和歌山城と言えば徳川御三家の紀州徳川の居城、市のシンボルだ。和歌山城公園内には動物園もあり県内有数の観光スポットになっている。平時は県外からのファミリー層も目立ち賑わうが、コロナ禍で観光客が減少。以前の活気を失った和歌山城にあって先週末6,7日夜、外国人を対象にした市の観光振興イベントが開催されていた。同市によると文化庁委託事業のモニターツアーでインバウンド取り込み策という。国が自粛を呼びかける中、自治体が観光イベントを決行するのは悩ましい。しかも和歌山、インバウンド、観光振興、となると二階幹事長のご意向がチラついて仕方がない。
ナイトウォークでインバウンド取り込み
自民党のドン、二階幹事長のお膝元、和歌山市はニュースの宝庫。話題が尽きない。側近の門、鶴保両議員秘書が飲食店でクラスターを起こしたのは当サイトも報じた通り。
昨年、コロナ感染が拡大し始めた頃、和歌山県の感染防止対策は「和歌山モデル」と評価されていた。
しかしあの議員秘書らのクラスターはつい最近のこと。油断できる状況ではないが、先週末6、7日、ある地元記者は和歌山城公園付近で奇妙な光景を目撃した。
「夕方、天守閣が閉館された後、イベントに参加する外国人観光客らには開放されたのです。一行はイルミネーションなどを楽しんでいました。和歌山市がインバウンド拡大のためナイトウォークを進めています。イベントはそのモニターツアーというわけです」
通常、こうした自治体主催のイベントの場合は報道各社の取材が入るものだが、今回は非公開。自粛期間にあって観光誘致イベントとはさすがに公にできないというものだ。
一体、この取り組みはどんな事業で、決行するには反対論がなかったものだろうか。和歌山市観光課に確認した。
「今回のナイトツアーは文化庁の委託事業、令和2年度博物館・文化財等におけるナイトタイム充実支援事業です。1500万円の予算がつけられ市の負担はありません。ツアー客は名鉄観光さんが募集し、両日とも8名ずつが参加されています。外国の方は市内在住の中国語圏、英語圏出身者で6日が日本人と半々、7日は3名の外国人が参加されました。もちろん感染対策を行った上で、本来の予定よりも少ない人数で開催しています」

議会でも問題視されていた!
コロナウイルス収束後のインバウンド取り込みを想定したイベントということだが、何しろまだ緊急事態宣言の最中。こんな時期に決行とは問題がなかったのだろうか。
「確かに12月議会でも問題視されましたが、しっかり対策を行った上での開催です。また事業自体の募集期限が2月中なので決行しました」(同課)
確かに12月3日の和歌山市議会経済文教委員会の議事録を見ると観光課長と議員との間でこのようなやり取りがあった。
岩阪観光課長 和歌山市内のナイトタイムに関するコンテンツというのは、まだまだ少なくて、ただし今年度、観光庁のほかの事業で、誘客多角化というような事業もありまして、そちらでも、ナイトタイムのコンテンツとして使えるものができつつありますし、また、今回の和歌浦の遊覧船、今年始められた事業もインバウンド向けにもできますし、和歌山城もナイトウォークというのをインバウンド向けにもしていくというのが、この時期的には、感染症が拡大しつつある日々ではありますけれども、今のうちに、それらをつなげておく役割を観光課が担って、つくっておくということは、コロナ終息後には、すぐにできると思っておりますので、それで手を挙げています。
森下委員 国が全部くれるというお金だし、今、乗っておけばいいというふうに思われたのかも分かりませんが、コロナ終息後のことを、今、あえてこの第3波が来ているという状況、この時期に、想像できなかったのかもしれないですけれども、先ほど1億円、飲食業の方に、それこそ早急に必要な事業というのが、この時期すごく求められている中、先のことももちろん見越して考えたらいけないとは思わないですけれども、あえて、今、この事業に乗っていくということが必要なのかということは感じました。それよりも、観光課といえども、今、インバウンドということがほとんど期待できない中で、今、本当に早急にやらなければならないことというのが、観光だけではなくて、商工全体といいますか、局全体の中で、今、必要なことは何かというところを、もう少し考えてほしかったというふうに私は思いました。これは意見として申し上げておきます。
12月だからまだ緊急事態宣言は発令されていない。しかし当時は第三波が懸念された頃。“不要不急 ”の事業と考えられても無理はなかろう。
また事業主体の文化庁博物館支援係は
「各自治体にお任せしていますが、人数を減らすなど対策を講じたと聞いています」
との説明だ。


批判上等とばかりに開催したモニターツアー。この時期に、しかもインバウンド観光の振興策だ。これでは市側が二階幹事長の意を汲んだと囁かれても仕方がない。情報提供者は「さすが二階王国」と揶揄していたものだ。
二度目の緊急事態宣言で大打撃を受けた旅行業界だけに二階幹事長としてもお膝元の取り組みはしてやったり、か。
二階氏を取材する政治記者はこう指摘する。
「国交省マターでも建設、道路などを公明党に渡して、観光分野を二階さんが取ったというのが永田町界隈では定説ですよ」
政界のドンがこの方針。いまだコロナ禍に苛まれる中、インバウンド実験室にされては地元民もたまらない。

和歌山で二階に文句言える奴いる?
なお記事中、引用した議事録の森下委員は連合自治会長問題を取り上げた数少ない議員です。
和歌山城の他に、どこを観光されたのでしょう?
1500万円の予算で、城だけとは思えませんが。
ナイトツアーなのでライトアップの機材とかオブジェとか
パフォーマーへのギャラとかそんな使途です。
基本的に城にしかいっていません
和歌山を何をどう振興しようと急激に他県より発展・発達することはないと個人的には思う
森元さん叩くより二階を叩いてどうにかするほうが日本の国益に適う気がしてなりません
中国にとっては首相よりもVIPですからね。
そのあたりマスコミは相当、配慮されていますから
森元さんほど叩けないでしょう。