったのもエセ同和でしょうか?

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    1. 鳥取ループ 投稿作成者

      「エセ同和」とは同和をネタに不正な利益を得る行為を言うものです。
      ニセの同和地区という意味であれば、『全国部落調査』に掲載されている部落でも賤民とは無関係なものがあるので、『全国部落調査』に記載があるかどうかだけでは判断できないと思います。

      返信
  2. バーバリアン

    熊谷には複数の同和団体及びその支部があり、それらと行政が交渉する場合は、人権担当課の職員が公用車で団体幹部を「お出迎え」すると聞いたことがあります。かつてより減額されたとはいえ、それらの団体に交付される助成金は、合計で千万円単位にも上ります。県内でも有数の支出額です。各自治体の職員は、熊谷まで車で往復して一日の仕事が終わることも少なくないとも聞きます。

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    1. 鳥取ループ 投稿作成者

      ありがとうございます。埼玉の闇はもっと調べてみたいと思います。

      返信
  3. 世耕の利権

    いつもご苦労様です。
    前に和歌山の探訪がありましたが、機会があれば新宮もぜひ探訪してください。
    地の果てですが・・・
    少し古いですが、学術調査もされています。
    http://www.lit.osaka-cu.ac.jp/geo/mizuuchi/japanese/material/shingu_mizu&waka.pdf

    近大のナワバリの和歌山県。世耕の地元の和歌山県。
    K産大臣の世耕が、官民ファンドを使って、地元に利権を誘導しているようです。

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  4. 中条古墳群

    中条古墳群は有名だよ、テキトーなこと書いてんじゃねーよ。
    調べもしないで。ウィキに載ってるから。
    学のないやつは調べもしないでバンバン書くから信じないように。

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