福岡空港のすぐ近くに同和地区があるので行って欲しいというリクエストがあったので、行ってみた。確かに福岡空港の北の「大井」という場所に集会所と公営住宅があり、それらは同和対策によるものと推定される。しかし、戦前の記録には部落としての記載がない。
実は福岡にはそのような由緒不明な同和地区が多数ある。エセ同和地区ではないかの検証も含めて、研究が必要だろう。
明治時代の地図には大井という地名は出てこず、該当する場所には「大浦」という小さな集落がある。そして、戦後間もない頃の航空写真では家が密集した集落があり、戦前よりも家が増えているように見える。
大井町のバス停周辺はホームセンター等の商業施設がある。
現在の地名になったのは福岡空港が出来てからしばらく後のこと。そして、大浦があったのはこのホームセンターの場所である。
道路を挟んだ反対側は民間の団地、公営団地、事業所が入り混じっている。
公営団地がある辺りにあったのが大井天満宮。新しい神社で、昔からここにあったわけではない。
その横には平成7年と記載のある顕彰碑があり…
さらに昔のものと思われる無骨な石碑がある。ただ、気になったのは古い石碑には大浦という名字の人物が多数記載されているが、新しい石碑には大浦姓は見られないし、電話帳や住宅地図でも周囲に大浦姓は見られない。改姓したのだろうか?
近くに大井集会所がある。
なお、福岡県では公共施設の設置管理条例で同和対策に関わるものはインターネット版の例規集で施設名と所在地の一覧が省略されている。逆に同和対策に関わらないものは省略されていない。これは鉄壁の法則である。
大井集会所はインターネット版例規集で記載が省略されている施設なので、同和施設であることは間違いない。
集会所の周囲にはやや古くなった公営住宅がある一方で…
公営住宅の新設も進められている。古い住宅は取り壊され、住民はこちらに引っ越すことになるのであろう。
空港に近いが離着陸のコースにはなっていないようだ。しかし、ホームセンターのある側はそれなりに空港の騒音がする。少しでも空港の騒音から離すように移転されたのだろう。
空港までは歩いても行けそうな距離。思い立ったら東京でも大阪でも沖縄でも行けるのは悪くはないのではないだろうか?