同和地区では公営住宅に高級外車が停まっているという現象をよく見かける。1つの理由は家賃が安い分、車に金をかけられること。もう1つの理由は普通の公営住宅なら所得が基準より多い場合は出ていかなくならなくなるが、同和対策の改良住宅は代替住宅という性質があるので、そうはならないことだ。
しかし、芦原地区については特に公営住宅に高級車が顕著なわけではない。写真の通りベンツを1つだけ見かけたくらいである。
連合自治会長の事件については様々な報道がされているが、まだ報道されていないこともある。
例えば前回でも触れた金井会長の実兄のこと。元ヤクザで山口組最高幹部の舎弟であったことは本人も認めており、地元でも知られていることだ。
調べてみると和歌山市で警備員の相場は人日1万2000円から1万3000円だが、昭榮は1万5000円とやや高い。それでも、関西電力や“きんでん”やJRが昭榮に仕事を発注してくる。それは、いろいろな意味で昭榮が「人脈」と「信頼」を気づいてきたからだろう。
ただ、事実として芦原地区で公共事業を行う業者は、警備の下請けとして昭榮に依頼する。 事情通によれば芦原地区では工事などを行うに当たって、時間や日取りについてルールがあり、地元とのトラブルを避けるためには、昭榮に警備をしてもらうと「安心」なのだという。
また、地元の業者は芦原地区と、これもまた同和地区である杭ノ瀬を特別視しており、それらの地域での仕事は出来るだけ避けたいのと、また両地区の公共事業は地元の特定の業者がやるものだという意識があるという。和歌山市が随意契約等の仕事はそのように振り向けるよう忖度していると考えられているし、地元とのトラブルは今回の協力金のことだけではないという声も聞かれる。
金井会長は様々な政治家に人脈を持っている。その背後には兄の力もある。30~40年前は、暴対法もなく、政治家が公然とヤクザを使っていた。兄はかつて「昭榮塾」という政治結社を作り、企業等から集めた金を原資に政治家に多額の寄付をしていたという。政治結社を通すことで金の出所を分からなくするわけだ。
行政も、政治家も、金井会長のその周囲の人物を頼りにしてきた。言ってみれば、兄が裏社会を担当し、弟が表の社会で活躍するという関係があった。
同和と在日とヤクザの関係はしばしば取り沙汰される。同和とヤクザを結びつけるのは差別だと言われることもあるが、ヤクザがシノギのために同和を利用したり、解放同盟関係者がヤクザには部落出身者が多いといったことを公言してきたのは紛れもない事実。
動かぬ証拠を突きつけると、「差別のためにまともな仕事に就けないので、そのような道に進まざるを得なかった」といった言い訳がされるが、ユニクロやソフトバンクのように同和や在日でも財界で活躍している人がいるし、真面目に働いている人が多いのも事実。
むしろ、偏見や誤った同情心から公的な立場にある人々が「同和だから仕方ないだろう」と、不適切な状況を容認してそれを助長し、それが同和地区に対する偏見を助長してきたのではないか。とにかく同和が関係すると公的な立場の人は脳が麻痺して30年くらい前にタイムスリップした感覚になる。
金井会長が連合自治会長になったのは2012年からだと報道されているが、実際は2005年頃からのことである。2012年の直前の一時期だけ別の自治会長に交代していただけだ。
さらに、協力金の要求は金井会長になってから始まったわけではなく、40年ほど前からの慣習だという。
自治会は祭りで神輿を出すのに500万円、盆踊りの景品に数百万円を使っていて、そのために多額の寄付金が必要だったという。ただ、詐欺が事実であるのなら、それだけではなくて連合自治会長個人の利権にもなっていたということである。
また、こんなエピソードもある。15年ほど前のこと、芦原地区内のある自治会長が工事の騒音に抗議して業者に金を要求して、警察に逮捕されたことがあった。それ以来、芦原地区内の自治会への寄付は、全て連合自治会が取りまとめるルールになっているという。
連合自治会の協力金の実態は地元住民にはあまり知られていない。しかし、各団地の自治会長は金井会長が業者から協力金を受け取っていることを薄々気づいており、そのことを苦々しく思っている人も多かったという。
なぜ業者は多額の金を金井会長に渡したのか? それは金井会長の「特異なキャラクター」とでも言えばいいのだろうか。
芦原地区内で公共事業を受注した業者は、役所から金井会長に会うように言われる。そして芦原文化会館の会長室に入ると、金井会長は過去の公共事業のことに、いろいろと文句をつけてヤクザのような口調で役人を恫喝する。そして、その場で事業の予定価格や落札率等を説明させる。
そして、役人が出ていった後に、業者に協力金の支払いをお願いするという流れである。事情通によれば、役人を恫喝するのは茶番。そして、予定価格や落札率は、協力金の額を決めるにあたっての基準となる。落札率、つまりは予定価格に対する実際の受注金額が低ければ、あまり利益が出ないので協力金は多くは求めないが、落札率が高ければそれだけ儲かるということなので、協力金も多くなるということなのだ。
和歌山市役所によれば、業者を自治会長に引き合わせるのは芦原地区だけではなく一般地区でもやっているということだ。しかし、業者に言わせれば、確かに騒音など地元住民への影響が大きい工事では自治会に挨拶に行くことはあるが、芦原地区に限ってはとにかく全ての工事で連合会長に引き合わせる行為が行われてきたという。
役人も業者も芦原地区が同和地区だということを知っている。そして、先述の元ヤクザという背景もある。業者は「何か」を恐れて協力金を支払う。詐欺というよりは恐喝のようだが、ここで恐喝罪を適用するのは難しいだろう。同和をちらつかせることが脅迫だと裁判所は認めないだろうから。
疑問を感じて告発を試みた複数いたと見られるが、明らかに役所もグルであること、警察が動くことも期待できない、弁護士さえも同和が関わる案件は嫌がる。そして長らく業者は泣き寝入りしてきた。
金井の人となりを表すこんなエピソードもある。
ある地元住人が金井会長の妻が経営する「サクセス」のパーティー券を買うように求められたのだが、その住人は以前から金井を快く思っていなかったので、断った。そしたら、金井会長から「いてまうぞ」「殺すぞ」と、まさにヤクザ口調で脅された。さすがにあまりに酷いので、警察沙汰になったということである。
金井会長自身が元ヤクザという訳ではないのだが、ほぼ同等に見られていたということである。
一方、普段の金井会長は明るくテンションの高い人物で、好かれる面もあったという。
芦原地区には複数の浄土真宗本願寺派の寺がある。あまりに世帯数が多いので、寺が1つでは間に合わないということだろうか。
墓石や神社の寄進者を見ると、岡本や岡田といった岡がつく名字が多い。これはおそらく、この辺りの昔の町名である岡町に由来するもので、なおかつ岡町全体が部落というわけではないことにも注意が必要だ。
そして、今、芦原地区連合自治会で何が起こっているのか? 独自に入手した文書から分かるのは内紛である。
金井会長が逮捕された直後に会議が開かれ、自治会役員を全て交代させるように事が動いており、それに対して金井会長が反発していることが見て取れる。金井降ろしを画策しているのがS氏とT氏という人物であり、ちなみに両者とも元ヤクザと言われている。
S氏とT氏が金井降ろしのために警察に協力しているのではという説もある。
今回の事件から見えるのは、部落差別解消を口ではいいながら、自分たちが最も「部落は怖い」という意識を持ち、公共事業に参加する業者を通してその意識を市民に広げている役人たちの姿だ。その結果として、同和地区の住民も「部落は怖い」という意識に甘んずる結果となっている。
筆者は、警察が金井会長の余罪を次々と摘発し、芦原地区連合自治会の暗部を徹底的に壊滅する…という筋書きはないと思っている。和歌山市が根本的に体質を改めなければ、同じ問題はまた繰り返されるだろう。
今回は警察が「詐欺」として立件しようとしているが、「今度からはちゃんと自治会の会計に入れましょう」となれば、業者から見れば何も変わらない状況が続くことになる。
和歌山市は今回の曲輪クエストを「差別事件」として和歌山地方法務局に報告するのだろうか。まさかそのような恥知らずなことはしないと思うが、和歌山地方法務局管内の同和問題に係る人権侵犯事件の件数がどう変化するか、注目すべきであろう。
いつも素晴らしい取材です。
それにしても今年は同和のドンの悪行が次々に明るみに出ていますね。
これは全国各地の同和のドン特集として一冊本が出来そうです。
面白い話をありがとう。
形は違えど、関西生コンと似たような構図に見えますね。会長や昭榮を通さないとただじゃ済まないぞという。
実際話を通した通さない、金を払った払わないでトラブルがあったのかどうかも気になります。
そうですね。業者の仕事現場に嫌がらせをやるやり方が関西生コンと共通しています。同じようなことが、各地にあるのかも知れません。
訪問しただけで差別やら違法だと言い出すようなら日本国民は被差別部落に訪問する自由もない。部落解放同盟は部落を決して解放しない逆差別団体でしかないですね。
和歌山市の和ネットニュースの記者の方が興味深い記事を投稿されていました
news.wa-net.net/?p=10248
一時期関西生コンの派手なカラーの車がその付近に良く駐車してましたよ。共通どころかツウツウでしょう。
ピンバック: 警察も同和が怖い!?消失寸前の規制表示の怪 - 示現舎