アイヌ協会で相次いだ不正会計問題
2009年、北海道アイヌ協会では相次ぐ不正会計が明るみになった。アイヌ協会の機関誌「先駆者の集い」119号(2010年3月31日)では、2010年3月7日の臨時総会で秋辺得平氏がアイヌ協会理事から解任されたことが報告された。
その理由として「アイヌ文化振興財団助成事業とアイヌ民俗文化財保存・伝承活動事業に係る疑義と、非協力的態度」が挙げられている。同号では「補助金等に関する不祥事について」という記事が掲載されたが、500字程度の記事で「不適切な執行状況」があった旨が報告されているのみで、その中身は詳しく説明されていない。
この問題については、2010年1月26日以降、北海道新聞等が報道していた。
当時の北海道新聞によれば、秋辺得平氏が代表理事を務め、アイヌ協会釧路支部に物品の販売などを行っていた釧路アイヌ民芸企業組合の2008年度の決算書が道に提出されず、2010年1月下旬に道が組合に立入調査を行った。その結果、会計書類に書かれた内容と実態が合わない点があることが次々と発覚した。
例えば道の助成金で行ったイタオマチプ(アイヌが使っていた帆船)の復元事業で、書類上は75万円もする特殊なロープを使ったことになっているが、実際には安価な市販のロープが使われていた。また、イチャルパ(アイヌの慰霊祭)の踊り手に謝礼を支払ったはずなのに、踊り手とされた人の一部がイチャルパへの参加を否定した。
アイヌ協会は2010年2月1日の理事会で、秋辺得平氏の理事長解任と釧路支部長辞職勧告を臨時総会に提案することを全会一致で決議したが、その後も道の調査により釧路支部での不正会計が次々と発覚。2月18日は物品の購入額の水増し、アイヌ語講座などの架空事業、事業に参加していない人に謝礼を支払っていたなどして不正に受けていた助成金約711万円の返還を道が請求することになった。
問題は釧路支部だけでは終わらなかった。前述の問題には、釧路支部が事務を代行していた網走、美幌、厚岸支部も関与。さらに帯広支部、旭川支部でも不正会計が見つかった。
3月12日にはアイヌ協会本体でも問題が発覚。「アイヌ中小企業振興対策事業」でアイヌ工芸品の展示会のための補助金が、対象外のはずの物品販売の事業にも使われいた。しかも、過去30年にわたって物品販売による収益を帳簿に記載していなかった。
その後も次々と問題が発覚。2010年9月27日付けの北海道新聞によれば、不正受給として道から返還を求められた金額は約1100万円。不正に関わったとしてアイヌ協会は札幌、旭川、三石、千歳、新ひだか、白老、帯広の各支部長を厳重注意処分とした。また、網走、美幌、厚岸、紋別、釧路地区支部連合会については、秋辺得平氏の強い関与により行われたものとして、注意処分に留めた。
不正発覚後、補助金の返還がなかなか進まない中、いち早く補助金の返還を決定したのがアイヌ協会釧路地区支部連合会で、5月9日に連合会分の約56万円を各会員が約3000円ずつ分担して返還することを決めた。ちなみに、当時の連合会の会長が、阿寒アイヌ部落の「デポ」こと秋辺日出男氏である。
小野寺秀道議
アイヌ協会の不正会計が明るみになったのは、小野寺秀北海道議会議員が、道議会で質問したことが発端である。なお、小野寺氏は2015年4月12日の北海道議会選挙には出馬せず、現在は議員の立場を退いている。
小野寺氏は、金子市議の発言が問題になるずっと前から、アイヌ協会にからむ不正の問題を追求していた。筆者が北海道を訪れた2014年9月当時、小野寺氏は金子氏について、例の発言問題があったので連絡は取っているが、最初から面識があったわけではなく、また連携してきたわけでもなく、独立してアイヌ協会の問題にぶつかったのだという。
小野寺氏がアイヌ協会について疑念をもったきっかけは、アイヌ協会の前身のウタリ協会支部の会員数が不自然に変化することだった。
「ある時、羅臼の協会の会員が2人か3人だったのが、急に200人くらいになったことがスタートです」
この事があったのが1997年のことである。そして、2002年には一転して会員数が70人程度に減少。これはさすがにおかしいのではないかと、ウタリ協会内部でも問題になっていたという。後で分かったことであるが、この会員の増加には漁業補償にからむ問題が関係していたのではないかということだ。例えばウタリ協会本体に無断で「これだけアイヌがいるのだから、漁業補償をして欲しい」といった趣旨の文書が羅臼支部の名前で農林水産省に提出されていたという。
一方で、小野寺氏が目をつけたのは、「誰がアイヌか」という明確な認定基準がないから、このような事が起こるのではないかということだ。
小野寺氏が徹底的に調査したところ、羅臼支部の会員の何人かが大学修学資金の貸付制度を利用しており、さらに制度の対象者の年齢を調べると50代の人が普通にいたりと異常に高いこと、多くの人が通信制の大学に入って、しかも1年以内に自主退学しているのに修学資金が支給され続けていること、制度の存在自体があまり広く知られておらず対象者の枠のほとんどをウタリ協会の役員が使い切っていること、対象者の住所が北海道外だったり、中には明らかに韓国系の名前の人がいたりしているなど、不審な点がいくつも見つかった。
アイヌに絡んでネットなどで噂される「在日がアイヌになりすましている」という話の出処はこれである。
大学修学資金の貸付制度については「アイヌ利権とは何か」でも説明した通りだ。しかし、年間約80万円の資金が貸付金といいながら、実質的には給付金のような状態だっただけではなく、対象者も何でもありに近い状態になっていたというのだ。
そして、2009年から相次いだ助成金問題に関連して、さらに大きな問題もあり、小野寺氏としてはさらに追求すべきこともあるのだが、自民党は公式にはアイヌ政策を推進していることもあって、自民党に所属する小野寺氏が全ての事柄を追求できるわけではないという。
助成金の問題は悪質で、はっきり言って不正会計というより助成金詐欺である。架空事業など、行政側から刑事告発されてもおかしくない案件であるし、これほど不正が相次いだら、事業自体が中止になりそうなものである。しかし、そうならないのはなぜか。
「それは、国の方でアイヌ文化を保護するという法律があるので。また違う形で保護しますと言って、同じような事業をやる。そういうことなんです」
また、自動車の運転免許の取得費用の助成のような、明らかにアイヌの文化とは関係ない事業についても、独特の論理で続けられるという。
「アイヌの人たちは虐げられていたので、その部分の補償をしないといけない。だから職業訓練をして、資格を持たせて、世の中に出しましょうという感じです。辻褄が合わないけど、そういう話なんです」
ちなみに、小野寺氏の祖父はかつて建設会社を経営し、千葉県で仕事をしていたことがあり、同和との関わりについて祖父から様々な事を聞かされていたため、同和とアイヌの関係についてもある程度造詣があるのだが、あえてその関係の話はしていないそうだ。
(次回に続く)
手口が解同と酷似していますね。解同の関係者が入れ知恵した証拠は、はっきり残っているんでしょうか?
2002年に同和対策事業が終了したから「もっとおかわり」したい解同が別のシノギを探した、それをアイヌだった、という構図に見えます。
アイヌと欄に部落のことを書くのはどうかな?と思うのですが書きたいことがあるので。解放同盟の地名総鑑発売に対する抗議を読んでいると怒りが抑えられないです。
解放同盟はまるで警察になったかのような感じだ。いったい奴らはいつから政府からそんな権利をもらったのか。
奴らは安保法案を憲法違反と主張している。しかし自分たちも地名総監を発行するという出版や表現の自由を侵害しているということに気が付いていない。
奴らに憲法や安保法を言う資格はない。
1民間団体に過ぎないのにいったいどこから地名総監を力づくでも発行させないという強制力を許されたのか。勘違いにも限度がある。
部落の警察気取りの解放同盟。
これだからアイヌ糞人外がwww、まっとうな日本人から富を搾取したい、、、そんな彼らの「民族性」が垣間見えますね。
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