大阪市平野区平野市町の平野川沿いには遅くとも戦国時代に穢多村があったとされ、近代になってからは貧民窟になっていた。戦前には170世帯程度の部落があったとされ、当時の航空写真を見ると確かに川沿いに家が密集していることが分かる。
住宅密集地は平野宮町と平野市町にまたがっており、川の両岸にあったが、川の南西岸の平野市町内だけが同和地区指定されたようである。その範囲は、概ね穢多村があった範囲に一致する。
国道165線に面したこのファミリーマートから探訪を開始した。
早速目についたのはこの廃墟。廃墟というだけでなくゴミの不法投棄場所になっている。
ただ、このような極端な物件があるのはこの一角だけである。
青少年会館の敷設プールの自転車置き場とあるが、そのプールが見当たらない。
たぶん、隣のこの空き地がプールだったのだろう。
この平野川沿いに住宅が密集していたのだが、クリアランスされて歩道になっている。
そして、公営住宅が建てられている。
これは老人福祉センターの門。
門の向こうには荒れ果てた老人福祉センターがある。
これは西本願寺のお寺。身元調査お断りと書いてある横に、ここが同和地区の寺であることを示すようなことが書かれており、矛盾を感じる。
これが解放会館。かなり存在感がある建物だが、周囲が完全に壁で囲まれており、入り口を見ることさえできない。
この町家はギリギリ同和地区の外にあるようだ。
なぜか、日蓮宗にまつわるような史跡もある。
これは青少年会館。日時計がかっこいい。
しかし、職員はおらず、青少年会館として機能している様子はない。ただ、建物自体は使われており、子ども食堂等に利用されているようだ。
昔の航空写真だと、川の両岸に住宅密集地が確認できるが、川の北東岸は早くから開発されていたようだ。
ここにも日蓮宗にまつわるものが。ただ、これは部落とは関係なさそうだ。
大正時代になってから大阪市に編入されたことが書かれている。
そして、ここに来たら必ず訪れるべきは、この入船温泉。今となっては地域最安値を謳う普通の銭湯になっているが、もとは同和対策のために地域で運営された共同浴場である。
本当の温泉ではないのだが、サウナ、露天風呂があり大阪府内の現存する同和浴場の中では一番施設が整っているように感じた。
なお、入船温泉の近くには韓国人会館があり、周辺は在日コリアンが多いことがうかがえる。
80年代初頭まで、国道に面して加美鞍作中のあたりに「平野トラホーム診療所」というのがありました。もちろん同和対策事業です。古びた平屋の家屋に看板だけ出ていて、入るとトラホームに罹りそうな雰囲気でした。
確かに、昔はスラムだったのでトラホームが対策が必要だったことが想像できます
80年代初頭まで、国道に面して平間宮町のあたりに「平野トラホーム診療所」というのがありました。もちろん同和対策事業です。古びた平屋の家屋に看板だけ出ていて、入るとトラホームに罹りそうな雰囲気でした。
加美鞍作中⇒平野宮町でした
部落探訪で紹介されていた、本願寺派の寺の表札は久堀となっています。この苗字は八尾の安中部落の寺の住職も久堀です。そして、この苗字は典型的に和歌山県印南町西ノ地上道地区に最も多くみられます。何かのつながりがあるのでしょうか。
>部落探訪で紹介されていた、本願寺派の寺の表札は久堀となっています。
指定地区である奈良市畑中町の本願寺派の寺の住職も、その苗字です。
御一統さんなのかもしれませんね。
それは気が付きませんでした。私も理由は分かりません。
平野の寺院のFacebookに八尾市安中町の寺院は親戚寺院とありました。
同姓のご住職を調べたところ故人も含めて6人おられましたが、いずれも
浄土真宗本願寺派の方ですね。故人の方はかつて第十一回天隊の隊長(中尉)で
あられた方の様です。
最近同和地区WIKIが見られません。ミラーサイトがあればアドレスを教えていただけませんか?
穢多族の研究書物で検索すると何やら出てくるみたいです
部落は平野環濠集落(自治都市)の環濠の外側と河川の間の狭い所に
立地していたのですね。そしてかつ街道には直接面することなく、
少し距離を置いて。
何とも殺風景ですなあ。
これが誰彼の原風景なら、西宮北口みたいに無理矢理お化粧しない方がいいんじゃないのかな。
対岸のスラムが普通の住宅地になっているので、こちらも放っておけば地上げされて開発されたかも知れないですね。
平野だったら平野小学校がものすごいですよ。同じ地域の小学校とは設備が全然違う。公立の小学校なのにエレベーターがあったり給食ホールなる謎の建物があったり。私が通っていた二十数年前は校庭に面した校舎の壁に「狭山事件は冤罪だ!」という内容の看板が設置されていました。
#f478c97dd4f9f1738ba5194dcae31734
栄小学校や啓発小学校については聞いてましたが、平野もそんな感じだったのですね