部落差別解消推進・部落探訪番外編
三郷町龍田大社大祭 一日目

By 鳥取ループ

好評を頂いている部落探訪シリーズの中でも特に反響が大きかったのが三郷町の下之庄地区。コメント欄を見ていただければ分かる通り、危険、ヤンキーが多い、自殺者が出ていると評価は散々だ。

また、知的障害者が異常に多いとか、独特の文化があるといったお便りも頂いた。そして、年に一度の龍田大社の祭りに行けば、下之庄の何たるかが分かると言うので、言われた通りに行ってみた。


ここがその龍田大社。隣の斑鳩町には「龍田神社」があって、そちらは関連性はあるものの別の神社なので注意。

祭りには付き物のテキ屋が出て賑わっている。ちなみに、韓国発祥という「チーズハットグ」の屋台が一番人気があるように見えた。

神社の周辺ではこのような光景が。これは神輿ではなく「太鼓台」で、中で子供が太鼓を叩いている。

よく見たら提灯に「下之庄」の文字が、これが噂の下之庄の太鼓台だ。

こちらは別の地区の太鼓台。

確かに言われてみれば、下之庄は全般に派手で見た目ではヤンキー率が高そうに見える。それだけでなく、下之庄は若者や子供が多いのに対して、他の地域は明らかに高齢者が多い。

「下之庄チビッ子ギャング」というネーミングセンスはどうかと…

ただ、祭りは案外和気あいあいとしている。下之庄のハッピを着て派手な色に髪を染めた若者が、普通に他の地区のハッピを着た人と談笑している姿があちこちで見られた。

祭りの一日目の宮入りでは下之庄が一番手。下之庄だけが太鼓台を勢いよく前後に曳き廻した後に宮入りした。宮入りの順序は毎年違うそうで、たまたま今年は下之庄が一番手だったそうだ。

7地区の太鼓台が勢揃いした様子をパノラマ撮影した。太鼓台は明治の頃に作られたものを修理しつつ使っているそうで、中には一本の木から切り出され、今ではとても作れないような代物もあるという。

祭りを見てもう1つ分かったのは、明らかに下之庄は入れ墨率が高いこと。外国人を除けば、入れ墨を入れているのはほぼ全て下之庄の住民である。ただ、「顔に入れ墨を入れる文化がある」という噂を聞いていたが、それはなかった。確かにそれらしき人がいるにはいたが、よく見ると入れ墨ではなくてシールだった。

「下之庄の闇をすべて知っている」と私へのメールで名指しされた高校生に会えたので聞いてみた。しかし返ってきた答えは…

「え、そんなことないですよ。誰かのいたずらでしょう」

本当に身に覚えがないということだった。さらに、三郷中学校が荒れていていじめで自殺者が出たという話は本当か聞いてみた。

「自分らの時はそんなことないですよ。昔のことを、今でもやっているみたいに勝手なことを言う人がいるんですよ」

他にあれこれ雑談して分かったのは、「下之庄」というのは地域の名前で、自治会名は「みさと」であること。下之庄にはよそから来た人も含めていろいろな人が住んでいて、その中に「みさと自治会」があるという関係だそうだ。確かに、宮入りのときのアナウンスでは「みさとの太鼓台が入ります」というような言い方をされていた。

「下之庄だけ他のところと違ってみんな派手な格好してますね」と言うと。

「まあ、今日は祭りだから…でも、俺らいつもこんな感じかな」

ということなので、普段から派手な格好をしているというのは事実ではあるらしい。

「見てのとおり、みんな仲良くやってるんで、楽しんでいってくださいね」

最後にそう言われた。しかも、関西弁ではなくて書いたとおりそのままである。髪を染めて派手な格好をしているのだが、受け答えは全く「ヤンキー」ではない。他の下之庄の参加者の何人かとも話をしてみたが、誰もこんな感じだ。ヤンキーと言われても見た目だけのようだ。

祭りのためか、部落内は閑散としていた。共同浴場の「もみじ湯」に入りつつ、老人に実情を聞いてみた。

「今の子は大人しいもんや」

そんな声が聞かれる。実は、各所を部落探訪している筆者も感じることなのだが、ここ10年で部落の子供が急激に大人しくなっている。部落に限らず若者全般が「草食化」していることもあるかも知れない。

「ケンカしたら、来年の祭りには参加禁止や」

そういうルールもあるそうだ。他の老人によると、昔は祭りといえば酔っぱらいだらけで、ケンカもあちこちでやっていたらしい。しかし、今ではそういう事は全くなくなっている。確かに、龍田大社で酔っ払いやケンカは全く見なかった。ゴミが散らかっているということもないので、最近話題となった渋谷のハロウィンに比べれば遥かにマナーはよいと言える。

しかし良かれ悪かれ、下之庄が三郷町の他の地域に比べて際立っているのは本当のようだ。周辺住民からはこんな話を聞いた。

「保育園の卒園式でも、あそこの保護者だけは派手な格好をしてますよ」

そして、「知的障害者が多い」ということについては、その真相について2つの説が聞かれた。

「解放同盟の支部長がNPOをやってて、その影響で町が障害者への補助を厚くしてるんですよ。下之庄の町営住宅は一応地元住民限定ということになってるんですが、障害者は例外です。それで、よそからそのことを聞いて障害者が移住してくるって聞いたことがあります」

「知的障害児と言っても重度~軽度まで段階があり、軽度となると健常児と見分けがつかないようです。本来軽度に該当する子どもとかは、親も気にせず、判定を受けない場合が多いものと思われます。一般的に知られていない手当の制度について詳しかったり、代々そういう手当を受給してたり、割りと普及している町なんでしょう。また、手当の為と割りきって子どもに敢えて診断を受けさせるパターンも多いのかもしれませんね」

つまり、障害者への手当が厚いので障害者が移住してくるため本当に障害者が多いという説と、障害者向けの手当を目的にごく軽度の障害でもいちいち申告しているからという説である。また、「下之庄ヤンキー」の風評についても、その出処についてある周辺住民は次のように語る。

「ことさら下之庄ヤンキーの荒れ具合を解放同盟下之庄支部がアピールし、子どもが荒れる、家庭環境に問題がある、教育水準が低い、塾に通わせられない親の収入が問題だという、だから町行政や教育委員会が改善するべきということになって、その結果『ふれあい交流センター』で夜間に補講授業を無料で行うといったサイクルが繰り返されてます」

ここで「解放同盟下之庄支部」という言葉が出てきたが、これが三郷町では絶大な権力を持っているということである。下之庄支部に絡む事情はほとんどタブーとなっており、行政関係者は揃って口をつぐむのだが、その1つの例を挙げれば支部長が身内の人を本来は入居資格がない同和対策の公営住宅に入居させ、しかも家賃を払っていなかったということである。

ただし、ある町議会議員によれば、さすがにこの件は問題となり、公営住宅への入居は特例として町長権限で認める代わりに、未払いであった百数十万円の家賃を支部長が肩代わりすることで決着したという。この一件で「示しがついた」こともあって、同和住宅で横行していた家賃の踏み倒しは、現在はほとんど見られなくなった。これもまた、ここ10年以内の話である。

ただ、公営住宅を文字通り「一般化」することはなかなか実現しないようだ。内にも外にも「下之庄は特別」という意識が抜けきれず、別の同和地区から親族などのつながりで下之庄の同和住宅に入居するということはあっても、純粋に「一般」の人が同和住宅に入ることは考えづらいという。
(続く)

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三郷町龍田大社大祭 一日目
」への11件のフィードバック

  1. 会田

    まあほんとに逮捕されるのが日常で薬とかも昔は酷かったって聞いたことがあります。最近ではだいぶ落ち着いてきたようですね。今から10くらい前は危険すぎて近寄れませんでしたもん。

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    1. 鳥取ループ 投稿作成者

      それは楽しそうなイベントですね。「啓発コーナー」でどのような啓発がされるのか興味があります。

      返信
        1. 鳥取ループ 投稿作成者

          できれば向野の記事にコメントしていただけると…
          地図だと大阪府羽曳野市向野1丁目9−4なので住所の上では「良い方の向野」ですね。どういうことなんでしょう。

          返信

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