学術・研究:部落探訪(162) 三重県桑名市長島町十日外面“南松ヶ島”

カテゴリー: 部落探訪 | タグ: , | 投稿日: | 投稿者:
By 宮部 龍彦

1934年、当時の長島村の松ヶ島という場所に41戸の部落があったとされる。現在のその場所は、桑名市長島町十日外面とおかどもが該当する。

この長島教育集会所がある場所の周辺が該当し、ここを1948年の航空写真で見ると、確かに40軒程度の小さな家が密集した部落がある。

しかし、1961年の航空写真では、ほぼ更地になり、瓦礫が散らばっているように見える。これは1959年の伊勢湾台風で壊滅したためた。

昔住宅が密集していた場所は、畑や運動場になっている。

1970年代には改良住宅らしきものが建てられているが、今ではそれもほぼなくなって、現在はニコイチが少しばかり残っている。台風被害で散り散りになった住民は、ほとんどここに戻ってこなかったようだ。

そんな場所にわざわざ同和施設が存在する意義がよく分からない。上の写真は教育集会所の敷地内に貼ってあったもの。菜園教室と人権問題学習会が何の関係が?

ここの名所が、この松ヶ島共同浴場。日曜と祝祭日を除く午後5時から8時の間だけ開いている。ここは珍しく本物の温泉で、源泉かけ流し。しかも入浴料は150円と安く、高齢者は無料だという。

何の標識もないが、向かって左側が女湯、右側が男湯となっている。

しかし、風呂と人権フェスタに何の関係が?

ここは皇大神社。閑散としているが、昔は立派な神社だったことが分かる佇まいだ。

今は基礎だけになっているが、ストリートビューによれば2012年の時点では古いながらも社殿があった。

人権や部落絡みの物件を撤去すれば、もはや部落とは分からないし、そもそも消えてしまった部落の部類に入ると思うのだが、奇妙なスポットである。

宮部 龍彦 について

ジャーナリスト、ソフトウェアアーキテクト。信州大学工学部卒。 同和行政を中心とする地方行政のタブー、人権ビジネス、個人情報保護などの規制利権を研究している。「ネットの電話帳」管理人。

江場ら焼肉のタレ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

wp-puzzle.com logo

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

学術・研究:部落探訪(162) 三重県桑名市長島町十日外面“南松ヶ島”」への8件のフィードバック

  1. .

    周囲の集落は台風被害後も再建されているのに、
    ここだけが綺麗サッパリ更地化舌不思議な集落ですね。
    農業に従事せず田畑を持っていなかった為、他の集落と違い他の土地へ移動できたのかもしれませんね。

    返信
  2. 中世史愛好家

    このあたりの部落、部落寺院について考察するには、長島一向一揆からの
    流れも調べた方が良さそうですね。

    返信
  3. :c

    特定しやすい地区としにくい地区の違いってなんですか?住民の入れ替わりがあるかどうかですか?

    返信
    1. 鳥取ループ 投稿作成者

      同和地区指定がされている部落は特定しやすいです。
      他に、白山神社や過去の文献に出てくる目印となるものが存在するかどうかです。

      返信
  4. 江場ら焼肉のタレ

    桑名町と合併した江場村の一部と益生村になった江場村の大部分でわからないかな。

    返信

関連記事

学術・研究:部落探訪(293)埼玉県 狭山市 柏原 下宿

柏原(かしわばら)の部落は高杉晋吾『部落差別と冤罪』で、狭山事件に絡めて引き合いに出されている。狭山事件との接点と言えば、石川一雄氏の友人で一度逮捕されたものの釈放された東島明氏がこの地区の出身である。 なお、石川一雄氏 […]

学術・研究:部落探訪(292)熊本県 熊本市 南区 城南町隈庄 萱木

熊本では数多くの部落を探訪する準備をしてきたものの、いろいろあって気がついたら日没が近づいていた。最後の探訪先に選んだのが萱木(かやのき)である。ここを選んだ理由は、たまたま今いる場所から近かったからである。 地名で言え […]

学術・研究:部落探訪(291)熊本県 熊本市 南区 日吉2丁目 7, 14

熊本では時間が限られていたので、どの部落を探訪するのか迷った。その中で選んだのが、比較的規模の大きな未指定地区と推定される場所である。現在の熊本市 南区 日吉2丁目7番地、14番地で、昭和初期は100世帯あったとされる。 […]

学術・研究:部落探訪(290)熊本県 菊池郡 菊陽町 原水 馬場

『各墓地で憤りをあらわに「死んでも差別が」熊本県知事が部落視察』という記事が、2004年11月15日のウェブ版解放新聞に掲載されている。当時の潮谷義子熊本県知事が「部落の人びとは死んでまでも差別をうけるのか」と憤りをあら […]

学術・研究:部落探訪(289 後編)熊本県 熊本市 中央区 本荘・春竹

前回に続き、熊本最大の部落、本荘・春竹を探訪する。 食肉業者が集中し、部落のステレオタイプに合致する部落らしい部落なのだが、少なくとも現在は運動は盛んとは言い難い。むしろ、部落だの同和だのといったことは、既に終わったこと […]

学術・研究:部落探訪(289 前編)熊本県 熊本市 中央区 本荘・春竹

熊本県で最大かつ最も有名な部落と言えば本荘・春竹地区である。昭和初期の記録では本荘111戸、春竹307戸とされる。 2016年に日本テレビで「いのちいただくシゴト 〜元食肉解体作業員の誇りと痛み〜」というドキュメンタリー […]