【津市水道局】参入3年で 億越え受注業者 安芸事務所でも 不可解発注に 地元業者が激怒!

カテゴリー: 地方, 津市相生町自治会長事件, 行政 | タグ: | 投稿日: | 投稿者:
By Jun mishina

6月に報じた「【津市】因縁の水道局 疑惑の“官製指定業者”が公共事業参入3年で 億越え受注の 謎に迫る」をきっかけに地元業者らが怒りの声を挙げた! 前回、2021年5月に指定給水装置工事事業者に指定されたA社は安芸事務所発注分でも1億円近い工事を受注していた。他業者と比較しても圧倒的な受注額なのだ。

水道局問題に 議員も動き出した

2021年に津市から指定給水装置工事事業者に指定されたばかりの新興A社が参入から数年で億越えの工事を受注するまでになった。長らく水道企業に関わる業者ですら多くとも3~5千万円だが、昨年4月から今年3月までの受注工事はなんと1億250万1900円。

津市水道指定事業者協同組合がまとめた会員企業の受注額ランキングでもA社は抜きん出てのトップだ。2位とは2倍以上の開きである。

津市水道指定事業者協同組合提供資料。

同社社長を直撃すると「夜間の緊急工事も断らないで地道にやった結果です」と反論する。また津市上下水道事業局によると令和5年分の緊急工事は296件という。その上で同局も「A社は昼夜を問わず業務を受託し履行した結果だと考えます」と同様の説明をする。

これに対して地元業者らは「緊急工事を重ねるだけでこれだけの差がつくとはとても思えない」と怒り心頭だ。

さらに市への不満は収まらない。

「記事が掲載された後で津市から組合加盟の業者に工事簿などの提出を求められました。まるでこちらに落ち度があるような対応でしょ。A社と水道局の問題なのに…」(地元業者)

中には水道局に苦情を伝えた業者もいた他、議員らの間でも密かに話題になっている。そこで一部関係者らが本格的に調査を開始。津市上下水道事業局安芸事務所発注分を作表し対策に乗り出した。関係者の協力で関係資料を入手すると―――。

老舗業者をゆうに 超える受注額

津地区合併協議会資料より。

水道事業は旧津市、また旧郡部に分かれ工事はそれぞれ別発注になっている。前回筆者は旧津市分を中心にレポートした。逆に関係者らはA社の地元、安芸事務所発注分に着目。事態は大きくなったのでここからは実名を公表すると、このA社とは新英工業株式会社(津市安濃町)のことだ。

提供された資料を見て驚いた。やはり安芸事務所発注分もずば抜けた数字だ。新英工業は令和4年分が3751万330円、令和5年分が5286万9960円。驚くことにその他企業で1千万円を越えたのは大西冷機工業所の令和4年分、芦富の令和5年分だけだ。

この中で津市水道指定事業者協同組合に加盟するのは新英工業のみだが、それだけで発注過多の理由にはならない。

「大西冷機 、大森組、大和建設、ロッシュ、マスカワ、安濃建設あたりは長年、地元で営業してきた老舗。それが新興の新英工業にこれだけ差がつくのはどう考えてもおかしいですよ。安芸事務所では当番制を採用しており各業者が交代で工事を請け負います。しかし調査によって当番日ではない新英工業への発注が判明しました」(市関係者)

また別の業者は――。

「以前、緊急工事を断った場合、(意趣返し的に)次回から緊急工事の依頼が来なくなるというケースもありました。しかし作業のスケジュール上、緊急工事を断らざるをえない場面も出てきます。かといって特定一社に偏るのはおかしい」

旧津市の工事で新英工業に発注が集中した理由として水道局、業者はいずれも“緊急工事を頑張った”という説明だった。しかし安芸事務所分もまた「緊急工事」で押し切るのはさすがに無理がある。

相生町事件にも 影響した水道局は 伏魔殿?

それにしてもなぜこのような異常な発注がまかり通ってきたのか。考えられるとすれば“タブーな背景” だがそうした痕跡は全く見当たらない。

むしろ本件の取材で痛感したのは水道局技術職への依存が強すぎることだ。実際に新英工業の周辺からは複数の技術職職員の名が浮上している。

ご承知の通り行政は担当者が固定化することによる不正防止のため約3年程度で配置転換になる。だが水道事業のような技術やノウハウを要する業務は専門の職員を固定化せざるをえない。専門職員によって生活インフラの生命線である水道事業が運営されているが、皮肉なことにそれが不正の温床にもなりえる。

水道局特有の職場環境に津市の場合、特殊事情も絡む。津市相生町自治会長事件は最たるものだ。事件に絡むトラブルで最も印象的なのが水道事業者が元自治会長に支払った700万円問題。

【報道】津市における官製えせ同和音声(1日目)フル

【報道】津市における官製えせ同和音声(2日目)フル

相生町の工事に不審な点があると他自治会からの指摘を受けた地元業者S社社長が「相生町の工事はしない」と方針を変えた。これがなぜか「同和地区だからやりたくない」と差別問題にすり替えられS社社長が解決金を支払った問題である。上記の音声はその話し合いの席のやり取りだ。

実はこの席に同席していた当時の上下水道事業管理者というのが現在の津市水道指定事業者協同組合の専務理事。

そして「相生町の工事は不審な点があるからできない」という業者の話を「相生町は同和地区だからできない」とすり替えるよう元自治会長に提案したのが水道局長U氏という。先の音声の中でも登場する人物だ。津市役所と相生町元自治会長の歪んだ関係の原因にU氏も影響していたのだ。元自治会長の権勢が強かった頃、同氏の父が腰かけたという大岩が「福石」として職員たちが詣でるようになったのは以前も紹介した。

「このおかしな習慣を始めたのがU氏です」(元市職員)

かつて元自治会長は「津市役所は面白いところだ。頼んでもいないことをやってくれる」と周辺に漏らした。福石はこの発言を象徴するエピソードだ。つまり元自治会長が市役所内で増長した裏には水道局管理職も手を貸したということになる。

津市職員たちが詣でた「福石」。

U氏が上手く立ち回ったのに対して当時のH工務担当参事は悲惨だったという。水道局時代に受けた精神的苦痛により早期退職した。

さらに水道局らしい闇が潜む。当時の状況を知る市関係者はこう漏らすのだ。

「700万円を支払ったS社社長に対して水道局は埋め合わせ的に津球場公園内野球場の小修繕や緊急工事を発注しました。また最低制限価格をピタリと当てて落札したこともありましたね。相生町事件当時、S社社長が被害届を出さなかったのは水道局と持ちつ持たれつ関係が発覚するのを避けたのでしょう」

まさしく伏魔殿だ。この通り「緊急工事」は特定業者への発注に際してカモフラージュに利用されてきた可能性がある。新英工業に発注が集中したのも「緊急工事」が主な理由だが、もはやそのような説明は通用しない状況なのだ。

Jun mishina について

フリーライター。法政大学法学部法律学科卒。 月刊誌、週刊誌などで外国人参政権、人権擁護法案、公務員問題などをテーマに執筆。「平和・人権・環境」に潜む利権構造、暴力性、偽善性を取材する。

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【津市水道局】参入3年で 億越え受注業者 安芸事務所でも 不可解発注に 地元業者が激怒!」への5件のフィードバック

  1. 匿名希望

    市役所の公開資料で新英工業の住所をGoogleMapで検索したら駐車場でしたので、改めて新英工業を検索してみたら香川県の高松市に同名の会社がありました。そして、その代表取締役は鈴木英敬で、前の三重県知事(現、国会議員)と同姓同名です。この繋がりは偶然でしょうか・・

    #67684cb62db8cc2a41807076c5c72ac7

    返信
    1. 匿名希望

      ↑投稿者本人ですが、偶然という気がしてきました。お騒がせしました。(汗)
      #cfe9c432b79bb7e063663cfd56320372

      返信